侑目線
「ツム文化祭何やるん?」
当然のピンチに少し焦って言葉が詰まる。
“サム”こと双子の弟の宮治には逆メイド喫茶をやるなんて絶対にバレたくない。いや、バレてはいけない。
「ま、まだ決めてへんでッ!」
「嘘つくなや。先生がどのクラスも決まった言うとったで。」
「くっ…サ、サムのクラスは何やるん?」
「話逸らすなや..まぁええわ」
「執事喫茶?みたいなのやるんやって」
「…まじか..」
「ほら、俺も言うたんやからツムも言えや」
「俺もう寝るわ!バイバイおやすみぃーー」(ガンダ)
「はぁ?まだ8時やで。…スナに聞くか」
マジで焦った。そしてまさか治のクラスでも喫茶店系をやるなんて。
2人並んだらまるで…
考えるだけで鳥肌が立つ。小学生の時の事を思い出してしまう。
小学生5年生の学習発表会で白雪姫をやる事になったのだが、当時の先生が真面目すぎて(アホなだけかもしれないが)キスシーンを本当にやると言い出したのだ。 ちなみに王子役は治だった。
皆ちょうど思春期だった事もあり、当然誰もやりたがらなかった。
困った先生が双子なんやからイけるやろ、とあろうことか俺を白雪姫役にしたのだ。
ここからは大体予想がつくのではないだろうか。俺は無事本番(練習では恥ずかしくて出来なかったが、何故か治はしたがってた。)では治とキスし、発表会は成功したのだ。
その日のにのまえにならないためにも文化祭の日は治と合わない事を決意した侑であった。
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幼少期からBL