「お!やった!」
また100点だ!努力のかいがあったよ!
「りんりん〜?何点だった?」
「ふっふっふ〜!これを見なされ!」
「おぉ!100点じゃん!さすがりんりん!」
「ふふ〜んっ!」
「じゃあ記念に遊びます?」
「いいんすか?あやちゃん?」
「もちろんよ〜!」
こんな会話で盛り上がれる今がすごく幸せだ
こんな幸せがずっとずーっと続けばいいのにと思ってしまう
とっても優しい両親のもと、私の大親友のあやちゃんこと綾香とずっと笑ってたい
でも、叶わないことは分かってる
「じゃあ今日は3時に私の家で!」
「りょーかい!どんな服着てく〜?」
「ん〜、いつものダボッと系かな?」
「あやちゃんめっちゃそれ好きよね」
「まぁねぇ!」
「あ、じゃあここで!じゃあね!あやちゃん!」
「また後でね!りんりん!」
100点とったから機嫌がいいなぁ!
「ふんふふ〜ん!お母さん達褒めてくれるかなぁ?」
「お母さんただいま〜!」
……………
「あれ?お母さん?」
「ママ友会でもあったのかな?」
ま、いっか!服選ぼ〜!
「あやちゃんの服は多分あれだから〜…」
こうやって遊べるのも幸せだなぁ
お母さん達は何も言わないけど….
勉強に口出さないのも悲しいの分からないのかな?
未来がないって言われてるようで辛い
たしかに私はお母さんの今の年齢まで生きていない可能性のほうが高い
それは分かっている、でも今は対応だけは前のままでいてほしい
なーんて言ってるのはわがままだよね笑
小学生の頃、体育の授業中私は倒れた
原因は貧血だったらしい
後にその貧血の原因が慢性腎不全だったと知った
この年齢で慢性腎不全になるのは異例中の異例らしい
今はお薬で腎臓の動きの低下を遅らせているけれども根本的な治療は不可能らしい
だから私はいずれ腎臓が動かなくなる
その時が私のタヒに時だ
それも今のお母さんの年齢まで行くよりも前に動きが停止するらしい
だから私には未来などあるようにしてないものなのだ
「未来がなくなっちゃったならせめて今は幸せに生きなさい。勉強もしなくていいから好きに生きなさい」
と両親は言ってくれた
でも私はどうしても諦めたくなかった
両親の反対を押し切り高校も行った
両親は何も言わずお金を負担してくれた
「勉強なんてしなくてもいい」
そう言われているから圧倒的に勉強よりも遊ぶことのほうが多いけれど
普段から予習復習も欠かさずやってクラス順位1位をなんとか保ってる
ただ定期的な通院と治療で学校も休みがちだし、いつも学校では遊びの話しかしていないし
みんなからの印象は良くないらしい
不良だって思われてるらしいよ笑
一応素は真面目な生徒なんだけどなー笑
病気のことはもうどうしようもないわけだから今の人生を明るく生きたいと思う
でも、どうしようもないとは言っても
やっぱりもっと生きたいとは思う
タヒぬなんて、やだな
怖いなぁ
でもクラスの人には相談ができない
みんなには今までと変わらない態度で接していてほしいから
どうせタヒぬなら直前まで”元気な子供”でいたいから
コメント
8件
主人公かんばれ...!
うぉ、主人公…生きてくれ…!