いやらしい身体

阿部は、いやらしい身体になったのは目黒のせいだと思っている。すぐ熱くなって、目黒が欲しくなるのも、はしたなく身体を開くのも、皆んな目黒が誘導して今に至ると思っている。

阿部ーしばらく、何もしないで？

目黒ー俺、なんかした？

阿部ー違うの、話いっぱいしたいし、一緒にDVD観たりしたいし、触れ合ってばかりなの、ちょっと困る。

目黒ー分かった。

そう言って、最初の頃は良かった。

スタジアムの話で盛り上がり、ドラマの話でも、盛り上がり、朝の情報番組の、大変さや楽しさを話す。阿部が楽しく話すのを、目黒は、優しく聞いている。

そんなに、毎日会えるわけではない。

それでも2か月くらいしたころ、阿部が目黒をじっと見る。

目黒ーん？

阿部ー男前だなぁ。

目黒ー何言ってんの、でも、ありがと。

阿部ーこんな素敵な人がパートナーだなんて、嬉しい。

目黒は、阿部が人恋しくなっているのを感じる。

もう少ししたら、キスしてほしくなり、身体に触れると赤くなる。

その時が楽しみな目黒だ。

2人でDVDを観ている。

無意識だろうか、阿部が、目黒に引っ付いて座る。

目黒は、知らん顔をしている。

そんな日が何日か続いた。

ちょっとずつ阿部が変わっていく。

DVDを観ながら、目黒の手を取る。自分の膝に、目黒の手を乗せる。目黒は何もしない。

阿部ーあの、あのね、こうやって？

目黒ー膝に手を乗せるのがいいの？

阿部ーあ、あの、えっと、安心する。

目黒ー安心ね、ふふふ。

赤い顔を見て目黒は笑う。

そろそろかなと思っていたが、その通り、我慢出来なくなっている。

目黒ー主人公、可哀想だったね。

阿部ーえっ、うん、そうだね。

目黒ーふふふ、観てなかった。

阿部ー・・。

目黒ーハッピーエンドだったよ？

阿部ーめめのばか！

目黒ーそろそろ、我慢出来なくなってきたでしょ？

阿部ー・・。

目黒ーこの手を・・

阿部ーあっ、動かしたらだめ！

目黒ーゾクゾクするでしょ。

真っ赤な顔をしてキッチンに逃げた。

目黒は、キッチンの壁にもたれて腕を組み、阿部の後ろ姿を見ている。

阿部ー呆れたでしょ。

目黒ーん？

阿部ー我慢出来なくて。

目黒ー可愛いけど？

阿部ー嘘、だって、あの、しないって言ったの俺なのに。

目黒ー我慢したんでしょ。

阿部ーでも、身体が熱くなって。

目黒ー俺が欲しい？

キッチンで、背中を向けたまま頷く。

目黒が、ゆっくり近づいて行く。

阿部は顔を覆い、泣き出した。

阿部ーごめんなさい。

目黒ー何で謝るの？

阿部ーこんな身体で。

目黒ー可愛いだけだし。

阿部ーいいの？

目黒ー俺が好きで堪らないんでしょ？

阿部ーばか。

目黒ー俺に抱きしめて欲しい？

阿部ーん。

目黒ーキスして欲しい？

阿部ーん。

目黒ー気持ちいいこと、したい？

阿部ー・・ん。

目黒ー明日、金曜日だから、朝早いから、金曜日の夜おいで？

阿部ー・・分かった。

目黒ー我慢出来る？

阿部ーん〜ん。

目黒ー可愛いなぁ。今から愛してあげる。

阿部ーまだ夕方だよ？

目黒ー早く寝るでしょ。

目黒が、ゆっくり後ろから抱きしめる。

阿部が期待でブルリと震える。

その場で阿部の下を脱がせると、もう半分勃ち上がりかけている。

後ろを開いて舐める。甘い声が聞こえてくる。

食器洗剤を塗り込む。

阿部ーやだ、そんなの。

目黒ー椅子に座ってられないよ？

阿部ーやぁん・・指いや。

阿部ーはやく・・めめが・・欲しい。

目黒ーほら、やっぱり、いやらしい。

阿部ーいい・・我慢出来ない・・。

阿部ーあっ・・あっ・・入った・・はぁ・・はぁ・・。

目黒ーお尻振らないよ。

阿部ーだめ・・気持ちいい・・はぁ・・あぁ・・。

目黒ー前、ぐちゃぐちゃになってる。

阿部ー突いて・・もっと・・めめの・・欲しい・・。

目黒ーいっぱいあげる。

阿部ーはぁはぁ・・いい・・堪んない・・いい・・。

目黒が支えてないと、膝から崩れそうな阿部。腰を振り目黒を誘う。

限界が近い。

阿部ーたすけ・・あっ・・あっ・・くる・・くる・・でるから・・めめ！・・でる・・でる・・はぁはぁ・・。

目黒ーいやらしいから、可愛い。

阿部ーいい？こんな俺で。

目黒ー大好き。

阿部ー嬉しい・・んっ・・。

大胆に身体を開き、ソファで、もう一度愛し合う。

阿部は、自分の身体を恥じていたが、目黒が可愛いと言ってくれる。

きっと、いやらしくしたのは、目黒だろう。だけど、阿部は自分の身体が好きになる。

完