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ー数日後の夜ー
今日は珍しく、アキラとサシでご飯に来ていた。
それもそう、アキラには速攻、俺の片思いがバレて、それから定期的に相談に乗ってもらっているからだ。
今日も同じような理由でご飯に来た。
でも、相談ってほどのものは無いから、普通に飯ではあるんだけど。
アキラも飲む気満々のようやし。
ng「ふふ、私ね、やっと、セラ夫と付き合えたんですよ!」
hb「え!そうなん!? やったやん〜!!」
アキラも俺と同じで、この前まで片思いをしていた。
俺から見たら、なんで付き合っていないのか疑問なぐらいには距離の近い2人やったけど。
やっぱり両思いだった様だ。
嬉しいことだけど、正直今は自分の事で一杯一杯で、アキラの話が全然頭に入ってこなかった。
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ーーーーー
ng「ちょっと、たらい聞いてます?」
hb「え、あ、すまん。なんて?」
ng「だからー、、」
大分酔っ払ったのか、アキラはふにゃふにゃの顔で幸せそうにせらおの話をする。
俗に言う惚気話だ。
まぁ、約2年以上片思いしていたらしいので、想いが通じて相当嬉しいのだろう。
“いいなぁ”という気持ちと、自分には縁のない内容に喉の渇きを感じる。
ストローを咥えてコーラを流し込む。無意識にストローの先をガジガジと噛んでいた。
ng「たらいはどうなんです?奏斗とは」
hb「えー、、?何もないで、いつも通り」
変わるのは俺ばっかりだ。
奏斗は普通に女の子が好きで、俺の事は相棒としか見てくれない。
今も昔も、きっと、これからもずっと。
あいつとは長い付き合いで、相棒と呼べるほどに理解しているつもりだから、分かっている。
奏斗が俺に恋愛的、感情を向ける事は絶対無い。
だって、あいつは柔らかくて良い匂いのする、可愛い女の子が大好きだから。
俺は、、奏斗の事を考えると、こんなにも、こんなにも、、 、、苦しいのに。
前は、なんか好きかも、、?
一緒にいて楽しい! ぐらいやったのに…。
二人でいると、異常にドキドキして、奏斗の匂い、声、仕草、ちょっとした事にも敏感に反応してしまう。
普通に接しられないぐらいには、支障をきたしている。
hb「なぁ、意識しない様にするのって、どうすればえぇんかなぁ、、?」
ng「それは難しいんじゃないですか?仮にも好きな相手ですし」
確かに、、、そうだよな、、。
hb「ん…でも、このままだと、変ってバレる気がするんよな。あいつ鋭いし」
俺も、分かるぐらい変な態度取っちゃってる気がするし。
せめて、、。
hb「ドキドキしなくなればえぇのに」
そうすれば、今まで通り奏斗に接しられるのに。
真剣な顔で、コーラの入ったグラスを眺める。
そんな雲雀をアキラはキョトンとした顔で見ていたが、不意にニヤッと笑って口を開いた。
ng「欲求不満なんじゃないですか?w」
hb「は」
思いもよらない言葉が出てきて、すっとんきょうな声がでた。
言葉の意味が飲み込めると、顔に熱が集まっていくのが分かる。
hb「ちょっ、おま// 何、言ってんだ、そんなわけないって、、!//」
マジで何言っとんだ、コイツ///
あー、、酔うとえろいこと平気で言う癖、治して欲しいわ、、、//
ng「えー?あ、そうそう!これ!」
hb「?、、なんだよ、、それ」
渡されたのは、紙袋。
中は梱包されている何か。長方形の箱?
ng「これ、あげますよ!自分用で買ったんですけど、使わなかったので」
hb「えーと、、これは、なに? 中身みてもい?」
紙袋に手を突っ込もうとして、アキラに止められる。
ng「ちょっと、ここでは、、家で開けてください」ニコニコ
hb「ー、、、」
めっちゃにっこにこやん。
あー、もう。よく分からんけど、いっか。
アキラは結構頑固だし、酔っ払ってると更に面倒臭いところあるからな。
受け取るまで永遠に続くであろう会話を回避する為、大人しく受け取ることにした。
その数時間後、酔っ払ったアキラをせらおが迎えに来て、連れて帰った。
せらお、少し怒ってたなー。
なんか、前より距離近い感じやったし、、。
付き合うとあんな感じなんや、、。
コメント
1件
主様最高でございます!!