テラーノベル
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昨晩雨野まで意識不明の状態に陥った
今でも他の《痣人》はあそこで彷徨ってるのだろうか?
死神は人質は後《4人》と言っていた
本来《痣人》の人数は6人だった
しかし人質は残り4人ってことは誰か1人
人質になってない《痣人》がいるはずだ
佐島「アイツは何だったんだ?…」
昨晩雨野を外へ運んだ時もう一人いたはずだ
でもその影の顔がぼんやりしてて誰だったかまでは見えなかった
佐島「はぁ…」
悩んでいると一通のメールが届く
佐島「誰だ?」
送り主は《星野》だ
佐島「こいつは…?」
学園の後輩だなぜこいつから連絡が?
メールの内容は
「昨日のこと春日野先輩に聞きました。もしよければ手伝わせてください」とのことだ
佐島「っ…馬鹿が多すぎる」
なぜそこまで死ぬかもしれないことに首を突っ込むのか理解に苦しむ
でもそれだけでも自分はありがたかった
今までなら一人でいいとか言っていた
でも一人じゃできないことはもう分かりきったことだ
頼れるの者には頼るべきなんだろう
しかしここで同行者が死ねば自分の責任だ
自分が殺したことに世間的にはなってしまう
佐島「その覚悟は…俺にあるのか?」
責任を背負う覚悟は自分にあるのだろうか?
自分に尋ねても誰も答えない
佐島「そろそろ出るか…」
そのまま学園へ向かう
朝のホームルームが始まる
ミカは風邪を引いてしまったそうだ
そして担任が口にするのは最も絶望的な言葉だった
担任「数日前に3年の《天手彰》君が《NN寮》に入ってきて行く様子が目撃されたそうだ」
佐島「なに…?」
担任「最近天手君をこの学園で見たものはいるか?目撃された日から消息不明なんだ」
佐島「(もしかして昨日あそこにいた奴って…
そんなはずはないよな…?」
昨日NN寮で見た人影は《じ……ま……》と言っていた大袈裟に推理するならあれはもしかしたら
自身の名前である《佐島》と呼ぼうとしてたのかもしれない
佐島「この嫌な予感は…否定するなら行くしかないよな!!」
放課後外が暗くなり始めた頃《星野》を連れてNN寮まで突っ走る
星野「佐島先輩ちょっと!早い!!」
佐島「少しは俺について来い!!」
被害を受けてる順番は《痣人》にされた順
ならば次は《天手》なはずだ
佐島「アイツなら…大丈夫」
そう信じて俺は星野の手を引き歩いていく
あたりを探してみた
星野「先輩これを見つけました!」
星野が持ってきたのは《キッチンハイター》
何に使えるのかよく分からないが今こそこの何に使えるか分からないものに頼らなければ死ぬだけだ
佐島「よし次に行くぞ」
慎重に前へ進む
あたりを見渡しても特にめぼしいものは見つからない
佐島「これは…?」
床に落ちてるものを拾う
落ちていたのは《天然水》だ
佐島「……もしかしたらあの黒いやつに通用するかもな」
星野「そうですね!」
佐島「知ってるのか?」
星野「いいえ!知りません!!」
佐島「おい…」
星野「そんなに真剣になり過ぎても疲れるだけです!もう少し気楽にいきましょうよ!遊びでもないですが仕事でもないですから」
佐島「それもそうだな、でも慎重に行くぞ死んでしまってはすべて終わりだ」
そのまま星野と廊下を歩いて行く
男性の声「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
佐島「っ?!」
星野「?!!」
佐島「行くぞ!」
声の聞こえた方へダッシュで向かう
星野は何とか追いつくように負けじと走っているがその様子を気にも留めず走り続ける
声の聞こえた方に来るとそこには
佐島「何だこれは」
星野「はぁはぁ…先輩はやい…っ?!な…にこれ…?」
そこで《顔をカビまみれにされた男》
が死んでいた
佐島「嘘だろ…」
目の前に突然として謎の影が現れた
こっちに気づいてないのか向かってくる様子はない
佐島「おい、星野覚悟を決めろ」
星野「え?」
佐島「俺の言うとおりにしてくれ」
襲われる前にこっちから仕掛けてやる
死んでもいい、相手が誰とか気にしてる場合じゃない
星野「あれと…やるんですか?!」
佐島「どうせ、ここにいる以上はやり合うんだ、こっちにはアイテムがある」
相手と向き合う
そうだ、ここにいる以上迷っていては、殺されるだけ
ならばやられる前にやればいいんだ!!
星野「佐島先輩…(何でだろう…とても嫌な予感が…焦ってるように感じる…)」
ラウンド1
佐島「よし!これでもくらえ!!」
キッチンハイターを《カビ男》にぶっかける
カビ男「ぐぁぉあっ…………じ………ま……」
佐島「っ…?!」
カビ男の口からでた言葉
まさに自分の名前に近い言葉
星野「………」
佐島「何黙ってるんだよ?」
星野「なんでか分からない…けど、この人佐島先輩のこと知ってる気がするの!!」
佐島「……こんな奴…知り合いなはずは…」
違う…違う…
俺の知ってる奴らはこんな所で怪異にされるようなドジを踏む奴らではない
佐島「っ…」
ラウンド2
佐島「………」
心臓の音がどくどく言っている
呼吸が乱れてきて冷静になることが難しい状況に陥ってしまった
焦っているのか?
手の震えが止まらない
佐島「くっ…くそ!」
天然水を取り出し《カビ男》目掛けてぶちまける
カビ男はカビを飛ばしてくる
星野「きゃっ?!」
佐島「星野?!」
星野「大丈夫です…」
星野は間一髪で避けれた
佐島「っ?」
気がつけば《カビ男》はその場から消えていた
あたりを見てもどこにもいない
撃退に成功したのだ
佐島「何とかなった」
星野「ですね…もう怖いです…あんな目にもう…」
佐島「天手を探しに行くぞ、あいつなら大丈夫だ、あいつはあんな所でドジ踏む奴じゃない」
《天手》を探しに前へ進む
星野は怯えながらあとをついてくる
進んでる最中に《カビキラー》を拾った
佐島「こんな所になぜ落ちてる?」
星野「お風呂掃除とかによく使うものなんだと思います!」
カビ男「あ゛っ゛は゛は゛」
後ろから不気味な笑い声が聞こえた
星野「佐島先輩!後ろ!!」
カビか飛んでくる
持ち前の反射神経でぎりぎり避ける
佐島「くっ…くぞが!」
カビ男「っ゛は゛は゛は゛」
佐島「う…そだろ…?」
顔を覆っていたカビの塊は所々溶けていてる
見覚えの顔がはっきりと浮かんでいる
星野「この顔は…」
佐島「あぁ…この顔は間違いない…《天手》だ」
《天手》は半分カビに飲み込まれかけている
表情は薄く笑みを浮かべている
しかし焦点は合わない
佐島「ちっ…」
ラウンド3
佐島「星野…天然水はあるか?」
星野「あります!」
佐島「それを持ってろ!」
キッチンハイター再びカビ男にぶっかける
カビ男「う゛っ゛《さ゛じ゛ま゛》」
《天手》は自分の名前を呼んでいる
もしかしたら天手なりに助けを求めているのかもしれない
何を焦っている
焦るな
焦るな
俺なら行ける
信じろ!!
佐島「お望み通り助けてやるよ、その醜い物から解放してやる」
ファイナルラウンド
佐島「星野行くぞ」
星野「はい!」
カビキラーをカビ男に吹きかける
何度もプッシュする
その後様子を見て星野がカビ男に水をぶちまける
カビ男「う゛っ…ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
カビ男は白い光を放ち消滅した
それと同時に《天手》は床に倒れる
佐島「はぁはぁ…上手く…やれたはずだ…これで良いはずだ」
自分でも分かる
いつもより消耗が激しい
よく考えれば《あの時》のほうがまだマシだったのかもしれない
《あの時》の相手は《怪異》
しかし今回の相手は《痣人》
それに黒幕も《姫》のときと違い知識のある相手だ
佐島「くそっ…」
床に倒れた天手を見つめる
かすかに呼吸はある
すごく瀕死の状態だった
薄く笑みを浮かべた表情をしている
さっきと変わらず焦点は合わない
《白音》や《雨野》と違いすごく危ない
佐島「星野…ここは引くぞ」
星野「っ?」
佐島「これ以上は…身が持たない」
星野「は、はい…」
自分でもらしくないことは分かっている
しかしこれは思った以上に深刻だ
その後天手と共に雨野の知り合いである医者に連絡をして救急車で病院まで向かうことになる
その後病院で知らせを聞いた
白音と雨野の時のように瀕死なだけではなく
かなりダメージがあるとの事
一番大丈夫だと思っていた天手がこんなにも酷いことになるなんて思いもしなかった
星野「佐島…」
佐島「なんだ?」
星野「落ち込まないで…」
佐島「落ち込んでるように見えるかよ?」
星野「え…?」
佐島「そもそもお前が来なければもう少しテキパキだったかもな!!」
星野「っ…?!」
佐島「っ…」
自分の行動に気がつく
佐島「す、すまん…少し言い過ぎた…当たってしまって申し訳ない…」
星野「そろそろ帰ります…」
星野は背を向けて帰って行った
思い悩んでいると後から小さな手が重なる
ふち「あくぅ…だいじょうぶだぉ!」
佐島「っ…」
何故かは分からないが
このおチビに慰められると少し心が落ち着く
佐島「ありがとな…」
こんな所で終わってはならない!
コメント
17件
ああ、読了しました……。これは重いですね。 天手が《カビ男》になって襲いかかってくる展開、本当に胸が痛みました。「知り合いではこんなドジを踏む奴らじゃない」と信じていた佐島の動揺が地の文からひしひしと伝わってきて、読んでいるこちらも息が詰まりました。そして星野に八つ当たりしてしまうシーン……あれ、わかっていても止められない辛さがありますよね。最後にふちが手を重ねて「だいじょうぶだぉ?」と言ったところで、じんと来ました。小さな存在に救われる瞬間が、この物語の優しさだなと思います。連載、ずっと応援しています。
ひでお
1,622
耀聖(ようせい)
1,131