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「病院、どーすっかなぁ…」
オレは家に着いても尚、悩み続けていた。
「年上の目の前であんなこと言っておいて行かねぇのもやべぇよなぁ…」
どうしたらいいのだろう。
いっその事好きなヤツに殺されたい。
でも好きという感情はオレにはよく分からない。…というか分かりたくもない。
「ん゙〜〜」
唸りながら足りない頭をフル回転させる。
ガチャ…キィ…
「桜ちゃ〜ん」
「うわぁぁあぁあ!?!?き、桐生!?」
「俺ん家なんで知ってんだ!!」
「すおーちゃんに教えてもらった〜」
「あいつ…!!」
「まあ減るもんもないし良いでしょ〜?」
「ぐっ……」
「で、病院が怖いってどういうこと?」
桐生はオレの目の前に座るなり、えげつないことを聞いてきた。
「い、いや、…別に、なんもねぇ…」
いつもよりも声が出にくい。喉に謎の違和感がある。
少し沈黙がオレを押し潰しそうになる。
逃げ出したい。消えたい。いっそ殺して忘れてくれ。そんな言葉がオレの脳内で渦巻く。
そんな時に桐生が口を開いてくれた。
「ねぇ、オレってそんなに頼りない?」
「ぇ…?」
「聞いてるの、答えて。」
今までにないぐらい怖い。桐生が怖い。ここで全部言わないと首を絞められて殺されそう。
__でもほんとに絞めてくれたら死ねるんだよな。
「…答え、言わなかったらオレのこと、どうする?」
何言ってんだオレ、ばか、あほ、なにしてるんだよ、ほんとに、おい、ふざけんな、オレ。
「え、桜ちゃん、どういうこと?」
「っ…なんでもねぇ!!忘れてくれ!!」
「で?オレって頼りないの?」
「そ、ッ、そんな、こと、なぃ、…。」
「頼りてぇ………けど!!頼り方なんて……誰、にも、教わら、なか、った!!オレには、ッ、頼り方が分からねぇ…ッ!!」
「桜ちゃん……。」
「頼り方、教えてあげるから、ね?」
いつもの桐生。へなへなで緩〜い桐生の笑顔が帰ってくる。安心感が半端じゃない…、
「頼る方法その1!!」
そう言って桐生による〈頼り方講座〉が始まった。