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この作品はわーすくんが主役です。
少々キャラクターの変更があります。
⚠
不穏 とにかく不穏 下手 キャラ崩壊 などが含まれます
わーす視点から始まります
『失踪事件 初 』
土砂降りの今日。俺は姿を消すつもりだ。神覚者の兄。価値のない俺。いつも比べられてしまう。お父様からも周りの人間からも。俺がもっと頑張っていれば認めて貰えたのかもしれない、今をもっと耐えて頑張れてたら良かったかもしれない。でもある日お父様が誰かに言っているのを聞いた。
[ワースはもう無理だ。]
[失敗作だ。]
そこで何かぷつんとした音とともに全てがどうでも良くなった。気持ちが軽かった。今なら、今なら逃げ出せるかもしれない。今日俺が姿を消すことは誰にも言っていない。いや、幼馴染のシュエンには言った。だが止めなかった。他の奴らにバレるかもしれないがもういい。誰にも止められないはず。
泥になって外に出れば雨に流されてきっと無くなる。上手くいかなくてもまた別の方法がある。
[やっと、逃げ出せる…]
と小さい声で言って外に出ようとした時_
[土砂降りの中、どこに行くんですか?]
と、神覚者である兄が言った。
俺は溜息をついた。ここで止められたら逃げ出せれない。やっと見つけたチャンス。無駄にはしたくない。だから俺はこう言った。
[別にいいだろ、参考書買いに行くだけだし。]
冷たく返した。兄は表情を変えずに言った。
[今日じゃないとダメなんですか?]
めんどくさいな…と思いつつ俺は頷いた。だが兄は明日一緒に買いに行こうと言った。まともに話せないのに。目も合わせられないのに。外に向けて動かす足。すると兄に腕を掴まれた。
[…んだよ]
[明後日、明後日雨じゃ無ければ一緒に買いに行きましょう。]
[しつけぇんだよ、]
[…他に何か外に用事があるんです?]
気づかれてるのか…?分からない。どう誤魔化そう
[図星…ですかね。]
[…うるさい、]
[うるさいうるさいうるさいうるさい…っ!]
[ワース…?]
[俺の名前を呼ぶな!]
[ど、どうしたんですか…?]
[俺の努力も知らねぇのに、、]
[ワース……]
[お前ばっかり、ずりぃんだよ、]
泣きながら外に出て無我夢中に走った。走り続けた。足が痛くなっても、無駄な事考えても走り続けた。涙で視界が悪くなった時転んでしまった。でも追いかけられてたらって言うのを想像して怖くなってすぐに立ちがあり走った。こんなに走ったのは初めてなくらい、ずっと走り続けた。すると、森についた。俺は迷うことなく森に入っていき、泥になった。
[やっと逃げれる、]