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愛は人を変える
srf受け(?)
kisr前提のtjsr
tjがヤンデレっぽい。
死要素が含まれます!!
「あッ、いた、い。やめって」
セラフは身を守るように体を丸める。
そこにはセラフを殴る、”長尾景”の姿があった。
「俺っ、が悪いっ、から!やめ、て!!」
セラフがどれだけ謝ろうと。セラフがどれだけ泣こうと。セラフがどれだけ傷つこうと。その人は殴ることを、やめなかった。
その人がセラフにまた、殴りかかろうとすると、その人とセラフは、切り裂かれた。
”長尾景”によって。
「藤士郎!!どういうことだ!!!!!」
長尾景の刀は、藤士郎の髪を切り裂いた。それと同時に、長尾景の髪色だったのが、”弦月藤士郎”の髪色へと戻った。
藤士郎は無言のまま、セラフを手刀で気絶させた。
「藤士郎!!!!!!!」
そんな藤士郎を長尾景は刀で壁に押し当てた。長尾景の表情は、今にも藤士郎を殺してしまいそうだった。
刀は壁に貫通していて、藤士郎はそれでもなお、無表情であった。
「「「藤士郎先輩」」」
そう長尾景の背後から藤士郎の名を呼ぶ後輩の声がする。
「「「どういうことですかっ!!!」」」
セラフの同期である、”風楽奏斗”と”渡会雲雀”と”四季凪アキラ”。そんな四人は硬い絆で結ばれており、友人・仕事仲間などといった関係では表せないことくらい、藤士郎も理解していた。
そんな3人は
「藤士郎。なんで」
さらに聞こえてくるのは、藤士郎の同期である、”甲斐田晴”。
「なんでって」
そこで初めて藤士郎は口を開いた。
「景くんが悪いんだよ。セラフくんが悪いんだよ?」
そう言って、藤士郎は長尾景を突き放した。
「僕がっ!!景くんよりも!早くセラフくんのことが!好きだったのに!!頑張って、好きだよ。って言ってみたりもしたのに!!アタックだってしたのに!!セラフくんが選んだのは!!景くんで!!景くんは僕がセラフくんのことが!!好きだってことにも気づかないで!自慢してくるのが悪いんだよ!?!?僕の方がセラフくんを愛せるのに!!!!」
そう、藤士郎は叫んだ。
「は?じゃあお前は、俺とセラフが付き合ってるのに嫉妬して!セラフをこんな目に合わせたってのか?!!?」
長尾景は藤士郎の胸ぐらを掴んだ。
「そうだよ!!!」
長尾景は呆れたのか、藤士郎の胸を離した。
「藤士郎先輩」
そこで話に入ってきたのは、奏斗だった。
「そんな理由で、セラのことを、傷つけないでください」
「たとえ、先輩だとしても、許せないです」
「先輩。セラ夫は苦しんでるんですよ。あなたのせいで!!」
奏斗に続いて、雲雀。アキラも続いて話す。
寄宿学校時代から共にしてきた親友以上の関係性にあるだろう四人。
愛も、感情も、何もなかった、苦しい日々を送ってただろう、暗殺者時代を知っている彼らは、セラフが苦しむのを、傷つくのを何があろうとも許してはいない。
「でも、これは、愛なんだよ??セラフくんが、僕の方を、みてくれなかったかr___」
バァン!!!!
3つの銃声が響く。銃弾は長尾景を見事に避けて、藤士郎の右腕、左腕、左足へと直撃した。
「あ””あ””〜〜〜!!!!!」
藤士郎は泣き叫ぶ。右腕・左腕・左足から、血をダラダラと流しながら。地面に手をつき、奏斗たちの方に目を向けた。
「言いましたよね。そんな理由で、セラを!!傷つけないでください。と!!」
奏斗は藤士郎の方に歩き出すと同時に、雲雀とアキラも同じく奏斗に向かって歩き出した。
「なぁ、邪魔してごめんだけど、藤士郎の最後は俺がやっていいか?」
奏斗が藤士郎の頭に銃口を向けた時、長尾景はいった。
「僕からも。お願いできるかな」
奏斗たちは戸惑っているようだ。セラフを傷つけた、苦しみめた犯人を、自らの手で殺めたいからだろう。
「もちろん、お前らがセラフのことをどれだけ想ってるかも。どれだけ大事にしてるかもわかってる。でも、それでもこいつは藤士郎なんだ。同期の最後くらい、俺が届けてやりたいんだ」
「僕も。これまで一緒に歩み寄った関係なんだ。始まりが3人なら、最後も、3人で終わらせてあげたい」
そんな先輩の頼みを、後輩が断れるわけもなく。
「わかり、ました。私たちはセラ夫の手当をしていますので、終わったら呼んでください」
そうして3人はその場を去った。雲雀がセラフを背負い、奏斗はまるでマフィアのボスみたいに。
「藤士郎。言い残すことは?」
藤士郎の首に刃をむけた長尾景。藤士郎がうずくまった、地面に術式を広げる甲斐田。
「お”前のごと、は一生””恨ん”でやr”__」
その言葉が最後まで綴られる前に、長尾景は刃を横に振り、甲斐田は術式を展開した。
そうして、藤士郎の人生は幕を閉じた。
「長尾。無理すんなって」
そう、甲斐田は、長尾景の背中を叩く。
静かに、声も出さずに、涙を落とす、長尾景に。
「そうだよなぁ、恋人を傷つけたからって、今まで仲間だった、同期を、殺したんだからっ」
そう、甲斐田も涙を落とす。
二人して、もう亡き友人の目の前で涙を落とし、その涙は、藤士郎の頬に落ちていった。
「奏斗。雲雀。アキラ。終わったぞ」
長尾景は3人の名前を呼ぶ。
「藤士郎の死体は自由にしていい。頭だけは傷つけるな。いらないんだったら俺らがもらう」
そう言って、長尾景は帰っていった。
「甲斐田さん」
雲雀は甲斐田の名前をよんだ。
「何?ひば」
甲斐田はいつも通りの笑顔で対応する。
「藤士郎先輩の首、もう取っちゃうので、渡しておきます」
奏斗とアキラはすでに首を取る作業をしていた。
「そっか。わかったよ。ところでセラフくんは?」
「セラおはあそこの部屋に寝させています。長尾さんもそっち方面に歩いていったので多分大丈夫です」
雲雀らしくない、悲しげな声で、ずっと下を俯いていた。
「ありがとうね。じゃあ、バイバイ」
藤士郎の首を受け取った甲斐田はその場を離れた。
転移魔法で、桜魔に飛び、遺体を片付けるのだろう。
「たらい、燃やしますよ」
「ん、おけ」
もう、死んでしまったから、セラフと同じ苦しみを味らわせることはできないため、燃やすことにした3人。
その時の3人の瞳は、とても憎らしげだった。
「セラフ」
長尾景はベッドに横たわってるセラフに話しかける。
「俺、たとえお前を傷つけたとはいえ、今まで歩み寄った、大切な大切な、仲間を殺めてしまったんだ」
セラフの右手を両手で握る長尾景。
「ぁ、長尾、さん?」
「セラフ」
朧げな瞳を晒したセラフ。
「な、んで俺ここ、に?弦月さん、は?」
他の人から見たら長尾景の姿だったはずが、気配で察したのだろうか。しっかりと藤士郎だということをセラフは知っていた。
「藤士郎を殺したんだ」
その言葉にセラフは少し驚いたようだ。しかし、そっか。それで?と話を聞こう、という姿勢があまりにも胸に染みる。
「セラフを、傷つけたのが、藤士郎でっ、奏斗たちが、殺そうとっ、したからっ。最初は、任せようと思ったっ。でも、デビュー前っ、『もしも僕がが苦しんでたり、死にそうになったら、僕ら誰かがトドメを刺して』って言ってたのっ、思い出してっ」
いつの間にか涙を流していた長尾景は、鼻で鼻水を啜り、手で目に溜まった涙を拭いて、必死に言葉を繋げていた。
「うん、それで?」
それでも、優しい声で話を聞いてくれるセラフ。
「だからっ、奏斗たちと変わってっ、俺と、甲斐田がっ、トドメをさしたんだっ。デビュー前からもっ、寄り添って、頑張ってきたっ、仲間っ、を。大切な、親友をっ」
殺したんだ。
その一言に、セラフは、長尾景の両手をぎゅっと握った。
「長尾さん。弦月さんは幸せだったと思いますよ」
下を見ていた、長尾景は、上を見て、セラフの顔を見た。
「えっ?」
長尾景の前髪からチラッと見える瞳は水が張っていて、普段とは全く違う。
「だって、弦月さんは一番望ましい最後を迎えられたんでしょう?だったら幸せじゃないですか」
セラフは笑顔を見せた。
「ぁ、うぅっ。そう、だよなぁ。そう、だといいなぁ」
涙と鼻水で顔面はぐちゃぐちゃな長尾景。
「弦月さんの最後がどんなだったか俺はわかりません。でも、そうだと思います。俺だったら幸せです」
長尾景がセラフを握る手をぎゅっと握る。
「セラフは死なせない。絶対に、俺が守る」
長尾景とセラフの手に長尾景の涙がポツリと落ちる。
「藤士郎に加えて、セラフも失いたくない」
まるで子供のように、泣き叫ぶ長尾景。ベッドのシートに涙が溢れて湿ってしまった。それに釣られてセラフも泣き出してしまった。
「長尾さん。いなく、なんないでっよ?約束、だからっ、ね?」
セラフと長尾景は二人して泣き出した。
それを見守っていた、ヴォルタの3人と甲斐田。
「だってさ。君たち的にはどうなの?」
「セラ夫/セラお/セラは死なせません」」」
その3人は、覚悟が決まったような、漢らしい、力強い瞳をしていた。と甲斐田は語る。