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第9話:支配と反抗、歯車が狂う
先輩に触れられた瞬間、オレの心が完全に支配されるのを感じた。
拒否したい気持ちなんて、もう残っていなかった。
身体が、先輩を求めている――それだけ。
「なぁ、葵。俺、ちゃんとお前を支配してるって、分かるだろ?」
耳元で囁かれる声に、思わず震えが走った。
先輩の手が、オレの服を少しずつ引き剥がしていく。
その手が触れるたび、肌が熱くなる。
「……うん、分かってる」
声に出して言ったものの、心のどこかでまだ反抗したい自分がいることに気づく。
でも、先輩の手のひらが背中に回った瞬間、全部が無駄だと気づいた。
「分かってんなら、いいんだよ」
言葉と共に、先輩がオレの唇を再び奪った。
今度は激しく、乱暴に、全てを飲み込むように。
「……先輩、やだ、また、そんな……」
オレは必死に言葉を絞り出そうとするけど、先輩の手がオレの首を優しく、でも確実に締めつけた。
「お前が嫌がることすれば、もっとお前を感じさせてやるよ」
その言葉に、オレの心がまた揺れる。
身体は、抵抗しながらも先輩の指示に従っていく。
そのギャップが、どんどんオレを苦しめる。
嫌なのに、気持ちよくなってしまう自分が憎かった。
「葵、可愛いな……どんな顔してても、お前は俺のものだって思い知るんだよ」
先輩は、優しくも容赦なくオレを弄り始めた。
「……でも、あんまりやりすぎると、壊れるぞ?」
その言葉がどこか怖くて、でも心のどこかで期待している自分がいることに気づく。