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俺は、マイキーの走らせるバイクの後方に乗って廃教会へと向かう。
「にしても、昨日はあれだけ雨が降っていたのに、今日は静かだね…。」
俺がそう言うと、マイキーも、小さく「うん」と答えてくれた。
そして、今日は決戦の日なのだが、廃教会前は春千夜くんたちが張っていてくれるらしい。
「…静かだね。」
「そうだな。」
俺らは、11時には廃教会の中にいれるように少しバイクの速度を上げた。
:一方そのころ、春千夜たちは…。:
「おいてめえら、分かってるよな?」
「分かってる。」
俺は仮指揮を任されているのだが、どうもこいつらだと落ち着かない。
拳を固く握ると、今までの事が一気に思い返された。
「…もうすぐか。」
時刻はもうすぐ11時。
そして、予想通り、敵側は早く来た。
「うっわ、これフル稼働?」
「多分ね。」
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねー、構えろ。」
俺がそう言うと、さっきまで駄弁っていた千咒も灰谷兄も構えた。
「…準備万端、上等だってことか。」
そいつはそう言うと、内ポケットから銃を取り出した。
「おいおい、そいつは卑怯じゃないか?」
そいつが内ポケから銃を取り出した瞬間に、後ろの方でそう言う声が聞こえた。
そして、声の主は最前列に出て行き、敵の大将とゼロ距離まで近寄った。
「な、そう思うだろてめぇら!!!!!!!!」
彼が後ろを向いてそう叫ぶと、東卍時代の仲間が…いや、敵側までもが来ていた。
「すげぇな、…八戒…だったっけ。」
俺は独りでそう呟いた。
しかし、現状は数で押されているのは変わりない。
「っしゃ…いくぞお前ら!!!!」
「…勝ち残れ、死んででも。」
…こうして、最終決闘の火蓋は切って落とされた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
:最終決闘はこんな感じです!:
三天&助っ人18人vs敵側1000人(溝中五人衆&柚葉&みっちパパ含む)
春千夜vsモブ&???
鶴蝶vs???
灰谷兄弟vsモブ&???
獅音&モッチーvsモブ
ワカ&ベンケイvsモブ&???
大寿&八戒vs???
旧三番隊組vsモブ
河田兄弟vsモブ
(南・千咒・武臣・イヌピーは押されているところに助っ人に行く感じです)
:では、???を開封していきましょう!:
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
:春千夜:
「だーもう!数が多すぎる!下っ端連れてくりゃよかった…。」
俺はそう愚痴りながらも順調に敵を倒していった。
数十人か倒した後、明らかにぎこちなさげな動きでこちらにやってくる敵を視認した。
「…あれか…。」
資料は見てきたんだが、俺は人の名前を一気に覚えられるほど記憶力は良くない。
ただ、こいつは特徴的だから覚えていた。
「千堂敦…か…。悪いが、生け捕りにさせてもらうぜ。」
俺はそう言って少し動きを変える。
そいつは何もいわず、ただこちらに攻撃を仕掛けてきただけだった。
「楽しませてくれよ…?」
俺はそう言って舌なめずりをした。
:灰谷兄弟(蘭視点):
竜胆は今日も絶好調らしく、いろんな敵をなぎ倒していた。
「っと、で、これで何人目だっけ?」
俺は途中で数えるのをやめたので、何人倒したか分からずにいた。
「兄ちゃん!いた!資料の奴ら!」
竜胆がそう叫ぶので、俺は竜胆の元へと向かうと、そいつらは確かに資料の奴だった。
ただ、一人は止めているのか?明らかに行動に意思があった。
「多分あれって、鈴木マコトと山本タクヤだっけ?」
「竜胆、よくフルネームで覚えられるね…。」
「でしょ!?」
竜胆はそう言って胸を張った。
「ま、生け捕り開始するよ~♡」
「了解!」
そう声掛けをし、俺らは対象の方向へと走っていった。
:ワカ&ベンケイ(ワカ視点):
こんなに激しく動くことなんて、一生無いと思っていた。
ましてや、もう一回不良のやつらと交流を持つなんて。
実は、俺らは周りとは違い、もう生け捕り対象と戦っていたのだ。
山岸とかいう奴らしいが、こいつ動きが地味に早くてイライラする。
「早く大人しくなれやクソが…。」
独りでそんなことを言っては心の中でブチギレていた。
ベンケイが後方を守ってくれているので、動きやすいっちゃ動きやすい。
ただ、動きが大振りだから少しうるさいが、そこは許そう。
俺は一旦空中から地面に戻り、またそいつへと攻撃を仕掛けに行った。
:大寿&八戒(八戒視点):
柚葉が敵側になったと聞いたときは、正直言ってとても苦しかった。
そして、柚葉はこうして今、目の前にいる。
「柚葉…。」
俺がそう声をかけると、柚葉は小さくうなずいてくれた。
「八戒、ここは下がっとけ。」
大寿はそう言って俺の肩を掴んで俺の前に出て行った。
「…嘘つき。」
俺はそう声を零す。
「自分だって怖いくせに、何が下がっとけだよ…。」
「八戒…。」
大寿…いや、兄貴だって家族だ。柚葉だって。
なら、俺がすることはただ一つ。
「守るぞ、柴家を。」
「…お前も変わったな。」
「うっさい。」
俺らはそういうことを言いながら、柚葉を、姉貴を救うために、臨戦態勢に身構えた。
:鶴蝶:
「で、お前が俺の相手をすると。鶴蝶。」
「実戦なのは百も承知だ。」
俺はそう言って、景章を煽った。
だが、当の本人は全く効いていない素振りを見せた。
「…知ってるか?こういうのって、大抵は強い方が負けるんだぜ?」
「知ってるか?此処は現実だ。」
俺らはそう言って互いに目を光らせる。
あの思い出が一気に蘇るが、そんなの関係ない。
「…本気で、殺す気で来い、クロ!」
「その名で呼ぶか…。上等だ、鶴蝶!」
:みっちサイドに戻ります:
「もうすぐだね、マイキーくん。」
俺はそう言うと、懐に入っているナイフの確認をした。
ちゃんと入っているのを確認してから、手に取った。
「やっと実感が追いついてきた…。」
「やっとなんだw」
俺はそう言って少し笑うと、マイキーもつられて微笑んだ。
いざこうして向かい合うと、なんか緊張する。
「あーあ、俺の最期って特殊過ぎない?」
「ま、この状況自体が特殊なんだけどね。」
俺らはこれが最期の別れだって言うのに、漂っている空気は平和そのものだった。
「…じゃあ、マイキー。」
「うん。」
「君のその眼を、殺します。」
…教会で、静かに鐘が鳴る。
その鐘と同時に、俺のナイフを持った手が彼の首に振り落とされる。
そして、その者の――。
To be contenued…
:次回より、最終回を四話連載開始します。:
:順番は、BITTER→BAD→TRUE→HAPPYとなります。:
:では、また次回。: