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記憶をなくしたしょぴのお話/後編🔞
💙目線
タクシー代を照が払って、再び手を握られた。強く引っ張られて、足がもつれそうになるのを耐えて後を着いていく。
エレベーターの中でも、照は何も言わずに俺に背を向けていた。
きっと、抱かれる。それだけは分かってる。
覚悟もしている。だから大丈夫。
だけど、照は?
照はちゃんと、今の俺を見てくれている…?
心が苦しくなる。
触れて欲しいのに、照を信じているのに、どうしても照の目に映っているのは、前の俺だと思ってしまって。
前の俺は今の俺より生意気だったんでしょ?
天邪鬼なところが可愛いって言ったよね。
クールなくせに、ふざける時は全力で、意外とノリがよくて、5歳児みたいで…。
そう話す照の顔が、頭から離れない。
本当に好きだった、という顔。
俺の知らない、俺を話す顔。
俺なのに、俺じゃない。
玄関を開けて、久しぶりの家の匂いすら、今は分からなくて。
乱雑に脱ぎ捨てられた靴が、照の余裕のなさを表してるようだった。
真っ直ぐに寝室へと連れてこられる。
今の俺より、俺の部屋を分かってるところも、きっと前の俺と一緒にたくさんこの部屋で過ごしたからだろう。
それすらも嫌になる。
「照…っ、待って…」
ベッドに押し倒されるも、あくまで優しく寝かせられる。
腕を気遣ってだろう。
だが、向き合った照の顔はいつもより怖くて。
じんわりとした汗が、照の頬を伝っていた。
「…ごめん。思い出したら…って言ってたけど、マジで余裕ねぇ…」
「ひ、照ッ…ぁ、ま…待って…!怖い…!」
「翔太…出来るだけ、優しくする。腕、痛かったら言って」
「んッ…!!ふ…っ、んぁ…」
唇が重なって、照の舌が入り込んでくる。
汗と混じりあった香水が、ぶわっと鼻の奥をついて、全身が痺れるように震えた。
上顎も、喉奥すらも掻き回されて、追いつくために必死な俺の顔はきっと酷い顔だろう。
薄らと開けた目で照を見れば、眉根を寄せて目を閉じて、俺で感じていて。
その表情ですら、俺の身体を刺激する。
「んん…ッ、照…。も、息…は、…ッあ゛!?」
シャツの中に入り込んできた手が、胸の突起を摘んだ。
甘く、ビリビリとした感覚に、足の爪先がピンと伸びる。
ズボンの中の自身のモノが、確かに射精して。
頭の中が混乱した。
胸を触られただけでイクだなんて、 自分の身体じゃないみたいで。
自分の意思もなくヒクつく身体と、突然の快感に乱れる息。
困惑してると、照の口角があがった。
「身体は覚えてんだね。翔太、ココ好きだったから」
「ん゛ぉ…ッ!!?ぁ゛!?だ、だめ…!!それ、やぁ…ッ!!」
「イクの止まんない?久しぶりに触られて余計に敏感なのかな…。乳首、気持ちいーね」
「あ゛ァ゛あ…!!やめ…ッ!や゛…っ、ん゛!!」
コリコリと指先で両方を捏ねられ、強く摘まれると腰が大きく跳ねる。
胸なんて触られても、女じゃないから気持ちよくはないだろう、なんて思ってたのに。
初めての感覚が脳を溶かしていく。
怖さが増して、気づけば子どものように泣きじゃくっていた。
「ヒッ…、ぅ、…や、やだ…っ、照…やだ…」
片腕で目元を隠して、身を縮めると、照の手が俺の頭を撫でた。
深く息を吐いたのが聞こえて、びくりと身体が強ばる。
覚悟を決めたはずなのに。
抱かれたいと求めたのは俺も一緒なのに。
呆れられた?嫌いになった?
そう思うと、余計に涙が溢れてきて。
照の顔を見るのが怖くて、腕を取ることが出来ないでいると、照がゆっくりと俺の腕を外してきた。
「…ごめん。結局怖がらせて。今日はやめとこ。俺、ちゃんと待つから」
「ち、違…っ、!!ごめん、照ごめん…!」
「なんで翔太が謝んの?怖かったよな、大丈夫。もうしないから」
「…やだ。して、照…。しよ…?」
「翔太、無理したらダメ。俺はいいから」
そう言って、ベッドから降りようとした照の胸ぐらを掴んで、噛み付くようにキスをした。
歯がぶつかって、痛みが広がる。
でも、俺には引き止める術がコレしかなくて。
「…違うの、聞いて照…。嫌じゃない…。ちゃんと、照に触れて欲しい…」
「翔太…」
「怖かった、けど…嫌じゃないの…。ちゃんと、照が欲しい」
「…今より、だいぶキツイと思うけど、いいの?」
片腕を照の首に回す。
引っ張るようにして照の耳を俺の口に近づけて、吐息と共に本音を吐いた。
シーツが擦れて、足が絡み合う。
深く深く沈んでいって、俺の中に溶けて、俺にもっと溺れてよ、照。
「────俺の中でイッて、思い出させて」
燻っていた火に油を注いだのは俺だ。
照の耳には、やめて、も、いやだ、ももう聴こえていない。
何度イカされたかも分からないくらい、しつこい愛撫にぐずぐずに絆されて。
意識が途絶えない寸前まで、丁寧に愛された。
涙も涎も、汗も、ぐしゃぐしゃになった顔にキスが落とされる。
ぽろぽろと零れる涙は、拒否してるからじゃない。
痛いくらいに伝わってくる想いに、心が張り裂けそうなのだ。
照のモノが、後ろに宛がわれる。
自然と力が入るのを照が感じて、ふ、と笑った。
「……挿れるよ」
「んッ…!!あ、は…ッ、ん゛…ッッ!!」
ゆっくりと、押し広げるように照のモノが入り込んでくる。
シーツを掴んで、苦しさに耐えた。
俺のモノより遥かに大きい照のモノが、丁寧に解された中へとすんなりと納まって。
とん、と奥へと届いた。
甘ったるい声が漏れる。
中が慣れるまで、照も歯を食いしばって耐えていて。
その顔も好きだなぁ、なんて頭の隅で思った。
それと同時に、心が満たされる感覚に、また涙が溢れてきた。
「今の翔太は泣き虫だね…」
「…ごめ…なんか、幸せだなって…ッ」
「翔太、俺のこと…好き?」
「…ちゃんと好きだよ。照が、好き…」
唇が重なる。
今までで一番、気持ちいいと思えた。
呼応するように、俺の中が畝って、照のモノを締め付けた。
ゆっくりと動き出した照の手に、自分の手を絡めて、目を閉じて奥まで感じて。
動きが激しくなれば、もう何も考えられないくらいに気持ちが良くて、ふわふわした。
「あ゛ッ、照…!!照…ッん゛ァ!!あ、あン゛、っ、いッ…んぁあ゛…ッ!!!」
「ッ、気持ちい?翔太…」
「いい゛ッ…気持ちい…っ、ァあ゛!!!」
もっと、もっと、照を感じたい。
今の俺を見て、もっと愛してよ、照。
ちゃんとその目で貫いて。
俺だけを見て、好きだと言って。
歪だけど、俺なりに本当に好きなんだ。
照の頬に片手を添えて、揺さぶられながらも小さく口を開いた。
俺の最大のワガママを聞いて。
これで思い出せるかなんて分からないけれど。
でも、明日の朝、もし俺が全てを思い出せたら、今の俺は消えちゃうから。
この記憶は残っていても、今ここにいて、今お前を見つめてる俺は今の俺だから────。
「照…ッ、俺を見て……」
「…見てるよ、翔太。好きだよ…」
「前の俺じゃなくても…俺のことが好き…?」
「言ったでしょ、どっちの翔太も、俺にとっては翔太だよ。記憶なんてどうでもいいよ…。翔太が俺を好きになってくれたんなら、もうそれでいい」
「照…」
「も、黙って…」
何かを紡ごうとして、塞がれた。
ちょっと乱暴に、だけど俺に体重をかけないように配慮して、何度も角度を変えて重なって。
好き。照が好き。ちゃんと好き。
前の俺は、照にちゃんと伝えてたかな。
天邪鬼だって言ってたから、心の中では今の俺と同じように思っていたかもしれない。
だってこんなにも、心から好きだと思えているくらい、身体が覚えているのだから。
照の律動が速まって、中でより質量を増した。
浅いとこを擦って、奥を突いて、俺の中を知り尽くしてるからこその気持ち良さ。
呂律も回らない。
バカみたいに喘いで。
「……ッ、は…イく、翔太っ、…!!」
「ッあ゛…!ぃ゛…っ、照…!ひか、んぁ゛ッ…!!」
腹の奥に、熱いのが注がれる。
俺の顔に落ちてくる照の汗が、キラキラと光って見えた。
脳が弾けるような、バチバチとした強い快感に、視界も弾けて。
照の声が遠ざかる。
意識が遠のいて、落ちていく。
『────翔太くん』
優しい声に振り向くと、まだ幼い学生服を着たの照の姿。
今の俺よりもちっさくて、あどけない可愛い照だ。
『翔太』
その後ろから、また声が聞こえて、振り返れば少し大人になった照。
ジュニア時代くらいだろうか。
照の隣にはふっかと阿部ちゃん、佐久間も涼太もいて。
俺が歩み寄ると、みんなが優しく笑う。
あぁ、そうだ、俺の仲間だ。
長年ずっと、苦楽を共にした仲間たち。
『しょっぴー!』
また後ろから声がする。
振り向けば、康二と、めめと、ラウールが立っていて。
俺の腕に飛び込んでくる、かわいい3人。
6人で話し合って、この9人でやっていくと決めた日。
俺らがデビュー出来たのは、確かにコイツらのおかげだった。
『…ごめん、みんな…俺、っ…』
言葉が出ない。
言いたいはずの言葉が、喉でつっかえる。
喉を抑えても、声が出なくて。
『────翔太』
ゆっくりと顔をあげると、今の照がいた。
照の手が俺の頬を包む。
温かかった。
言葉にならない感情が涙として溢れ出る。
その瞬間に、今までの記憶が、照との日々が、記憶の蓋を開けて舞い込んできた。
ずっと深く孤独だった暗闇が、一気に明るく晴れ渡る。
どうして、俺はこんなに大切な人たちを忘れていたのだろう。
自分を大事にしてくれた人たちを、忘れてはいけなかった事を、どうして思い出せなかった。
こんなに愛してくれて、傍に居てくれた照を、忘れるだなんて。
『────今の翔太は泣き虫だね』
夢の中でも、同じように照が笑う。
そうだよ。俺は天邪鬼だから、泣くなんて滅多に無かったんだろうけれど。
俺だって、ちゃんと大事に想ってる。
大事だから、こんなにも涙が溢れてくるんだよ、照。
こんな俺は、知らなかっただろ?
ねぇ、照、俺も同じだよ。
瞼を閉じて、また深く落ちていく。
次に目を開けた時、見慣れた天井が目に入った。
横を見れば、愛おしい恋人の姿。
もう、分かる。
昔から大好きな、俺の照だ。
そっと照の頬に手を伸ばした。
触れた途端に、つぅ…と涙が流れて、シーツを濡らした。
俺の指先が照の顔を確かめるように辿っていると、照の瞼がゆっくりと上がる。
「…翔太?」
名前を呼ばれて、声が漏れた。
本当に、今の俺は泣き虫だ。
「なに、泣いて…。どうした…?身体痛い?」
優しい声色に、首を横に振る。
でもとめどなく零れる涙は止まらなくて。
シーツを手繰り寄せて、身体を震わせながらも、瞳はしっかりと照を見つめた。
「照…ッ、ごめん、ごめんなさい…。忘れてて、ごめん…っ」
「翔太…思い出して…?」
「俺、照のこと…みんなのこと、忘れててごめ──ッ、…!!」
起き上がった照に、強く抱きしめられた。
苦しくて、だけどそれ以上に嬉しかった。
照の身体も震えている。
それがとても痛々しくて。
俺の肩が照の涙で濡れて、ひとしきりふたりで何も言わずに抱いて泣きあった。
これまでの時間を埋めるように、強く抱き合って。
「…みんなにも、連絡しなきゃだな」
暫くして落ち着いた後、ベッドの上に座りなおして照が呟いた。
携帯を弄る照の肩にもたれかかって、俺も照の指先を見つめる。
「驚くかな、みんな」
「康二は泣くだろうな」
「しょっぴ〜って、泣きついてくるの想像できるわ…」
「でも、嬉しいでしょ?」
「……まぁね」
「あ、意外と素直だ。本当に記憶戻ってる?」
照が俺の顔を覗き込む。
失礼だな、と口を尖らして、照と目が合う。
睨み合うように見つめあって、ふはっ、とお互いに吹き出した。
それから、どちらからともなく唇を重ねて。
「…翔太、俺のあの言葉に嘘はないからね」
「…分かってるよ」
俺も、きっと照が記憶を無くしても、照と同じことを言うだろう。
記憶なんて塗り替えればいい。
互いに何かあっても、また1から始めればいい。
思い出せる。
身体がちゃんと覚えているはずだから。
絡まった指先、触れた唇、互いの体温。
全て身体に刻み込んで。
何度でも、好きになる。
「俺も…どんな照も、大好きだよ」
END.
な、長くなりすぎて前編後編わけました…😭
記憶を無くした💙と、戻すために奮闘する💛
だったんですが……
記憶を戻すために足掻く💙と、本音は別れる事にならないか焦ってる💛みたいな構図に…😇
リクエスト通りにいかなくて申し訳ない〜💦
勿忘草の花言葉、花の色、ぜひ調べてみてください♡
感想いただけると嬉しいです🙂↕️
残り3つリクエストあるので、暫くリクはストップでのんびり更新になりますがお待ちください🦥🌿
コメント
20件
なんだろ。記憶が戻ったら今の自分が消えてしまうのかなってなる記憶を失くした💙が可哀想で、かなり胸が痛かったです。後半あるの今日気づいた………

これは泣けます😿感動すぎる🥺
いいお話すぎました🥹🥹🥹泣いちゃった💛💙
おその★
9,393