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ruruha
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そう言う零斗さんの頬はほんのり赤い。
「もちろん聞きますよ。いつも俺の話聞いてくれますし」
「ありがとな」
「いえ。それで、話って?」
少し間が空いて、零斗さんが口を開く。
「…アイツの事なんだけどさ」
「アイツって…」
「快」
「あぁ。快がどうしたんですか?」
「俺さ、最近アイツの事ばっか考えちゃってさ。今何してんのかな〜とか、会いてぇな〜とか」
「えっ。それって…」
「俺、もしかしたらアイツの事好きかもしんねぇわ」
そう言う零斗さんの頬は、さっきよりも赤みが増していた。
(零斗さんが…快を…?)
「俺、恋とかした事ねぇから分かんなくて。これが恋なのか、ただ気になるだけなのか」
(じゃあ、初恋が…快…)
「あおはさ、陽雅が今何してんのかとか、会いてぇとか思うのか?」
「まぁ…思いますけど」
「じゃあやっぱり、俺のこの気持ちは恋なのか?」
零斗さんは身を乗り出してそう問う。
「まぁ、断定は出来ないですけど、俺は恋だと思います」
「恋…」
零斗さんはボーッとした後、ふと呟く。
「やべぇ…会いてぇわ。快に」
零斗さんは思いついた顔をした後、俺に熱い視線を送る。
「なぁ、あお。連れてきてくれよ。快の事」
「えっ。俺がですか?」
「アイツ連れて来れるの、お前だけだろ?」
「まぁ、確かにそうですけど…」
快をここに連れて来るなんて、無理に決まってる。
だって絶対嫌がるし、怒るでしょ。
「なぁ、頼むって。いつも話聞いてやってるよしみでさ。頼む」
手を合わせて懇願する零斗さんに俺はため息をつく。
「分かりましたよ。でも、タダじゃ会ってくれないと思うんで、謝罪が前提でお願いします」
「あぁ…それは全然。するつもりだったし」
「じゃあ、頑張って説得してみます」
「ありがと。助かる」
零斗さんはそう言って目をキラキラさせた。
それから少しして、陽雅さんがリビングに来る。
「恭也。別に帰ってても良かったのに」
「いや…もう少しここに居たくて。後、陽雅さんに話があるので」
「話? ちょっと待っててね。シャワー浴びてくるから」
陽雅さんはそう言ってお風呂場へ行った。
横に座っていた零斗さんが立ち上がる。
「俺、部屋行ってるわ。ここで話せよ」
「ありがとうございます」
「おう。頑張れよ」
零斗さんは微笑んだ後、リビングを出た。
陽雅さんが戻ると、俺の横に座る。
「どうしたの?」
「えっと…」
そこで口を噤むと、陽雅さんは不思議そうに俺を見つめる。
心臓がドクドクとなる中、俺は勢いよく言う。
「俺とデートしてくれませんかっ」
「え?」
違う。言い方を間違えた。
俺は慌てて訂正する。
「あっ、えっと、そうじゃなくて…声を買うんじゃなくて、陽雅さんを買いたいです」
「俺を買う?」
「はい。陽雅さんとどこか遊びに行ったり、ご飯食べに行ったり。あっ、もちろん支払いは体でいいんですけど」
陽雅さんは考える素振りを見せる。
「陽雅さんが良ければなんで、全然断ってもらって大丈夫です」
こんなの正直、ただの願望だし。
俺は静かに陽雅さんの答えを待つ。
「…いいよ。恭也がそうしたいなら、そうしよっか」
陽雅さんはそう言ってニコッと笑う。
「ホントですか?」
興奮気味にそう言うと、陽雅さんは笑顔で言う。
「うん。俺は別に支払いしてくれればなんでもいいから。まぁ、恭也だけ特別だけどね」
(俺だけ特別…)
「ありがとうございます」
俺が笑顔でそう言うと、陽雅さんもニコッと笑った。
次の日、快と一緒に講義を受ける。
講義が終わると、立ち上がって歩き出そうとする快に慌てて言う。
「あー、快。次サークルない日いつだっけ?」
「明後日だけど。何? どっかいく?」
目をキラキラさせてそう言う快に俺は申し訳ないと思いながらも言う。
「えっと…実は零斗さんが会いたいって…」
快はさっきまでの笑顔が消え、真顔で返す。
「零斗さんって、あのヤンキー裸族?」
「ヤンキー裸族…まぁ、そうだね」
「やだよ。もう関わりたくないし」
「謝りたいんだって。あの事」
「別にいいよ。謝罪なんて求めてないし」
快はそう言って歩き出す。
そんな快に俺は慌てて言う。
「好きなんだって。快の事」
快は立ち止まり、振り向く。
言ってしまった。
でもどうせ、会ったらバレるんだろうし、先に言った方がいいよね。なんて自分に言い訳をした。
「は? 何それ。俺のどこを好きになったわけ?」
「それは分かんないけど…」
「どうせあれでしょ。俺の生気かなんか知らないけど、吸いたいだけでしょ?」
「違うよ。零斗さんは本気で快が好きだと思うよ」
「何を根拠にそんな事…」
「快が今何してんのかなとか、会いたいなとか思うって。俺も陽雅さんに対して同じ事考えるし。これって恋だと思わない?」
快は怪訝そうな目で俺を見つめている。
「そんなに疑うなら実際に確かめればいいじゃん。見えるんでしょ? 感情」
「見えるけど…」
「パッと見で恋愛感情無いなって思ったらすぐ帰っていいからさ。ね、お願い。会ってあげて」
つぶらな瞳で見ると、快は不本意そうな顔で言う。
「分かったよ…一回だけだからね」
「うん。ありがとう」
家に帰ると、陽雅さんに連絡をする。
『明後日会いたいんですけど、大丈夫ですか?』
少しして返信が来る。
『もちろん。大学の後だよね。どこか行きたい所ある?』
『夜ご飯、一緒に食べたいです。俺、割と何でも食べるんで、陽雅さんの好きな物で大丈夫ですよ』
『分かった。じゃあ、当日までに考えておくね』
『はい。ありがとうございます』
そう送った後、快の事を思い出し、閉じようとした画面をもう一度見る。
『それと、零斗さんに快も一緒に行くって伝えといてください』
『快くん? この間のお友達?』
『はい。零斗さん、快に謝りたいみたいで』
『そっか。分かった。伝えておくね』
『はい。ありがとうございます』
俺はフウッと息を吐いて画面を閉じた。
そして当日、俺は快と共に陽雅さんの家に向かう。
鍵を開けて中に入ると、リビングの扉を開け、二人で入る。
「恭也。いらっしゃい」
「今日もお願いします」
「うん。どうする? もう行く?」
「そうですね」
そう答えると、前に快が出る。
「どうも初めまして。恭也の親友の快です。恭也の事傷つけたら許しませんからね」
威嚇するようにそう言う快を俺は慌てて止める。
「ちょっと快。やめてよ」
快は渋々後ろに下がる。
(そうだ、零斗さん…)
辺りを見回すが、零斗さんの姿が見当たらない。
「零斗さん、部屋ですかね?」
「あぁ。零斗ならさっき洗面所で身なり整えてたよ」
零斗さんが身なりを。いつも裸だから全く想像が出来ない。
「ちょっと待ってよっか」
快にそう言うと、快は呆れたような顔で言う。
「いつも裸なのに身なりの整え方なんて分かるの?」
俺が苦笑いすると、洗面所の扉が開き、零斗さんの声がする。
「なぁ陽雅。これで…」
こっちに歩いて来ていた零斗さんは快を見て立ち止まる。
そして、零斗さんを見た俺は唖然とした。
零斗さんがスーツを着ていたから。
コメント
1件
やば、零斗さんスーツ着てるとこ初めて見たわ…! しかも「ヤンキー裸族」って快の呼び方ウケたけど、その後の真面目な気持ちの伝え方にグッときたな。恭也が陽雅さんを「買いたい」って言い直すとこも可愛くて、でも最後のスーツ姿で全部持ってかれた。続きめっちゃ気になるわ🔥