コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
月見「ここの空間………綺麗……」
そこには虹色の空間が広がっていた
「こっちだよ。こっちが現実世界だ」
リリックが慌てて追いかける
「お兄ちゃん、待ってよおー!私ここに来るの初めてなの!」
彼女は手足をバタバタして何とか進もうとしているが、全く効果がない
まるで産まれたての仔鹿のようだ
「慌てなくてもいいよ。いきたい方向を念じればいいんだ。俺だって最初から上手くは使えなかったんだ。ゆっくりきていいよ。待っているから」
みんなは試行錯誤していたが、だんだんと慣れてきたらしく、すぐにアカシックの所に来ることができた
月見は彼に尋ねた
「あなたは戻ってくることはできるの?」
「…実は現実世界からはこの通路を使わなくても来ることができるんだ。ただし現実世界に行くためには必ず使用しなければいけないんだ」
真凛「この通路って、仮想世界のみんなが使っているの?」
「いや、みんなが使える訳ではないんだ。この通路を使うには王族………つまりレコード一族に許可をもらった時限定だね。法則が変わらない限りは、ね………」
かずき「な、なあ………ずっと気になっていたんだが………………なんか、俺たち以外にもいるような気配が…?」
彼は驚いた表情をした
「え、本当だ……いる………何故?何故、人が俺たち以外にいるんだ?ここは一般人が入れるような場所ではないのに………?………!?この空間の動き………始まったか………!予想より早い………まずい!急ぐんだ!」
いきなり彼は慌てたような様子を見せた
リリック「ヤバいって!吸い込まれたら2度と戻って来れなくなっちゃう!元の世界に帰れなくなっちゃう!!」
アカシック「早く出ないと、俺たちは………この空間ごと壊れてしまう!存在ごと消されてしまうんだ!」
その時
「………っ!しまった!」
何かが飛んできて、左足に怪我をしてしまった
初めてダメージを受けてしまった
「何故………!?銃弾!?俺たちレコード一族には物理攻撃が無効のはず………!ぐっ………足が痺れる…!」
月見「夏樹くん!大丈夫!?」
もうかずきたちは出口に入ってしまった
彼は痛みに耐えながら言う
「こ、コレくらいなら………大丈夫。それより早く逃げないと!………ダメだ、もう出口が塞がりかけている!間に合わない………!月見だけでも………!月見!許してくれ!」
彼は月見を出口まで突き飛ばした
「夏樹くーん!!!!」
そして彼が力尽きてしまった様子を、最後に月見だけが見た………
空間が崩れ始め、アカシックは時空の狭間に落下していった……
ように見えたが落下する前に誰かに首元を掴まれた
(………?)
そして
現実世界へなんとか戻ってこられた
かずき「みんな………無事か!?」
月見がその場に崩れ落ちて激しく泣き始めた
「夏樹くんが………まだあの中に!」
と出口を指差したが
すでに遅かった
出口は完全に消えてしまっていた
真凛「そんな………!!」
月見はアカシックの最後の様子を話した
1番ショックを受けたのはリリックだった
無理もない
実の兄弟だったのだから
月見「夏樹くんは………最後、自分を犠牲にしてまで、守ってくれた………何故?何故………優しくしてくれた人ほど、神様は奪っていくの?どうして………?彼は何もしていないのに!!!うわああああああ!!!!!!!」
と泣き出した
先生たちがガヤガヤ集まってきた
「どうした!?何があった!?…!君たち、下校時刻はすでに過ぎているぞ!もう帰りなさい!」
月見たちは音楽室から離れようとしなかった
「やだああああああ!!!!うわあああああああん!!!!!」
to be continued…(season2に続く)
すぐに19話をお届けします!