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sideゼルゼディス
少し冷たい風が吹き荒ぶ山の頂に、ディオクレイヤは赤いマントをたなびかせて立っていました。
私は彼から10メートルほど離れた地点に着地しました。
風ですか…
炎を扱うディオクレイヤに追い風という所でしょうか…?
それにより私が勝つ確率が5%ほど減りました。
しかし、そんな事はもちろん表情にも出しません。
「残念ですよ…
ディオクレイヤ…
あなたとこんな形で戦う事になるとは…」
私は闇鬼剣を地面の魔法陣から取り出しながら、そう言いました。
彼も同じく炎獄剣を炎の中から出現させました。
「俺も残念だ。
だが…
これも運命なのかもしれないな。
どちらにしても、魔導三神に相応しい戦いにしようでは無いか…!
ここに、闇鬼ゼルゼディスあり。
ここに、炎獄のディオクレイヤあり、と。」
彼は左腕を上半身の前で曲げ、右手に持つ剣をその左腕に乗せて、腰を落とし、低く構えました。
私も足を僅かに開き、剣を上段に両手で構えます。
「夜の月より生まれし闇よ、我が剣に集い、敵を貫け。
闇鬼新月!」
私の詠唱と同時にディオクレイヤも呪文を唱えました。
大きな闇の力を纏った私の剣と、巨大な炎を纏ったディオクレイヤの剣が交わります。
私たちは山の頂を疾走しながら、何合と剣を打ち合いました。
紙一重で避け、また、斬りつける。
1時間後。
マントは次第に剣によって斬り裂かれ、布として地面に落ちていました。
さらに、私達は2人ともかすり傷を付け、血をポトリポトリと落としています。
「深淵の闇…!」
私は大きく剣で弧を描くと、ディオクレイヤに下から上に向かい斬りつけました。
ディオクレイヤの額を掠め、彼の鼻に血が滴り落ちます。
しかし、その瞬間、ディオクレイヤの剣も私の左腕を掠めました。
「腕は落ちて居ないようだな…
ゼルゼディスよ…」
「お互いね…」
そう言い、私たちは再度20メートル程の距離を取りました。
「闇よ、我が十年の寿命と引き換えに、最強なる刻印をきざめ!
闇鬼刻印身!」
私の身体に真っ黒な闇の刻印が徐々に徐々に刻まれていきます。
私は刻印が身体に回ったのを確認し、剣を大きく振りました。
巨大な闇の衝撃波がディオクレイヤを襲います。
が、闇がディオクレイヤを包んだと思ったその瞬間、闇の中から炎が迸り、身体全体に炎を纏わせたディオクレイヤが高く飛び上がりました。
ディオクレイヤは上空から私に炎獄剣を振り下ろします。
私は闇鬼剣でそれを受け止めました。
踏ん張る地面に亀裂が入り、山は燃え盛っています。
さらに、炎と闇が融合するように、激しい爆発が起きました。
ディオクレイヤの炎が、私の闇鬼刻印でボロボロになった身体を覆い尽くそうとします。
しかし、同時に私の闇もディオクレイヤを蝕んでいました。
そして、爆発が途絶え、そこに立って居たのは…