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水「桃ちゃ…」
水「桃ちゃんっ…」
水「桃ちゃんっ!!!」
桃「っ!ど、どうしたの?」
水「も~!呼んでも呼んでも返事が来ないから、どうしたかと思ったよ~?」
桃「あぁ、ごめん、!」
水「今日はデートするでしょ?デート!」
水「とびきり可愛い服装しよ~っと!」
桃「…w楽しみにしてる」
水「えへへっ…!楽しみにしててっ!」
桃「はっ…ッ!!」
桃「夢…か」
また水の夢。水の夢を見ると、嬉しい気持ちと悲しい気持ちが混ざる。
桃「あの夢の水は今の水なのかな…」
現在水が何をしているのか分からない。生まれ変わったりしてるのかな、なんて思ったりする。
桃「1回でも良いからまた水に会わせて…」
桃「水の笑顔が見たい…ッ…」
自然と涙が頬を伝う。今さっきまで寝ていたベットが少し濡れる。
桃「…水の写真見るか…」
今まででは水の写真を見るのを避けていた。だって、見たら悲しくなるに決まってる。でも、水の笑顔がどうしても見たい。本当は今会って笑って欲しいけど、叶わぬ夢。
桃「はぁ…」
見ると決めたんだ。写真を開こうとするが、手が止まる。今の俺は凄くビビりだ。悲しい思いをするのを怖がってる。
桃「…でも、水の笑顔を見たら少し元気が出るかもしれないし…」
なんとかポジティブに考えようと頑張る。
桃「…よし。」
覚悟を決め、写真を開いた。目に映ったのは、沢山の水の写真。
一緒にカフェに行った時の写真。
一緒にお寿司屋さんに食べに行った時の写真。
お揃いのペアリングを付けて2人の手を撮った写真。
プリクラに行った時のもあった。
桃「あっ…」
そして、シュークリームを口いっぱいに頬張り、口にクリームを付けながら笑顔で食べる水の写真。
桃「やっぱ笑顔が1番だなぁ…ッ」
つい思ったことが口に出る。わんぱくな水を見ると、こっちまで笑顔になったのを思い出した。
桃「シュークリーム…食べようかな」
シュークリームを食べている水を見ると、なんだか食べたくなった。
桃「うん、コンビニに行こっと。」
俺はスマホと財布だけ持って近くのコンビニに向かった。
ーコンビニー
桃「シュークリーム…シュークリーム…」
コンビニでシュークリームを探す。水が居なくなってから、外に出る気力も無くなっていた。久しぶりのコンビニに少しビビりながらも、シュークリームを見つけた。
店員さん「こちら2点でよろしいでしょうか?」
桃「…あっはい」
シュークリームが2つ残っていた。水は大のシュークリーム好きだから、俺だけ食べてちゃ「桃ちゃんだけずるい~!僕も食べたい~!」と言われるような気がして、2つとも買った。
店員さん「…彼女さんいるんですか?」
桃「えっ…?」
突然の質問に驚きが隠せない。
店員さん「なんで2つ買ったのかなって…」
店員さん「急に聞いてしまってすいません」
桃「あぁ…、いえいえ大丈夫ですよ」
桃「彼女…居たんですけど、この世からいなくなっちゃって…ニコッ」
本当に言いたくなかった。…言いたくなかったというか、認めたくなかった。水が居なくなったこと。
店員さん「え…そ、そうなんですか…」
店員さん「ご失礼なことお聞きしてしまい、誠にすいません…」
店員さんが頭を下げた。
桃「いやいや…!なにも悪くないですよ…。あっ、ありがとうございました…!」
お金を払ってすぐさま店を出た。
ー家に帰りー
桃「シュークリーム…食べるか。」
流石に2個は食べれないから、1つは残しておくことにした。
桃「ねぇ水…?水の大好きなシュークリームあるよ…?一緒に食べようよ…」
こんなこと言ったって帰ってくる訳がないのは、自分でも分かってる。
桃「…残しておくからね。」
今日は少し早めに寝ようと思い、いつもより早く家のことを終わらせ、眠りについた。