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「…ハッ…ハァッ…」
肺の上半分だけでなんとか耐えていた、浅い呼吸を繰り返しているその少年は
「あぁ………」
生き絶えた
第一話「普段」
この世界では、個性的な仲間たちが、ふざけ合ったり、笑い合ったり、それぞれの音を鳴らして、音を合わせて、暮らしている。
これが普段
さあ、これから何が起こるでしょう?
『サイモンとオレン』
サイモン「あ!オレン!」
オレン「やあ!サイモン。どうしたの?」
短い前髪を揺らしながら走ってきた黄色い少年はサイモン。
長く垂れた前髪を風になびかせ、ヘッドホンが特徴のベンチに座っているオレンジ色の少年はオレンだ。
サイモン「今日、遊ばない?クルーカーとガーノルド誘って、俺の家でフォートナイトするんだけど」
オレン「ごめん!今日ピンキーとデート行く約束で…」
サイモン「あぁーもーリア充が!せいぜいお幸せにな!」
口調は多少悪く見えるかもしれないが、一応主人公であり、親友の恋愛を応援しているので普通にいいやつである。
オレン「ごめんって!それじゃ」
オレンがベンチからサッと立って、スタスタと歩いて行った
サイモン「ほい!バイバイ!」
日常だ
『クルーカーとガーノルド』
ガーノルド「あ、クルーカーそこのドライバー取って」
クルーカー「ん」
ガーノルド「さんきゅ」
黄色いフチに黒い画面のバイザーをつけた金色の少年の名前はガーノルド。
頭につけたシンバルが目立つ薄い灰色の少年はクルーカーだ。
ガーノルド「あれ?そういえば今日サイモンの家でゲームする約束じゃ」
クルーカー「あー………」
ガーノルド「機械いじり終わりいいい!準備するぞ!!!」
クルーカー「あーもう大変!!!」
『ラディとオワックス』
ピンポーンダッシュ!
ラディ「誰だ?」
ラディ「何か用が…」
ラディ「は?誰もいないじゃねえか」
ラディ(絶対あいつだろ明日覚えとけよまじ)
オワックス「あ、あは!あはははははは!」
オワックス「また引っ掛けられたー!」
これで何度目かのピンポンダッシュにキレている5本ツノが特徴の赤い少年はラディ。
ラディの家にピンポンダッシュをしにきた黄緑色の少年はオワックスだ。
ラディ「あークソ!イライラする!」
ラディ「もういい走ってくるか!」
運動好きの彼らしいストレス発散の仕方である
オワックス「よーうラディ!」
ラディ「あ、オワックス!」
さっきのことなど知らんぷりのような柔らかい笑顔で迫ってくるオワックスを見てラディは
ラディ「てめえいい加減にしろよ!そろそろ飽きるだろ普通!」
とご立腹の様子
オワックス「あはーごめん!」
オワックス「でもラディが俺のことハンマーで殴ったのまだ許してないよ」
ラディ「……それは本当にごめん」
だがオワックスはオワックスで反省していないようなのでどっちもどっちである
『ダープルとMr.ツリーとMr.サン』
パッパラパッパッパッパ♪
軽快な心地良いトランペットの音が鳴り響く
ツリー「相変わらず、いい音だよね」
ダープル「ツリーさんに褒めてもらえると、なんか照れるや」
ダープルは少し恥ずかしそうに、手を顔に寄せた。
サン「でも、本当にいい音だと思うよ!ダープルのトランペット!」
サンが見てるこっちも嬉しくなるような満面の笑みでこちらを見てくる。
トランペットを持ったドラゴンの紫色の少年はダープル。
大きな木の見た目をした(というか木であってるけど)キャラクターはMr.ツリー。
周囲を太陽のように(太陽だけど)笑顔で照らすキャラクターはMr.サンだ。
ダープル「ツリーさんやサンさんの音も素敵だよ!」
ツリー「ふふ」
サン「えへへ」
二人が控えめに微笑んだので、ダープルも微笑み返した
ダープル「あはは!」
『ピンキーとブラッド』
ピンキー「ねえ、ブラッド」
ブラッド「ピンキー、どうしたの?」
ピンキー「オレンにプレゼントする用のチョコ作ってたんだけど、作り過ぎちゃって」
ピンキー「ブラッドチョコ好きだったよね?もらってくれないかなって」
無邪気な笑顔でチョコを差し出してくる、リボンをつけたピンク色の少女はピンキー。
ブラッド「うん!僕、チョコ大好き!」
ガチャ目に頭に被ったバケツ。少したどたどしい話し方が特徴の茶色の少年はブラッドだ。
「ありがとう、ブラッド!それじゃあね」
ピンキーが笑顔で手を振って歩いていくと
ブラッド「うん、ばいばい!」
ブラッドも笑顔で手を振りかえすのだった。
視線は半分チョコに向いていたが…
『ウェンダとヴィネリア』
ウェンダ「hey!元気だった?ヴィネリア」
猫の耳と毛が生えた白い少女はウェンダ。
ヴィネリア「あら、こんにちはウェンダ。元気よ。今日もいい天気よね。」
色鮮やかな花々たちに水をやっている緑色のおしとやかな少女はヴィネリア。
ウェンダ「うん!こんな日は運動日和よ!」
ヴィネリア「ふふっ…相変わらず元気でなによりね」
ウェンダ「あっ!急に押しかけてきといてごめん!今日予定あったんだった!じゃあね!」
ヴィネリア「気にしないで!さようなら〜!」
さすが猫と言うべきか、ラディやサイモンほどではないがかなりの足の速さなので、ウェンダの足音がすぐ遠ざかっていく。
ヴィネリア「また話しましょうね。どんなにくだらない話でも」
『スカイとグレイ』
グレイ「あっあ、あの!」
スカイ「うん?」
グレイ「あぁ、えっと、その、」
スカイ「ごめん、よく聞こえないな」
グサッ
心に言葉の刃物が刺さった音がした
両目下にあるそばかすと、大きな耳が特徴の灰色の少年はグレイ。
眠たそうな目と、いつも持っているデディベアが特徴の水色の少年の名前はスカイだ。
グレイ「ご、ごめんね、上手く喋られなくて」
極度の引っ込み思案だろうか。人と話すのに慣れていない。
スカイ「ううん。あんまり気にしなくて大丈夫だよ。落ち着いて。それで用件は?」
グレイ「えーっと、」
グレイ「僕の尻尾踏んでて痛いから…どいてほしいなって」
スカイ「…普通にごめん」
グレイ「いや…わざとじゃないから…」
この二人が仲良くにはまだまだ先が長そうだ…
『ファンボットとファンコンピューター』
ファンボット「二人とも出かけてしまいましたね」
ファンコンピューター「そうだねー。ボク達だけじゃ、特にやることないよね」
ガーノルドとお揃いのバイザーをつけているロボットの少年はファンボット。
机の上に乗っている、パソコンの見た目をしている、カラフルでプロペラのついた帽子を被っている少年(?)はファンコンピューターだ。どちらもクルーカーとガーノルドの手によって作られた。
ファンボット「にしても、本当に暇ですね。工具などの整理でもしましょうか」
ファンコンピューター「………」
ファンボット「どうしますか?ファンコンピューターさん」
ファンコンピューター「………」
ファンボット「ファンコンピューターさん?」
ファンコンピューター「………」
ファンボット「あ、電源コード外れてる」
敬語で話しているし、整理整頓をしようとしているので真面目なロボットに思えるが、案外ドジである
『ジェヴィンとタナー』
ジェヴィン「〜〜〜♪」
森の中で、低いがとても美しい歌声が響いている。
歌っているのは、紺色のローブと、聖書、十字架、大斧を身につけた青色の少年だ。
ジェヴィン(では、次は祈りを捧げ…)
タナー「やあ、ジェヴィン」
ジェヴィン「わっ?!」
表情をあまり表に出さない彼らしくない、短い驚きの声をあげた。
ジェヴィン「なんだ、タナーさんですか…」
タナー「なんか、悪かったな」
ジェヴィン「いえ、別に気にしてはいませんが…」
テンガロンハットと、腰に巻いたベルトに銃がよく似合っているベージュ色の少年はタナー。
ジェヴィン「…私の歌聴いていましたよね?」
タナー「もちろん。」
2対のケモ耳を撫でながら、タナーはニコッと笑って
タナー「綺麗な歌声だったね。聴いてたら眠ってしまいそうだったよ」
ジェヴィンは少しむすっとしたが、恥ずかしそうに感謝した
ジェヴィン「それは…ありがとうございます」
タナー「あはは!やっぱ面白い!君って!」
ジェヴィン「揶揄わないでくださいよ」
タナー「あはははは!」
ジェヴィン(素敵な笑顔だなぁ)
思わず口に出してしまいそうになり、ジェヴィンは慌てて口を塞いだ。
????「………」
????「明日の朝あたりに、行くか」
????「私の目標と、願いのため」