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𝐀𝐦𝐲𝐮
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手が痛むほど壁を叩いても、喉が痛むほど出し慣れない声を出しても解放されない辛さに思わず涙が溢れそうになる。
「あッうぅ……っ! も、アッ!」
それでも大きな手のひらと体にすっぽり包まれた体はびくともしなくて。
情けない声を出しながら、ひたすら終わりを懇願するが最年長にはまったく届かない。
「仁人」
耳元で囁かれるだけで体が大きく跳ねる。
スタイリストさんにどう説明しようか思いつかないほど乱れた衣装は、考えたくもないほど艶めきを放っており、下を向くのも嫌になる。
俺はただ舜太と次のイベントの打ち合わせをしていただけだった。
プライドが許したわけではないがこの互いの体格差を活かした絡みを演出するために一緒に話し合い、練習を重ねていただけなのに。
突然勇人に手を引かれて無人の楽屋に連れて行かれたと思ったら鍵をかけられ、その名を呼ぶ前に口を覆われた。
「んっン、んぁッ! は、や…っん」
訳もわからないうちに壁に押し付けられて、両手は頭の上で勇人の大きな手でひとつにされた。
まったく身動きが取れないまま、ただひたすら口を塞がれる。角度を変えて何度も唇を押し付けられ、息をするのもやっとだ。ちょっと呼吸をした隙に舌を捩じ込まれて、これまで以上に勇人の唇の感触を強く感じる。
押し付けられる体から勇人がイヤイヤしているのが伝わってくる。
理由なんてまったく分からないが、それをこんな形で押し付けられる俺の身にもなってほしい。
「ね、まっ……んんっ!」
激しく交わされる強引な口付けがようやく終わったかと思うと体を反転させられ、そのまま壁に体を押し付けられる。
何が起こっているのか何とか洗い呼吸の合間で考えようとするか、それも勇人の手によって呆気なく阻止される。
「ちょっ!!そこは……ァッ!」
後ろから覆い被さるように服の中に手を突っ込まれ、情けなくも勇人の行為により腫れたそこを握られる。
他人に触られたことがない初めての刺激に腰が抜けて膝が震える。しかし背中に大きくあたたかな勇人が覆い被さっているため、楽な体勢にすらさせてもらえない。
「仁人かわい」
「あっ、ッあ、は」
「そんな声出すんだ、もっと聞かせて」
「だめだっ……てぇ!ああッ!」
数回の扱きで俺はいとも簡単に達してしまう。恥ずかしさと苦しさで頭がおかしくなりそうだ。
誰かに見られたらどうしよう、隣の楽屋で誰かに聞かれていたらどうしよう、この乱れた髪のセットと衣装をスタイリストさんにどう説明しようと一気に思考が脳裏をかける。
しかしそれもまたこの最年長によって、あっさりと中断されることになるのだ。
コメント
1件
いやあ、めちゃくちゃ濃密な空気感でしたね……。体格差と力関係がはっきりしてるのに、勇人の方にも「イヤイヤしてる」って心情が滲んでて、単なる一方的な行為じゃない複雑さがあるのがすごく好きです。第2話でここまで仁人の立場に感情移入させられるの、おじんさんの心理描写の巧みさだなあと。続きがめちゃくちゃ気になります!