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星の英雄 ゲズとリオン

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星の英雄 ゲズとリオン

17 - 第17話 「使徒アルダ=ズと魂を裂く雷」

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17

2025年05月27日

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第17章:使徒アルダ=ズと魂を裂く雷
アーカ=ヴェスを離れ、現実世界へ帰還したゲズとセレナ。

だが、彼らを待っていたのは、焼き尽くされた村と――空に浮かぶ黒い球体だった。


「あれ……あの空の球体、“あの日”の隕石に似てる……」


セレナが声を震わせる。


その瞬間、球体の中心から何かが落下するように降りてきた。

それは、人型に似て非なるもの――漆黒の鎧をまとった異形の存在。


「我が名はアルダ=ズ。ルシフェルの使徒にして、魂を狩る者」


地面に着地しただけで、地脈が腐り、草木が枯れた。



―襲撃と交戦―


ゲズが前へ出る。


「あいつは、ルシフェルの“尖兵”か……!」


雷の鎖剣を構える。


セレナは支援魔法《雷迅加速》でゲズの身体を強化。


「行け、ゲズ!あなたの刃なら、あの黒い魂にも届く!」


ゲズが雷をまとい、アルダ=ズに突進!


「ソウルスレイヴ――解放形態ッ!!」


雷の鎖がうねり、剣へと変形。

振るったその瞬間、空気が真っ二つに割れる!


アルダ=ズはそれを剣で受けるが、刃の先端が深く“魂の殻”を削った。


「ッ……なるほど。“魂に触れる力”か。

ならばこちらも、魂で返そう――!」


アルダ=ズの体から黒い触手が飛び出し、

ゲズの心臓へと直撃――!



―魂の揺らぎ―


その瞬間、ゲズの意識が一瞬だけ“深い闇”へ落ちかける。

命ではなく、“魂”そのものを攻撃された感覚。


「あ……ぐッ……!! これが、“魂を削る戦い”かよ……!!」


だがセレナの声が、再びゲズの意識をつなぎ止める。


「大丈夫、あなたは負けない。私は、あなたを信じてる!」


その声が、再び雷を導く。


「なら……魂ごと、こいつをブチ抜く!!」


ゲズが踏み込み、**“空間を断つ斬撃”**を放つ!


「雷魂断・裂界ッ!!」


雷が直線に走り、アルダ=ズの胸を貫いた!


黒い煙が吹き上がり、アルダ=ズの姿が崩れていく――


「……この感触……確かに、“滅び”だ。

だが……我々は無限に現れる。

魂を得た分だけ、“神”は進化する……」


アルダ=ズはそう呟きながら、黒く溶けて消えた。



―戦いの後と、予感―


「ゲズ、大丈夫!?」


セレナが駆け寄ると、ゲズは膝をつきながらも笑う。


「はは……なんとかな。

 でもやっぱり、“魂の戦い”ってのは……マジでしんどいな……」


ふたりが空を見上げると、

黒い球体が消え、空に一筋の光が差していた。


だが――


その光の先に、**遥か遠くに浮かぶ“巨大な浮遊都市”**が姿を現していた。


《アヴァロン・ネクス》

ルシフェルの本拠地、神すらも届かぬ空の城。


そして、そこには――再生された“レル=ザイオス”の影も見えていた。


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