テラーノベル
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この日の昨日は朝原美弥と、亀井弘道が同日に謎死した日から10年。重い足取りで帰ってきた刑事部の高橋勇一。何気なくポストを開けた時からこの物語は始まっていたのかもしれない。その手紙は、梅雨の湿った空気をまとい、ポストの底に落ちていた。差出人の欄を見た瞬間、高橋勇一の心臓が跳ね上がった。『朝原 卓』。10年前の高校の陸上部の部活中に事件『blood6.12.』で死んだの親友の名前だった。指を震わせながら封を切る。中には、掠れた文字で一言だけ書かれていた。
『あの日の約束を覚えている? 来週の金曜夜8時、いつもの倉庫で待っている』
悪質な悪戯だ、と自分に言い聞かせた。しかし、文末に添えられた歪な星型のマークを見て、息が止まる。それは、当時2人だけで使っていた秘密のサインだった。約束の金曜日。激しい雨の中、勇一は耐えきれず廃校となった母校の旧校舎へと足を運んでいた。錆びついた鍵をこじ開け、かつて陸上部のとして使っていた体育倉庫のドアを開ける。カチリ、とライターの火が灯った。暗闇の中に浮かび上がったのは、見知らぬ男の顔ではなく――当時と全く変わらない姿で微笑む、卓の横顔だった。
「遅かったね、勇一。10年間、ずっと待っていたよ」
凍りつく勇一の背後で、パタンと倉庫のドアが閉まり、内側から鍵が掛かる音が響いた。
勇一の第一声は、
「えっ?」
という間の抜けた声から始まった…
コメント
2件
ガチでありがとう これからも楽しみにしとけ!
あらすじがめっちゃ良き!!😭💕 10年ぶりの親友からの手紙、秘密のサイン、そして廃校の倉庫…ゾクゾクするシチュエーションがたまらん!最後の「えっ?」で一気に日常に引き戻される感じもリアルで笑ったよw 続きが気になりすぎる〜!次話も絶対読むね!📖✨