TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

冒険者登録の村まで、あと二日。森を抜け、岩山の道を越えていく。
 「なぁリバ、道ちょっと合ってるよな?」  「はい!地図によると、この小川沿いに進めばいいはずです。」


 途中、急な崖やゴツゴツした岩道を何度も越えることになる。


 「ちょ、ちょっと待ってくれ。俺、こういう所苦手なんだけど……足、滑るしキノコだし……」  リバはさっと手を差し出してくる。  「私に掴まってください!かなりの力自慢です!」  「いやそれ自覚あるんだな……」


 二人が手を繋いでよじ登る間にも、小動物の巣穴をまたいだり、突然の突風でバランスを崩したりするたびに—  「やばっ!」

 ドサッと転げそうになるモルグを、リバはがっしり両腕でキャッチしてくれた。


 「マッシュ様、怪我ありませんか?」  「だ、大丈夫……あー、初心者丸出しだな俺。リバのおかげで生き延びてる気がするわ……」


 リバは照れくさそうに微笑む。  「私も、こうして誰かと旅しながら助け合うのは初めてで……なんだか楽しいです。」


 昼は山の中で美味しそうなキノコを見つけたり(リバにとっては複雑な気分らしい)、野草を集めてサンドイッチを作ったりする。「これ、毒ないよな?」と毎回モルグが念押し。


 夜になると焚火をし、昨日より離れて毛布を広げる。  「……今日こそは寝返りで踏みつぶさないようにする……!」  「それは助かる……」


 ときたま、森の奥から獣の鳴き声も聞こえる。リバは少し警戒して剣を握る。  「マッシュ様、何かあったら絶対私の後ろに隠れてくださいね」  「おう……頼もしいなやっぱり。頼りすぎないよう頑張るよ」


 翌朝、小さなトラブルがあった。

 リバが朝の水汲みに行った際、蜂の大群に追われて戻ってきたのだ。  「うわああああ!マッシュ様助けてください!」  「逆に今は俺が役に立つときっ!」


 モルグは慌てて「眠り胞子」を放出。蜂たちはすぐにどこかへ…

 リバは膝を抱えて座り込む。  「虫は……苦手なんです……」  「筋肉はあっても虫には弱いんだな——」


 二人でしばらく笑い合った後、また歩き出す。


 夕暮れ時、ついに遠くに村の灯りが見えてくる。


 「見てください、マッシュ様!あれが例の村です!」  「おお、ついに着くぞ……明日はいよいよ冒険者登録だな」


 二人は野営地の準備をしながら、その夜は温かい気持ちで眠りにつく。


 こうして俺たちは、

 いくつかの小さな失敗や助け合いを重ねて、

 ついに冒険者の村まで、あと一歩のところまで来た——!

loading

この作品はいかがでしたか?

48

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚