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それでも、これもまだその日限りのことかもと、おめでたく考えてた。


けど、そんなことが、あるはずもなく、


あたしへのイジメは、次の日から執拗に始まった。


あたしのさわる物全てが、濡れてカビが生えると言われ、湿気って臭うと陰口を叩かれた。


イスにも机にもいつでも水が撒かれ、上履きだけじゃなく、体操着も制服さえも、教科書までもが毎日のように水浸しにされた。


クラスの担任はあからさまないじめに見て見ぬふりをし、時には頭から水をかけられてガタガタと震えるしかないあたしを、クラスのみんなといっしょになって取り囲んで、仕方なさげに笑った。


先生さえも、あたしを助けてくれやしなかった。


実際、イジメられるおまえが悪いんだってことに、向こうもしたかったのかもしれない。


そうすれば、先生自らが泥水をかぶることだってないし。


めんどくさいことには、肩入れなんてしない方が、りこうだものね。


「イジメなんて、やめろ!」って怒ってくれるような熱苦しい教師とか今どきいるわけもないし、そんなの夢見すぎだから。


現実は、こんなもの。


大人なんて、あてにならない。頼る人なんて、誰もいない。


あたしは誰も信じられなかったし、信じたくもなかった。


イジメたいならイジメればいいと、ただ目の前のことから顔をそむけて、受け止め切れない現実をやり過ごしていくことしか、その頃のあたしにはできなかった……。

「REAL」あるアイドルの光と影の告白

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