プラネタリウム

今夜はプラネタリウムに行く。誰にも気付かれず中に入る。

端の方で2人座る。

椅子が天井を向く角度になっていて、座ると仰向けになった感じ。

目黒ー誰にも気付かれなくて良かったね。

渡辺ーん。

目黒ー始まるよ。手出して？

渡辺ー・・どうしても？

目黒ー誰にも見えないよ。

渡辺ーん。　わぁ！

目黒ーしーーーっ！

渡辺ーごめん。凄い。

渡辺はあんぐりと口を開け天井を見つめている。

後ろも前も横も買い占めたから誰もいない。

2人は満天の星空を見て、特に渡辺は感動している。

渡辺ー俺たち、ちっぽけだな。

目黒ーん。

渡辺ーそんな、ちっぽけな俺たちが幸せになってもいいよな。

目黒ー翔太くん？

渡辺ー何でもない。

たっぷり堪能して帰って来た。

コーヒーを飲む。

目黒ーどういうこと？

渡辺ー何でもないから。

目黒ー今、何も起こってないね？

渡辺ーあんなに星がいっぱいあって、同じ星に生まれて同じ時代を生きて出会って、互いに必要で、離れられなくて、だから幸せになってもいいよなと思って。

目黒ー翔太くん。

渡辺ー俺から離れたら、許さないから。

目黒ー翔太くんも。

渡辺ーんっ・・んっ・・。

目黒ーなんで泣く？

渡辺ー幸せだから。

目黒は渡辺を抱きしめる。

胸に縋って小さな声で泣く渡辺。

目黒は幸せだと思った。

渡辺から、あんな告白してもらって、幸せだと泣くなんて、可愛いすぎる。

目黒ー離れない。

渡辺ーん。

目黒ー俺って幸せ者だ。

渡辺ー・・。

目黒ー翔太くんの告白なんか滅多に聞けないから。

渡辺ー告白なんかしてない。

目黒ーしっかり聞いたよ？

渡辺ー・・。

目黒ーまた行こうか？

渡辺ーん。

ベッドで抱き合い、はしゃぐ2人。

熱いキスをしては笑っている。

明日が早いから、渡辺はこのまま帰る。

ふざけて遊んでキスをして。

渡辺が帰って、目黒はベランダに出て星を見上げる。