「…私、月じゃないんだぁ…。」
あぁ、言っちゃった。
けどまぁ良いか。
どうせ︎︎"︎︎︎︎言うつもりだった"︎︎し。
黒川くんを見ると、
『わけがわからない』
そんな顔をしていた。
「…私は、"︎︎︎︎陽"︎︎ 。
(さめやひかり)
鮫谷陽が私のホントの名前。」
「……陽…、?」
「うん。"︎︎︎︎月"︎︎は私の"︎︎︎︎双子の妹"︎︎。」
「は…?」
「…なんて、意味分かんないよね。」
「……意味ワカンねぇよ。」
だよね。
「けど、お前が嘘…吐くわけないし。」
「…私は嘘吐きだよ。」
「違う。」
そんなに真っ直ぐ言われたら、否定出来なくなっちゃうじゃん…。
「なぁ。なんでお前は"︎︎︎︎月"︎︎になったんだ?」
「…月は、生まれた時から病気持ちで。
あんまりはしゃいだり出来なかったんだ。」
あの日の事を思い出す。
「5歳まで生きられるかわからないって言われてた。
けど、月は6歳まで生きた。奇跡って言われた。」
黒川くんは黙って聞いてくれてる。
「このままいけば『小学校も一緒に行ける』、そう思ってた。
…けど、」
「………けど?」
「月は小学校入学寸前に"︎︎︎︎亡くなった"︎︎。」
「………、。」
「月とは『小学校入ったらしたい事』をよく話してた。
でもそれを月と出来る日は来なかった。」
「…親は?なんで気づいてねぇの?」
「私達はよく入れ替わって遊んでたの。」
「入れ替わって?」
「うん。『どっちがどっち』って。
容姿はそっくりだったから、誰も見分けがつかなかったの。」
正解者は未だゼロ。
「…月が亡くなった時、お母さんは声をあげて泣いたの。
『月、月』って。
私と月が2人の時に、"︎︎︎︎陽ともっとしたい事あったのに"︎︎って言ったの。
私も月としたい事はいっぱいあった。けど月はいない。
だから、私は"︎︎︎︎月になったら良いんだ"︎︎って思った。」
「…なんで?」
「だって"︎︎︎︎私はいるけど月はいない"︎︎。
だったら私が月になって、したい事したら"︎︎︎︎月も出来るし、私も出来る"︎︎。
そう思ったの。
だから声をあげて泣いてるお母さんに言った、『月は私だよ』って。
そしたら、お母さんは謝ったの。『ずっと間違えててごめんなさい。"︎︎︎︎陽"︎︎。』って。」
「……お前は、それでいいのかよ」
「…いいよ。私は今までも、これからも"︎︎︎︎陽を隠して月でいる。"︎︎」
「………行くぞ。」
「どこに?」
「お前ん家」
「え?」
「説明しに。
可笑しいだろ。お前の親が知らねぇのに俺が知ってるとか。
まずは家族に話せよ!!」
「…家族には言わない。私はそう決めてるから。」
「なんで…っ」
「いいよ。黒川くんだけが知っててくれたら。
私はそれでいい。」
「は、?
……それはどういう意味で言ってんの?」
「そのままの意味だよ。
日記を見せたのも、この秘密を話したのも。
全部黒川くん"︎︎︎︎だけがいい。"︎︎」
「黒川くんが好きだから。」
この事を知ってるのは黒川くんだけがいい。
そう思ってた。
黒川くんはゆっくり私に歩み寄ってきて、
「……?」
キスをした。
「………ぇ、?」
「俺も好き。」
信じられない。
この一瞬で夢でもみているのかと思った
「俺と付き合って」
ビックリしすぎて固まってる私に黒川くんは続けた。
「俺が"︎︎︎︎月"︎︎も"︎︎︎︎陽"︎︎も愛す。」
「返事は?」
「……お願いします((ぶわっ))」
私は泣いた。
多分これは、
嬉し泣き。
泣いてる私を無視して、黒川くんはもう一度キスをした。
「愛してる。」
「私も…っ!」
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コメント
14件
ヤバいヤバい!主様天才ですか!!!!!!!!!!キスしたとき自分のライフ0よ0。イザナーーーーーーー、絶対幸せにしろよ?!月ちゃんそんな過去があったんだね………。でも月ちゃん、いや、陽ちゃんこれからはイザナがいるよ!イザナは絶対一途だから自分が保証する!幸せになってね2人とも!
2000!! 最高じゃないのぉ!!!!付き合っちゃったよォ!!!キスしたよぉ!!!ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!僕の、月ちゃーん!!ん?陽ちゃん?ん?(-ω-;)アレ?……困惑wwイザナお前、傷つけたら…な? ってかこれまだ、続きあるの!?これで完結じゃないの!?最高じゃないのぉ!!!、!もう、転載、ありがとう!これを読むために生まれてきたわ♡