テラーノベル
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それから、お部屋に案内されて、お部屋の大きさとふかふかのベッドにビックリして。人生で初めて、自分の部屋、というものを貰えた。それがすっごく嬉しい。
「もとき君!ごめんね、ちょっといいかな」
広すぎて逆に落ち着けなくて、部屋のなかをうろうろしていたら、コンコンコンと三回ノックして扉が開いた。藤井さん、涼架さんの方が、そっと部屋に入ってきた。
「滉斗が寝ちゃったから、僕だけなんだけど、いろいろ説明するね。改めて、僕は涼架、弟が滉斗。僕たちは藤井家って言って、う~ん、まぁお金持ちかな」
「お金持ちかな」じゃないよ。ものすごくお金持ちのキラキラした人だよ。涼架さんって、ずっと思ってたけど、どこかへんと言うか、不思議なところがある。
「立場的には、もとき君は使用人になるんだけど……」
やっぱりそうだよね。
僕が家族になんてなれるわけがないんだ。
「あ、でもね、使用人の仕事しなくて良いよ」
え?しなくていいの?じゃあ、僕はなにをしたら良いのだろう。なぜ連れてこられたのだろう。
「あはは、なんで?って顔してる」
そりゃそうだろ。使用人が使用人をしなくて良いだなんて、困惑するよ。
「一つずつ説明しようかな。まずね、なんで僕たちがもとき君を連れて来たのかというとね、お友達がほしいなぁと思って」
友だち?友だちって、欲しくなったら連れてくるものなの?
てか、僕でよかったのかな。
「見ての通りさ、この家には、使用人さんたちしかいなくて。僕と滉斗は家族だし。別のところに住んでるお父様たちが、他人は連れ込むなって言うから、友だちとかいないから」
確かに、ここに来てから会う人みんな、ピチッとした黒い服を着てた。みんな道開けてたし。
「使用人って言って連れてきたら、お父様たちに怒られずに、お友達つくれるかなと思ってね」
そうだったんだ。こんなに凄いおうちにすんでても、欲しいものってあるんだな。お友達って、どんなものなんだろう。
「急に言われてもよく分かんないよね。大丈夫、少しずつ慣れていけばいいからね!」
今日は夕飯、中華だって~!とニコニコしながら言い残して、手を振りながら出ていった。
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コメント
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