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あんにん
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飴玉
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冬。
ライの高校受験が近づいていた。
中学三年生のライは毎日忙しい。
学校。
塾。
勉強。
その繰り返しだった。
⸻
「最近会ってないな」
マナは窓から隣の家を見る。
家は隣。
でも会う時間は減った。
朝も勉強のために登校時間が違う日が増えた。
放課後も塾。
休日も模試。
前みたいに気軽に遊べない。
⸻
ある日。
久しぶりにライと会った。
コンビニの帰り道だった。
「マナ?」
「ライ!」
思わず笑顔になる。
ライも少し驚いていた。
「久しぶりだな」
「うん」
本当に久しぶりだった。
たった数週間なのに。
何か月も会っていない気がした。
⸻
「勉強どう?」
「死にそう」
ライが苦笑する。
少し痩せた気がした。
目の下にも疲れが見える。
マナは心配になった。
「ちゃんと寝ろよ」
「寝てる」
「嘘だ」
「バレたか」
二人とも笑う。
その時間が嬉しかった。
⸻
受験本番が近づくにつれ、会う時間はさらに減った。
マナは気づく。
ライがどれだけ自分の日常になっていたか。
以前は毎日のように会っていた。
だから気づかなかった。
会えないだけでこんなに寂しいなんて。
⸻
受験前日の夜。
マナは悩んだ末にメッセージを送った。
『明日頑張れ』
送信したあと急に恥ずかしくなる。
数分後。
返信が来た。
『ありがとう』
その後もう一通。
『終わったら遊ぼうな』
マナは思わず笑った。
『約束な』
そう返信する。
⸻
受験当日。
自分のことではないのに落ち着かない。
授業も上の空だった。
⸻
そして数週間後。
合格発表の日。
学校から帰ると、隣の家の前にライがいた。
目が合う。
ライが笑った。
「受かった」
その一言で十分だった。
「マジ!?」
「マジ」
「やった!!」
マナは飛び跳ねた。
自分のことみたいに嬉しい。
ライも珍しく大きく笑っていた。
⸻
夕方。
家に入る前。
ライが言う。
「高校生になったら今より忙しくなると思う」
マナの胸が少し痛んだ。
「でも」
ライは続ける。
「お前との約束は守る」
「約束?」
「受験終わったら遊ぶって言っただろ」
マナは少し笑った。
「忘れてなかったんだ」
「忘れるかよ」
即答だった。
その言葉が嬉しくて仕方なかった。
⸻
その夜。
マナはベッドの中で思う。
ライは高校生になる。
きっと新しい友達もできる。
自分の知らない世界も増える。
それでも。
まだ隣にいてくれる。
その事実が少しだけ安心だった。
そして気づいてしまう。
ライへの気持ちは、受験期間の間にも大きくなっていたことに。
コメント
1件
「受験終わったら遊ぼうな」の一文に全部持ってかれた〜〜〜!!!😭💕 会えない期間にどんどん大きくなる気持ち、わかるよ…隣にいることが当たり前だったからこそ、離れたときに気づく大切さ。合格発表の「受かった」→「やった!!」の流れ、自分のことみたいに喜ぶマナちゃん尊すぎる。ライの「お前との約束は守る」がもう…ずっと一緒にいてほしいって思っちゃった。次の展開が気になりすぎる!🌸