テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
僕はいつも通り、仕事が終わって帰ろうとした、
でも、先輩にトイレが汚れてるからと掃除をさせられた。
正直面倒くさかったけど、先輩の頼みは断れない、断ったらボコられそうで怖い。
そう思い僕は素直に受け入れ掃除をした。
やっと掃除が終わった時、ふと時計を見ると12時を回っていた。
思っていたよりも遅い時間になってしまったと思い、道具を片付けて帰ろうとした。
そしたら、客席に誰かが座っているのが見えた
「コーイチさん?」
僕はその人の名前を呼んだ
「ん?ハジメ君!まだいたんだ」
「はい、ちょっと掃除をしていまして…コーイチさんも、今日は長くいるんですね」
「ちょっと忘れてたことがあってね、この年になると物忘れが多くなっちゃってw」
コーイチさんは笑い気味に言った。
確かにコーイチさんはこんな見た目だが、年は結構行っている、しょうがないのかなと思った
「そうですか、では僕はこれで」
「あっ、ハジメくん!ちょっと待って!」
「!は、はい」
コーイチさんは僕を引き止めるように呼んだ
「せっかくだし、ちょっと一緒に呑まない?」
お酒のお誘いだった
この後は特に予定も無いし、今日はいつもより呑んでないからまだ呑める
「いいですよ」
僕は少し間を空けて言った
「!、ほんと!」
コーイチさんは嬉しそうに答えた、
コーイチさんは自分の隣の席を叩いて僕に座れと言うかのように呼んだ
僕は何も言わずにそこに座る。上司にお酌され、なんだか変な気分だ
「んっ、このお酒美味しいですね!」
「でしょ!僕のおすすめのシャンパンなんだ〜」
「も、もしかしてこれ僕に払わせて売り上げにとか…」
「しないよ!?」
その後も僕らは会話を続けた、その時はとても楽しいくて、今が何時かもわからなかった
数分後たった頃、コーイチさんがあることを言った
「ハジメ君ってさ、好きな子とかいるの?」
「えっ?」
中学生の女の子のようなことを言うなと思ったが、僕は答えた
「今は、いないですかね」
「え〜ほんと〜?」
「本当ですよ」
高校生になっても好きな子がいなかった僕が、今更好きな人なんているはずがない
「逆にコーイチさんはいるんですか?」
「えっ僕!?」
「コーイチさんが先に聞いてきたんですから、言わないなんてないですよね?」
「僕か〜…」
「……いるよ」
コーイチさんは少し照れくさそうに言った
僕は少し意外だった、ホストは基本女性に夢を与える仕事、好きな人がいたらまともに仕事ができないからいないものなのだと思っていた。
「そうなんですね!ちょっと意外です」
「良く言われるよ」
「他の人にも言ってるんですか?」
「まあね、相談に乗ってもらってるだけだよ」
「へ〜…」
僕は初耳だった、多分リョーイチさんとかセンイチさんには話しているのだろう。
何で僕にだけ…いや、他の人にも話してないはずだ、こんなこと人に話すことじゃないし、何よりコーイチさんに好きな人がいるなんて、ホスト中の噂になりそうだし。
…なんでだろ、少し心がモヤモヤする。
好きな人がいるのはいいことだ、その人が誰かを知ったら全力で応援したい。
でも、なんだか心の底で嫌だと思っている自分がいる…
「その、失礼かもしれないんですが、コーイチさんが好きな人ってどんな人なんですか?」
…何を言ってるんだ僕は
ただの仕事仲間、しかも下っ端の僕に話すことでもないのに
今すぐ取り消そう
「あっ、すみませんやっぱり…」
「えーっとね〜、どんな人か〜…」
意外と乗り気で答えてきた
「すごく優しくて、頑張り屋さんで、キラキラしてて、僕なんかよりとっても素敵な人!」
コーイチさんは笑顔で答えた、その顔を見ているだけでどれだけ好きなのかが伝わってくるくらい。
「そうですか、素敵な人なんですね」
「うん!ほんと…ね」
「…その人は今どこにいるんですか?」
「え?なんで?」
「あっ、すみません!迷惑でしたよね💦」
また変なことを言ってしまった、そんなことを知ったところで何にもならないのに
「……ここ」
「え?」
「ここにいるよ」
「それって、どういう……」
何を言ってるんだ?ここには僕とコーイチさんしか……えっ、もしかして……
「ハジメ君、僕は…君のことが…」
「えっ、あっ…」
コーイチさんは僕の近くに寄ってきて、顔を近づけた
なぜだろう、とてもドキドキする、元から顔がいいからか、それとも、僕がコーイチさんを…
「……好きだよ、ハジメ君」
コメント
11件
ご馳走様でした、🙇美味しかったです😋
んなっあっっっ(尊死)
めちゃいい!!!コーハジ好き🫶