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読んでもきりがねぇ 着信音うるえせぇティーン
「望華になんか用?」
「蘭くん、竜胆くん…!」
二人は鬼の形相で男性を睨む
こんなにぶちギレてる二人初めて見た…
「な、ななな、何でもないッス!!
くそっ、灰谷兄弟の女かよ…っ!」
慌てた様子で、男性は遠くへ走って逃げた
あの人の口から”灰谷兄弟”って名前が聞こえたけど、二人のことを知っているの…?
「望華、大丈夫か?」
心配そうに私の顔を覗く竜胆くん
そんな彼に微笑んだ
「うん、何ともないよ
ありがとう」
昔から変な人に絡まれやすい私
また助けられちゃったな
あ、そうだ
聞きたいことがあったんだった
「…ねぇ、さっきの人
二人のこと知ってるみたいだったけど
知り合い?」
「あー…」
私の質問を聞いて、蘭くんは目を反らす
竜胆くんも答える気配はない
「望華は知らなくていいこと
早く帰ろうぜ」
先々進む二人の後を慌てて追った
なんで答えなかったんだろう
言いたくないことだったのかな
それならあんまり深追いしないほうがいいかも
────···
「くそ~、灰谷兄弟怖すぎだろ…
でも…
あの子まじで可愛いな~
いい匂いしたし、顔かわいいし、華奢だし
純粋そうな子だったな
俺好みだわ
灰谷兄弟の女だから怖ぇんだが…
寝取るのも悪くねぇ
ふへへ…」
「グヘヘヘヘヘヘヘヘグヘヘヘヘヘヘヘヘグヘヘヘヘヘヘヘヘグハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハグヘヘヘヘヘヘヘヘグヘヘヘヘヘヘヘヘグハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハグハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
パピコ「うん。落ち着け?」
────···
もう空は茜色に染まっている
初めてのお出掛けだったけど、なんだか時間が進むのが速く感じた
そのくらい楽しかったってことなんだ
「…?」
ふと、どこからか視線を感じ、後ろを振り向いた
「望華?
早く帰ろーぜ」
竜胆くんに呼ばれたので、彼の元へ走った
さっきの視線は一体なんだったんだろう
まぁ、気のせいだよね