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こんにちは!圖阿です!
前回からの続きです!
どうぞ!
・・・
🤪side
🤪「へぇーそれが初兎に借りたって言う花の図鑑か?」
🦁「せやで♪見んのが結構おもろいんよ」
🍣「だからアニキ最近眠そうだったんだ」
🦁「そうなんよ」
🤪「にしても、俺ら3人とも、久しぶりにあいつらに会うな…」
🍣「ねぇ〜…!もうほんと、面倒事ばっかり押し付けてくるんだから」
🦁「まぁ、国のためだと思うとしゃあないけどなw」
俺たち3人は、国の仕事に追われ、数週間愛しい彼女に会えていない。
一体何度会えないストレスで発作を起こしたことか…。
だが、そんな日々も終わった。
いち早く会えるように、執務室にこもって仕事をしたため、しばらくの間俺達はまた休めるようになった。
そのため、今日は数週間ぶりにほとけたちに会いに向かっている。
ほとけたちの家に着き、扉をノックする。
けれど、返事がない。
🤪「………あれ?おらんのかなぁ?」
🦁「もしかしたら、売りに出てるんとちゃう?」
🍣「そうかも……俺、りうらがいつも傘を売ってる場所に行ってくる」
🤪「俺もほとけのいつもの場所行ってくるわ」
🦁「俺も初兎のとこ行ってくるわ」
🍣「じゃあ、お互い会えたら、またここに集合ってことで」
そう言って、俺たち3人はそれぞれの彼女の居るであろう下に行った。
しかし
🤪「…ッ…!!((タッタ」
🍣「…!まろ!」
🤪「ア、アニキ…ないこ!!」
🤪「大変や!!ほとけがどこにもおらん!」
🦁「ほとけもか!?」
🍣「実は、りうらと初兎ちゃんもいないんだよ…」
🤪「…ッ!?…なんやって!?」
🦁「初兎が行きそうな店にも寄ってみたんやけど、行っとらんみたいで」
🍣「俺も、少し聞き込みをしてみたんだけど、どこにもいなくて」
3人はどこにもいなかった。
🤪「………どこ行っちまったんやろ…?」
🦁「……………………」
🍣「…?アニキ?」
路頭に迷っていると、アニキが何かを考えた後、家のドアノブを掴んだ。
普通なら開くはずのない扉。
けれど、その扉は音を立てながら開いた。
🍣🤪「!」
🦁「…………やっぱり……開いとる…」
🍣「な、なんでアニキ分ったの!?」
🦁「扉の鍵穴にこじ開けた跡があったんよ」
🤪「…ッ!」
嫌な汗が背中を伝う。
🦁「入るぞ」
もしかしたら、中に誰かいるのかもしれない。
俺達は、身構えながら家に入った。
家に入ると、想像していたこととは違っていた。
床に足跡があったり、棚が開けられたりしているものの、争った形跡はなかった。
🍣「………とくに…血とかは無さそうだね…」
🤪「よかった……ほんならただ泥棒が入っただけってことやな…((ホッ」
もしかしたら、あいつらの身に何かあったのかと思ったが、争った形跡がないため、とりあえずは安心した。
けれど、アニキだけは違った。
🦁「………………………」
床に落ちていた一輪の花を持って、顔を真っ青にしている。
🍣「………?アニキ……その花がどうかしたの?」
🦁「…………あいつらは………攫われたんや…ッ…!」
🍣🤪「………え?」
🤪「な、なに言っとるんやアニキ…?」
🍣「確かにこの部屋は泥棒が入った跡があるけど、争った形跡はないよ……?」
🍣「いくらなんでも、3人が抵抗したら、何か痕跡が残ってるはずだし……」
🤪「……何を根拠に………」
🦁「これや」
そう言ってアニキは花を差し出した。
🤪「それって、さっきアニキが床から拾い上げたもんやろ?」
🍣「それがなんなの?」
🦁「……おかしいとは思わんか?」
🦁「この部屋には初兎が売るための花を置いてへん」
🦁「それなのに、1輪だけ……この花だけがここにあった」
🤪「花が入った籠を持ってく時に、落としたとかやないん?」
🦁「……実は、あいつは籠を外の小屋の方に必ず置くんや」
🦁「綺麗な状態を保つために、家の中には持ってかないんよ……前に初兎に教えてもらったことやからこれは確かや…」
🦁「……そして、この花…………」
🦁「この花言葉の意味を…知っとるか?」
🤪「……いや……知らん……」
🦁「この花は……チグリジア……」
🦁「花言葉は……………
🦁「私を助けて」
🍣🤪「…ぇ…」
🦁「前に初兎に借りた本に乗っ取ったんや……」
🦁「…………これは、初兎からのSOSや」
🍣🤪「…ッ…!?」
🍣「じゃぁ………3人は…」
🦁「きっと誘拐されたんや…」
🤪「はよ急がんとッ!」
🍣「けど、どこにいるか分からないよッ!?」
どないしよ…!
はよせんと…3人が…ッ!
らびまる「…ッ…ここに…おったんか……!!」
🍣「…!?…ら、らびまるッ!!」
🦁「お前、どうしたんやその傷ッ!?」
らびまる「話は行きながら話す…!それより、俺についてこい!」
らびまる「あいつらの下まで…ッ……連れ……てって…やる…!!」
🤪「らびまるッ…!お前、喋んな!今にも倒れそうやんか…!!」
🦁「らびまる…俺たちだけで行く。やから、何があったのか教えてくれ…!」
らびまる「…ッ…せやけど…」
🍣「………らびまるが3人を心配な気持ちはわかるよ…けど、もしらびまるが死ぬようなことがあったら3人は悲しむ………俺たちだってそれは望まない」
🍣「だから、お願い…!!」
らびまる「………ッ……わかった……時間があらへん。せやから、手短に話すで」
俺達がくる前日、この家に怪しい奴らがやって来た。
🐇side
🐇「な、なんやあんたら…!?」
人攫い「…おとなしくしろ…。さもないと、刺す。」
🐤「…ッ!」
💎「…………」
突然、覆面をした人たちが、家の中に入ってきた。
声からして、男性なのだろう。
男たちは、ナイフや銃を持っていた。
女であるウチらでは、到底叶うことのできない状況だ。
どないしよう……ここで、大声をだして誰かを呼んだら、何してくるか分からん…。
けど………このままやともっと危険や…。
何か……せめて、ここに来た誰かに伝える方法は……。
🐇「……………!」
そして、ウチは思いだした。
先日ゆうくんたちから手紙で、業務が忙しくてしばらく会えないこと。
そして、予定では明日ぐらいに来ること。
その2つのことを思い出し、ウチは側で人形のふりをして、こちらの様子を伺っているらびまるに耳打ちをした。
🐇「……らびまる((コソッ」
🐇「外に置いとる商品やないケースからある花を持ってきてほしいんや…((コソッ」
🐇「花の名前はチグリジア。花は3弁花で、基部は盃状、葉は細長い剣状で約30~40cmぐらい。 派手な虎斑が入っとる花や((ボソッ」
🐇「似とる花は他にはあらへんから、きっとわかる。それをここに持ってきとくれ…!((ボソッ」
🐇「それまで時間を稼ぐ((ボソッ」
そう言うと、らびまるは男たちの目を盗んで、外に出ていった。
人攫い「………にしても……今回の奴らは揃いも揃って上物だな…♪」
人攫い「あぁ。こりゃあ良い商品になるぞ」
🐤「ヒイッ…!」
💎「りうちゃ……大丈夫だよ((ギュッ」
人攫い「おい…!さっさとこいつら縛っちまうぞ…!!」
そう言って、男たちの腕が伸びてくる。
欲情して、体を触ってくる男に嫌悪感がする。
🐇「……ッ……」
らびまる、はよきとくれ…!!
ウチらを縛り上げた後、男たちは部屋を荒らし始めた。
どうやら、誰かが来た時に泥棒が入ったと錯覚させるためのようだ。
しばらくして、らびまるが戻ってきた。
らびまる「………………初兎……!((ボソッ」
🐇「らびまる…!ありがとう!((ボソッ」
🐇「それを床に紛れるように置いとくれ((ボソッ」
らびまるが花を置き、ウチの縄を解こうとした瞬間は1人の男がらびまるを持ち上げた。
🐇「!」
らびまる「…!!」
人攫い「………どうりで獣臭いと思ったら……うさぎか…笑」
🐇「ら、らびまるを離せや…!!」
人攫い「あ゛?」
🐇「…ッ!」
人攫い「それじゃあ返してやるよ笑」
そう言って、男はらびまるを投げ飛ばした。
らびまる「……ッッ!!」
鈍い音を立てて、らびまるが倒れる。
🐤💎「らびまるッッ!!!」
💎「…ッよくも…!」
人攫い「おい…!さっさと連れてくぞッッ!!」
その後、目隠しをされ、ウチら3人は何かの薬を嗅がされ意識を手放した。
らびまるside
らびまる「……ッッ!!」
壁に叩きつけられた衝撃で、俺は気絶しかけた。
しかし、ここで気絶してしまえば、あいつらの連れて行かれた先が分からなくなってしまう。
その一心で、俺は、重い体を引きづって追っていった。
らびまる「……ッ…!!…ここは…」
着いた先は、この国に来ている見世物小屋だった。
らびまる「…クッソ……見世物小屋なんて…やっぱりそんなもんやな…ッ!」
俺は昔、喋る兎である俺を怖がらない人間に出会った。
今まで、同族でさえ敵視する俺に温かく接してくれたことをきっかけに俺はそいつを信用してしまった。
結果、借金に追われたあいつは当時来ていた見世物小屋に俺を出品した。
見世物小屋にはただのサーカスのものもあるが、人が集まるところは必然的にオークション会場になりやすい。
あいつは、そんなオークションで俺を出品し、売れた金で借金を返した。
それ以来、俺は人間が嫌いになった。
けれど、そんな時に初兎に出会った。
俺には、初兎に……あいつらに返しきれないほどの恩がある。
俺は、この情報を悠佑たちの下へ持っていこうとした。
けれど、叩きつけられた怪我と、無理に体を動かしたことにより、体は悲鳴を上げていた。
……ッ…クッソ……ここからじゃ、あいつらのおる城に行けたとしても、あいつらにたどり着くのは不可能や…!
そう考え、俺は家に戻ることにした。
あいつらはもうすぐ初兎たちに会いに来る予定やったはず。
そう思い、城に向かうより、確実に会える家に向かった。
けれど、ダメージがなかなかに多く、戻った頃には、日付は変わっており、3人がすでに家にいた。
🤪side
🤪「つまり、あいつらあの見世物小屋におるんやな…」
らびまる「あぁ……攫われたのは昨日の夜やから、多分まだオークションはしとらんはずや」
らびまる「あそこは昼間の間はずっとサーカスをしとるはずやから……ッ…」
🍣「つまり、今から急げは3人を助けられる」
らびまる「そうや…ッ…!」
🦁「らびまる、手当て終わったで」
らびまる「ハァッ…ハァッ……サンキュ…」
🤪「俺等であいつらを助けてくる…やから…らびまるは元気になって、あいつらに『お帰り』って言ってやってくれ…♪」
そう言うと、らびまるはわかったと言い、眠ってしまった。
🦁「……急ごう…!!」
🍣🤪「おう!!」
続く
・・・
サラッとでしたが、らびまるの過去もかけて楽しかったです!✨
見てくださりありがとうございました!