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#GL
真冬の花火🐢🐢🐢🐢🐢
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#曲パロ
死にたがりな僕と愛されがちな君
うるさい程に泣き喚くセミと、手のひらの上で段々と原型を失って行くソーダ味の青い氷菓《アイス》。 そして、僕はこのアイスが落ちたら踏切へと足を運ぼうと思っている。ああ、胸が昂ってしょうがない。 胸を押さえようとして、ボトリ、と音がした。動いた衝撃で棒から氷菓がズレたのだろう。
まあ、これも運命だ。
ぽいっと軽々しく棒を投げて、スキップ混じりに歩きながら踏切へと来た。 ちなみにこの地域は田舎で、ところどころの家に蔦が伝っている程だ。ましてや、踏切なんか誰も足を運ばない癖に未だ稼働していて電力の無駄なのではないか?とすら思う。まあ、電車が通っているだけで良いのだけれど。
さて、早速踏切へと入った。遥か遠くから微かに「ガタンゴトン」という音が聞こえてくる。踏切の「カンカン」と言う鳴き声と解けるように混ざって。
さて、後悔したことはないかい?自分。様々なことがあっただろう?まあ、お疲れ様。自分。よし、やっと逝ける。そう思って身体の力を抜いた刹那だった。
「何やってんだバカ!!!!」
耳鳴りがするほどの大きい声が背後から鼓膜を揺さぶった。流石の僕もぴくりと肩を揺らして、振り返った。もうその景色は、線路の外だった。そして、背中には温もり。人体か?猫?いや、猫にしては大きい。クマ?あ、食べて欲しいかも。
「おい、生きてんだろ!!返事しろよ、ほらこっち見ろって!」
違うのかよ。クソ。…んんっ。ガシッと頬を掴まれ、首をグルンと回された。グギッと首の関節が鳴って、ジーーンと響くような痛みが走った。思わず顔を歪める。
「「いッッッッッたぁぁぁぁ!!!!」」
響いた。遠くの鳥達が去って行くのがわかる。
「っっるせえ!!黙れ!取り乱してんじゃねえ!」
「「はあ!?取り乱してんのはそっちでしょ?!?!」」
「…は?」
「「は?」」
(シンクロ。は?何?てか首痛いし。早く手を離せ。)と思って、手を振り払った。ああ、痛い。彼の顔を見ると、韓国風の美しい顔に黒髪と白い肌を持ち合わせたいわゆる「イケメン」と言う顔立ちだった。一瞬固まった後、突き放した。一番僕の嫌いな人種だったから。でもびくともしない。胸に添えた手がそのままになっている。
「「ン、っ…ちょ、強っ…!」」
力んでも力んでもびくともしない。諦めてグダっとした。だが、黒い瞳はずっとこっちを追っている。何?顔になんかついてんの?
「…ごめん、一目惚れした」
(…あ?なん、は?なんつった?一つ星?今まだ昼だよ?)。聞き取れていなかったらしい。「は?」と問わんばかりの表情で見つめていた。
「なんだよその顔。」
「「いや、何?一つ星って」」
「は?一目惚れな。」
(…は?え、いや…男でしょ、それにモテそうだし。なんで僕なの?いやてか…何、ゲイ?)疑わしい。不審者?警察呼ぼうかな
「「、…はあ、…で?一目惚れしたから何?」」
「あっ。何?じゃねえだろ!お前、さっき…その。」
「「何?線路に立ってただろ、って?」」
図星を突けたらしい。この男の瞳が泳いだ。思わず口端が持ち上がったが。
「「…別に君に関係ないでしょ、どっか行って」」
そう言うと、離すどころかギュッと抱き寄せてきた。デカい、190はあるだろう。引き締まった筋肉のせいで苦しい。
「「苦しいって、っ…離して。逃げやしないから」」
やっと離した。ああ、苦しかった。…あ。
「「…あ..電車行っちゃった。」」
…絶対許さない、この男。
「…謝んねえから。俺命救っただけだし。」
「「…名前は?」」
男の顔がぱあっと明るくなった。わかりやすいやつ(笑)。
「志貴!源、志貴!」
「「へえ、志貴。」」
復唱すると、志貴は涙目になった。僕は焦って、つい抱き締めた。違う。これは、本能的な反応で。
「!!!!!…無理、多幸過ぎ…」
「「…言葉選びのセンス。(笑)」」
つい笑ってしまった。あれ、笑ったのっていつだっけ。
「…かわ、っ…」
志貴の顔がゆでダコみたいに真っ赤になった。おもしろ。(笑)
「あっ、てか!お前名前なんなの。」
ドキッとした。名前?名前。…ああ、そうだ。僕の名前は…
*第一話:死にたがり*
コメント
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立花さん、第1話読みました! 夏のじとっとした空気感と、アイスが落ちるのを待つ主人公の諦めの境地、すごく生々しく描かれていて、冒頭から引き込まれました。そこに飛び込んできた志貴の「バカ!」の叫び、一気に空気が変わって、読んでるこっちも息を呑みました。一目惚れって言われて困惑する主人公の反応がリアルで、思わず笑みがこぼれました。まだ名前が明かされてないのも続きが気になるポイントです。ふたりの関係性、どう転がっていくんでしょうね。楽しみです!