次の日
気がつくと日が昇っていた。
あれから俺はひたすら泣いて泣いて泣いて、、泣きつかれたらしい。
そのせいで少し目も腫れていて、看護師さんに頼んで冷やすものを持ってきてもらった。
しばらく目を冷やして朝食を食べた。
午後になり目の腫れもだいぶ落ち着いてきた頃、1人の客人が訪れてきた。
「、、影山」
『お前、大丈夫かよ』
目を合わせずにそういう影山に、俺は質問を投げかけた。
「お前、最近調子悪いんだって?」
『、、!そんなことねぇよ』
あからさまに動揺した影山を見て、図星だなと思った。
『、、それより、いつ退院すんだよ』
「しばらくはリハビリするからまだ無理だと思う」
そう答えると、『そうか』とだけ言って椅子に腰掛けた。
『お前が入院してから、練習試合で負けることも多くなった』
影山は、俺が入院してからのことを詳しく話した。
俺がいなくなってからの試合では負け続きなこと。
勝ったとしても相手のミスが連発した時など、相手の不調の時。
レシーブは繋がるものの、決定的な得点には繋がらないこと。
前よりドシャットが増えたこと。
そしてまた、弱くなったと囁かれるようになったこと。
「そんなことがあったんだな、、」
『おう。だから早く治して、他のやつらのこと見返してやろう』
そう言って拳を前に出してきた。
俺は、、影山のその瞳を見て何も言えなくなってしまった。
影山が『ん?』と眉間に皺を寄せているのを見てハッとした俺は、笑顔を作って拳を差し出した。
「おう」