今日はアイビーが2番目に好きな芋揚げを作ってみた。
少し形が歪なのもあるけど……味は大丈夫、だと思う。
あのなんがい階段を登らなきゃ行けないと思うと気が滅入るけど、アイビーに会えると考えたらそんなのどうって事ない。
芋揚げを包んだ布生地を持って、石の階段を上る。
「お……で!!!いな……ば!!!」
「ご……い、ごめ……や……」
なんだろう、金切り声が聞こえる。
下の階の奴らかな?
でも、上に行くにつれて声が鮮明になっていくような……まさか。
気づいた瞬間僕は階段を駆け上がる、息がだんだん荒くなっていくけど、そんなの知らない。
肺が潰れたって。
「お前なんか……お前なんか居なければ!!!!死ね!!早く死んでしまえ!!!!」
「ごめ、ごめなさっ……きょは、スカビ、サが来るんですっ……だかぁっ……やえっ」
「スカビオサ?あぁ、あの小僧のことか。あんな童がお前のことを救えるとでも思っているのか!?」
「思ってな……うっ、いだっ……やえてっ……」
あれは……おじさんか?
アイビーを……殴ってる?どうして?
アイビーの腕がダメな方向に曲がってる……ダメだ、あれは僕のことを優しく抱きしめてくれる必要なものなのに。
やめてくれ、僕からこれ以上安心を奪わないでくれ。
「やめてくれよ!!!!やめろよ!!!!」
「……っ!?お前は……」
「スカビオサ……」
僕が死んでも、君は死んじゃダメなんだ。
君と僕で生きるんだ……もしくは、君と僕で死ぬんだ。
それまでは生きよう。
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最後の言葉が直接心臓に刺さってくるくらいいい言葉なんだが(?)