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オーター視点
土砂降りだった。そして、イーストンに来たついでで見回りをしていた。すると、弟。ワースが居た。そして私はこう言った。
[土砂降りの中、どこに行くんですか?]
と。ワースは冷たく私に言った。
[別にいいだろ、参考書買いに行くだけだし。]
私は表情を変えなかったが冷たく返されてしまったことに少し悲しんでいた。
なんだかワースの様子がおかしかった。ワースは泣きながら外に出て行った。だが私は止めなかった。止められなかった。
行って何になる。
またどこかに走っていくかもしれない。
そう言うのが頭中に回って足が動かなかった。
外に出て遠くに走る弟
足が動かなくどうしようもないオーター
1週間ほど経っただろうか、ワースはまだ帰ってきていない。寮にも、家にも。
その時、私は後悔した。
もし止められたら、足が動いたら。と、
私はまともに寝ず。ずっとその事だけを考えていた。
ワースの知り合い、友達、皆心配をしていた。
あぁ、あの時止められていたら、ワースは今頃ここにいたのだろうか、ずっとそればかり。
それで私はワースが何に追い詰められているのか考えた。
ずっと前からワースが努力していたのは分かっている。
[お前ばっかり、ずりぃんだよ、]
ワースの声が頭に響いた。
私ばかり、ずるい…
父に何か言われたのだろうか、もしそれが原因ならば、
[父を私達の目の前から消しされば…]
殺意が沸いた。すると数分もなく一緒に居たレインが言った。
[何言ってるんですか。ちゃんと寝てくださいよ]
と、こっちは世界に1人だけの弟を救えなかったんだ、
[はぁ、ワース…でしたか?]
[亡くなっている と決めつけるのは良くないと思いますよ。]
レインが言った。
落ち着かないといけないのは分かっている、分かってるんだが、
[お前が、弟を止められず土砂降りの中走って行ったら、お前は、どうする?]
とレインに問いかけた。
レインは少し顔をかしかめて言った。
[弟の固有魔法は 入れ替え です。]
[追いかけてもきっと入れ替えるはず。]
[でもその前に、俺はお前を必要としている。]
[と、言うと思います。]
[まぁ、それで俺の所に来るかどうかは分からないですけど、]
[本人の意思に、従います。帰ってこなかったら流石に探しますけど]
次々にレインは言った。
レインがそうなら、足が動かなかった私は、?怖かったのか、?ずっと考えていると、段々呼吸が早くなって、過呼吸になった。
[は、っ はー、っはっ、は、っ]
[ちょ、?!オーターさん、?!]
[呼吸、!ゆっくり呼吸してください、!]
頷いて私はゆっくり呼吸をした。
[早く、早くワースを探さないと、]
[はぁ、!?馬鹿なんですか、!?]
[確かに弟さんも大切ですけどまずは休んでください!]
[俺も探すの手伝うんで、まず寝てください、!]
必死にレインが私に言う。
確かに、ずっと寝ていないし飯も食べていない。探すのには結構体力がいる。
…仕方ない、今日は休んで明日探すことにしよう、
[レイン、]
[なんですか?]
[明日、探すぞ。]
[早…、まぁ、オーターさんの体調が良ければ探しますよ。]
[他の神覚者達にも言っておきます。]
[今はとにかく寝てください、]
[嗚呼、]
そして私は眠りについた。