バレーが出来なくなる。
その事実だけが頭の中を駆け巡り続ける。
数分前
『おそらく出来なくなるかと、』
お医者さんから言われたその言葉。
「え、、」
『それどころか、車椅子生活になると思います。』
その言葉は無慈悲にも、俺の心を抉った。
「、、先生、嘘ですよね?」
微かに震える声。
『日向さん、残念ですが』
「リハビリして、、治ったらバレーできるようになりますよね!?」
最後の希望をかけ、お医者さんに聞く。
『仮に治ったとしても、激しい運動は許可できません』
「な、、なんでですか」
『それで膝を壊してしまったらそれこそもう動かせなくなるかもしれないからです』
お医者さんの言葉を聞いて、俺はもう受け入れるしかなかった。
「分かりました、、ありがとうございます」
俯き返事をすると、お医者さんは部屋をでていった。
1人ベッドの上でぽつりと座っていた。
さっきのは気のせいだと、未だ現実を受け入れきれないまま。
右足を動かすが、ある程度のとこまでしか動かせない。
この事実に、俺はただただ呆然とするしかなかった。
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