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ウマ娘界で名高い9人。その名はストイックヒカル、フッカゲイムオー、ミヤダテコクオー、ショウタナベヘイロー、サクマライアン、アベサイレンス。
加えてエルコンドルジーコ、メジロサンダー、そしてラウールシャトル。
彼らは、ウマ娘界の中でも特別な存在で、今やどこに行っても注目を浴びる存在となった。
その理由は、彼らがどれも個性的で魅力的なウマ娘だからだ。
それぞれが持っている強さ、ストイックさ、優雅さ、ユニークさ。
そして何より、彼らはウマ娘界でたった9人の、他のウマ娘と同様、耳と尻尾は生えているが、性別は男であるという非常に稀な存在である。
その彼らは、今、トレセン学園にて出会おうとしている。
「これが…トレセン学園…」
小さな声で呟き、大きな校門を見上げている。
そう、彼こそが、男であるウマ娘の1人、サクマライアンであった。
「生徒会室って、ここであってるのかな…」
そう考え入ろうか迷っていると、隣で同じことをしている者がいた。
サクマライアンがじっと見つめていると
「…なんだよ、なに見てんだよ」
その人物は、ぶっきらぼうに呟いた。
サクマライアンは驚いて尋ねた。
「もしかして…君も、俺と同じ?」
「だったらなんなんだよ」
サクマライアンは重ねて尋ねた。
「なんで、ここに?」
「知らん。なんか呼ばれた」
「俺も…そういえば、名前は?」
「俺?俺は…ショウタナベヘイロー。」
すると、後ろから人影が現れた。
「あぁ、翔太?」
「あぁ、館さん。」
「後ろのピンク髪の子、お知り合い?」
「今知り合った。そういやお前、名前聞いてなかったな。」
「さ、サクマライアンて言います…」
「そう。俺の名前はミヤダテコクオー。よろしくね。見た目からすると、君も…?」
「はい、呼ばれて来ました。」
サクマライアンは、ショウタナベヘイローは少し怖いと思ったが、ミヤダテコクオーに対しては、ジェントルメンだ…と胸を高鳴らせた。
すると、ギィ…と音をたたて生徒会室の扉が開いた。
「ようこそ、トレセン学園へ。私は生徒会長のシンボリルドルフだ。どうぞよろしく願いたい」
そういって俺たち3人はシンボリルドルフ会長と握手をした。
「学校の案内や説明だが…テイオー、いるんだろ。隠れても無駄だ。」
誰もいるわけないじゃないか、とサクマライアン、ショウタナベヘイロー、ミヤダテコクオーは辺りを見回した。すると、机の方から、
「ダ…ダーレモイナイヨ…」
と声が聞こえた。サクマライアンが、心の中で「居たーー!?」と叫んでいたのは、内緒にしていただきたい。
「嘘はつかなくていい。他の6人が揃ったら、この者たちに学校案内をしてやってくれ。部屋割りはフジキセキに任せる。引き受けてくれたら、トレーニングに付き合ってやるぞ。」
「ほんと!?カイチョー!言ったよ!?」
机の裏から小さな頭がひょっこり顔を出した。
「ああ。約束だ」
「よろしくねー!ボクの名前はトウカイテイオー!テイオーって呼んでね!」
「テイオー…さん?よろしくお願いします。僕はミヤダテコクオーと言います。」
ミヤダテコクオーはそう丁寧に挨拶をした。
「知ってる!カイチョーから聞いてるよ!で、君がショウタナベヘイローくんで、君がサクマライアンくんでしょ!残りの子達はまだ来てないね!」
すると、ミヤダテコクオーが控えめに尋ねた。
「あの、他の子達って?」
答えたのはシンボリルドルフだった。
「ああ、説明を忘れていてすまない。君たちと同じ、男であるウマ娘が君たち含め9人いるのは知っているだろうか。」
「「「はい」」」
3人の声が重なる。
「残りの6人も、君たちと同時入学だ。」
これには、3人とも驚いた様子だった。
「ああ、噂をすれば影とはこのことだな。入るといい」
そうシンボリルドルフが呼びかけると、外から扉が開き、
ぞろぞろと長身の6人が入ってきた。
「よろしくお願いします。」
リーダー格のような長身の男が進み出て、シンボリルドルフと握手をした。
他の5人も続く。
「さぁ、テイオー。あとは頼んだぞ。ああ、そうだ。関西から出て来た者も、混血のものもいる。助け合って生活していくように。」
「「「「「「「「「はい。ありがとうございす。」」」」」」」」」
今度は9人の声が重なった。