広い世界にただ1人
その少年は立っていた。
少年の目の前には1つの扉
行先の分からない少年はその扉に手をかけた……
扉の先には2人の少女が待っていた。
「遅かったね」
「待ってたよ!」
「ごめん」
「許す!」
「wとりあえずリビング行こっか」
「おう」
2人の手を取ろうとした瞬間、
少年は2人の背中を押していた。
自分に何が起こったのかわからない。
ただ、目の前に映るのは、
《崖から落ちる2人の少女》
眠っていた少年が目覚めた。
だがここは崖ではない。
「ここは…どこだ?」
「寝てたのか?」
「ここは俺らの家やで」
「忘れたとは言わせないさ」
目の前には双子の男女が立っていた。
「今飯持ってくる」
「待っててね」
そういう2人の背中を少し追った。
が、後悔した。
次の瞬間、2人の背中にはグサリと深く
《包丁が刺さっていた》
目を覚ました少年は、
混乱した頭で目の前を見た。
「どうしてそんなに息が上がってるんだ?」
「らしくないなw」
「w確かに」
3人の少女
「少し…悪い夢を見てたみたいだ」
「大丈夫?眠気覚ましになんかもってくる?」
「大丈夫。ありがと。」
「なんかあったらちゃんと言って。ね?」
「こちとら心配なんだから」
そう言う少女たちが少年の目の前に座った。
次の瞬間少年の目に映ったのは、
《針山に刺さった真っ赤な少女3人》
目を覚ました少年の前には、
シロとクロの2匹の熊いた。
しかし怖くはない。
「怖くないの?」
「怖くない」
「逃げたくならないの?」
「ならない」
熊が少年の返事を聞いて微笑んだ瞬間、
《2匹の熊の心臓を矢が貫いた》
目を覚ました少年は、
燃え盛る炎の海の中に居た。
「あんたさえいなければ!!」
「お前がいなければ!」
そう叫ぶ女性と男性。
少年は何も思わないまま
《2人の男女を殺した》
目を覚ました少年の目の前には、
1人のよく知る少年。
「久しぶり」
「久…しぶり」
「元気だった?」
「全然…」
「そっかw」
「うん…」
「てかさ、」
「《なんで君は生きてるの?》」
少年は心がえぐれていく感覚のまま目が覚めた。
「どした?」
「え?」
「お前がそんな顔するなんてらしくないぞw」
「…そうか?」
「おう!」
そこには少年が信頼する1人の少女
「ほい」
「ん?」
「ギューしよ」
「今?w」
「今だからこそ!」
「いいよ」
「やった!」
少年が少女に腕を回した。
少年はハッとして腕の中の少女を見た。
が、時すでに遅し。
肌は火傷のせいで酷く爛れ、高い所から落ちたかのように骨はボキボキ。
少年には何があったのかわからない。
ただ覇気のない腑抜けた声を出す事しか出来なかった。
「……え?」
もう少女はピクリとも動かない。
目が覚めた少年は、
元いた扉の前に居た。
夢だったのか。
夢だとしても残酷すぎる。
そう思いながら振り向いた少年は息を飲んだ。
少年の目の前には13の人だったものが立っていた。
13の人だったものは口を揃えて言った。
少年はそこで目覚めた。
今度は自分のベッドの上で。
コメント
127件
すげぇ✨
凄めっちゃ面白かった
怖くね?(褒めてます(?))