テラーノベル
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目黒さんに秘密を暴かれたことで、渡辺さんのリミッターは完全に外れました。クローゼットという「密室」に閉じ込めていた狂気は、もはや部屋全体へと溢れ出し、生活のすべてが宮舘さんを摂取するための「儀式」と化していきます。
渡辺さんが「普通のフリ」をしながら、裏側でどのように1日を宮舘さんへの執着に捧げているのか、その狂気的なルーティンを詳しく描きます。
目黒さんに踏み荒らされたクローゼットは、もはや聖域ではなくなりました。渡辺さんは「隠すこと」を諦め、自分のマンションの寝室そのものを宮舘さんのための祭壇へと改造しました。
【AM 08:00】覚醒と摂取
目覚めて最初にするのは、スマートフォンに保存された宮舘さんの「公式スケジュール」の確認です。今日、彼がどこで、誰と、何分間過ごすのかを暗記します。 朝食は摂りません。代わりに、宮舘さんが雑誌のインタビューで「朝は白湯を飲む」と言えば白湯のみを啜り、彼と同じ温度を胃に流し込むことで、内側から彼と繋がっている感覚に浸ります。
【AM 11:00】仕事現場での「盗聴」と「蒐集」
楽屋では目黒さんの視線を避けるように、しかし耳だけは宮舘さんの周囲へ集中させます。 メンバーとの何気ない会話の中で、宮舘さんが「最近、このメーカーの入浴剤に変えたんだよね。サンダルウッドの香りが落ち着くから」と漏らした瞬間、渡辺さんの指先が震えます。
(サンダルウッド……。涼太の肌が、その香りに包まれるんだ……)
収録の合間、渡辺さんはトイレに立つふりをして、即座にスマートフォンでその入浴剤を検索。メーカーの在庫、近隣店舗の在庫をすべて特定し、その場で「買い占め」の注文を完了させます。他の誰の肌にも、涼太と同じ香りが纏わりつくことを許さない。世界中のサンダルウッドを、自分が独占しなければ気が済まないのです。
【PM 15:00】残滓の回収
撮影の着替え。宮舘さんが脱ぎ捨てた衣装が、衣装担当によって回収される数秒の隙を狙います。渡辺さんは素早く近寄り、宮舘さんの首筋が触れていたであろう襟元に、自分の顔を深く埋めました。 「……っ、はぁ……」 肺の奥まで宮舘さんの「生活の断片」を吸い込み、彼がそこにいた証を自らの細胞に刻みつけます。
【PM 21:00】聖域での儀式
帰宅後、渡辺さんは「入浴剤の買い占め」によって自宅に届いた大量の箱を、かつてのクローゼットから寝室全体へと広げます。 寝室の壁、そして天井。そこには目黒さんに見られたクローゼットから移設された、何千枚もの宮舘さんの写真が、逃げ場を塞ぐように隙間なく貼り巡らされていました。
「ねえ、涼太……。今日、あいつと笑ってたよね。でも、あんたの香りは全部俺が買ったよ。あんたを包むのは、俺だけでいいんだよ……」
【AM 01:00】同化と安眠
買い占めたサンダルウッドの入浴剤を、通常の数倍の濃度で湯船に溶かします。肌がひりつくほどの濃い香りに包まれながら、渡辺さんは自分の肌を強く擦り、宮舘さんの色に染まっていく幻想に溺れます。 風呂上がり、壁一面の「宮舘涼太」の視線に見守られながら、渡辺さんは宮舘さんの私物と全く同じ型のベッドリネンに潜り込みます。
「……おはよう、涼太。おやすみ、涼太」
明日、宮舘さんが自分に「おはよう、翔太」と普通の挨拶をすることへの激しい憎悪と、それを上回るほどの歪んだ快楽。渡辺さんの1日は、宮舘さんを「消費」し、「同化」することでしか完結しない、終わりのない地獄の円環となっていました。
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