俺がいちばん苦痛な場所、学校
すごく酷いいじめなどを受けてる訳では無いが
変なからかいを受けたりする
完全に俺が悪いから受け入れるしかない
毎日毎日ヒートアップしている気がして正気でいられない
今日は何をされるかな
溜息をつきながら学校の準備をする
親を悲しませたくないし、こんなしょうもない事で休むという選択はしたくなかった
いつの間にか自傷をするようになっていた
親を悲しませることはわかっている
逃げ道がこれしかなく、これがなくなったら更に自分を追い詰めてしまう気がして怖かった
あまりストレスを感じないと自認していたが
違ったのかもしれない
準備を済ませ、今日も変わらず登校する
俺はずっと孤独だ
いつものように義務的に授業を済ませる
今日の3限なんだっけな…
『おーい不破!3限体育だけど忘れ物してない?笑』
『おいそれはさすがにばかにしすぎだろw』
『そう?w更衣室いこーぜ!』
「ぁ……」
『なんて?ちゃんと喋ってくれないとわかんないよ』
頼むから俺に構わないで、頼むから
最悪、最悪、最悪、最悪
息が乱れ震えが止まらない、苦しい
『あっ、そっかー動けないんだwじゃーいいわ遅れるなよーw』
『笑、なにあいつw』
アイツらが完全に去った後
重い足を引きづりながら更衣室に向かう
誰もいなくて良かった…これなら着替えられそう
遅れてしまってもからかわれるだけだしさっさと着替えよう…
着替え途中、違和感に気づく
ジャージがない
隠された…?ジャージがないと腕、隠せないのに…
どうせ俺なんて見てないだろ…というほんとんど願望に近い思考をし
思い足取りで、体育館に向かう
『遅かったな、あと少し遅れてたら終わってたぞw』
『あれ、いつものジャージはどうしたの?ジャージじゃないと生きてけなさそうなのにw』
ニヤニヤした顔で話しかけられる
絶対お前らだろ…と言いたいが
変わらず言葉は出てこない
『手首掴んで震えてるだけじゃわかんないよーw』
『もう行こーぜー授業始まるよ』
ギリギリに来てよかった…
いつものように隅っこで体育座りをしながら見学をする
今日は明那くんがないからすごく心細い
体調が悪いらしい、後でプリント届けに行こうかな…
なんてことを考えながらぼーっとしていると
ボールが顔に当たった
いや、ぶつけられた
なんで 今日球技じゃないはず…
『あ、ごめーん!そんなつもりじゃなくってw』
周りが笑っている声がする
誰も味方が居ない、怖い、怖い、怖い、怖い怖い怖い
『不破くん、怪我してない…?鼻血これで拭いていいよ』
保健委員だからだろうけど
心配して手を差し伸べてくれる子がいて 安堵する
さすがにだよな、さすがに、
『保健室行けそう?立てる?私が連れてくよ』
『はーこいつ何?しょうもな笑』
〇〇さんへの陰口が聞こえ申し訳ない気持ちでいっぱいになる
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
こんな俺のために
大人しく〇〇さんに従おうとしたその時
腕を、掴まれた
『不破くん、これどうしたの…もしかしてリストカット…?』
みられた、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい
『え、リストカットってよくメンヘラ女がやってるやつ?w』
『うわ……やっぱそういうのだったんだ…』
『女々しすぎ、引くわw』
周りからの視線が怖い、怖い、怖い、怖い怖い怖い怖い怖い
「ぉ゛ぇ…」
嘔吐きが止まらない、思わず口を抑える
『不破くん…?』
頼むから、もう誰も俺に構うな
『えっ、なにこいつw吐きそうになってる?w』
『いや最悪ー笑』
ここで動かないと終わる、ぶちまける
本当にギリギリ、立てた
どうしよう どうすれば
『保健室いけそ…?』
「………ぅ……」
どうしよう
こんな時も言葉が出てこない
また吐き気がしてくる
精神が体調に影響してくるタイプだからか
すこぶる体調が悪い こんなに悪くなったのは初めてだ
死にそう、死にたい、もう殺して
『不破〜その傷見せてよーw』
なんて 悪魔のような言葉を囁きながら肩を掴んでくる
考えうる限りの最悪、完全に終わった
半ば無理やり手首を掴んで引っ張られる
痛い、やめて、おねがい
『うっわ、キモw』
『不破って臆病そうなのによく深く切れたねwこんなとこだけ勇気あるのおもろw』
みんなが次々と俺に近づいてくる
『みんなやめなよ…』
〇〇さんが注意してくれている、が
どうせ意味が無い
無理、吐きそう、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
「ぅ゛……ぉ゛ぇ……」
最低限の尊厳を失わないように口元を咄嗟に押えたが
びちゃびちゃと音を立てながら体育館の床を汚す
「ぁ…、あ………」
『うわこいつガチで吐いたんだけどw』
『キモーwマジで最悪なんだけどー』
『さすがに引くわ…』
まずい、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしようどうしようどうしよう
「…、ぅ、゛」
「ぉ゛ぇ…っはっ……け゛ほ…、ぇ゛」
また吐いた
床にどんどん吐瀉物が広がっていく
香りでまた気持ち悪くなってくる
もう消えてしまいたい
『うわーグロすぎw』
『ガチで最悪、早く保健室行ってよ』
『不破くん…保健室の先生呼んでくるね…?』
ここからはもう覚えていない
気づいたら保健室のベッドに寝かされていた
鼻血も気づいたら止まっていた
リスカの手当もついでにされていて、驚いた
〇〇さんが一通り話してくれたのだろうか
これ、親に連絡いくな
ここまで全部全部必死に隠し通して来たのに全部無駄になる
俺がどこまで頑張ってきたと思ってるんだ
これからのことを考えて また吐きそうになった。
結局いじり、というかいじめの件は親に伝わらなかった
どこか安堵していた自分がいた
担任が真剣に取り合ってくれなかったっぽい
いつもそうだ、どれだけ必死に助けを求めても見て見ぬふり
自傷の件は色々考慮して伝えなかったらしい
別に体調が悪い訳では無いので
いつも通り学校に向かう、明那くんはまだ体調不良を引きづってるらしい 早く治って欲しいな
あ、昨日早退したせいでプリント届き損ねたな
今日は届けてあげたいな
明那くんのことを思うと学校へ向かう足取りが軽く感じた
明那くんの体調が治るまでの辛抱だ…
学校につき下駄箱で靴を履き替え、自分のクラスに向かいいつもと同じく戸を開ける
『あ、メンヘラゲロ男じゃんw』
『うわーよくこれるねw』
『なにこいつ、意外とメンタル強い?w』
俺がドアを開けた瞬間視線が俺に集まりザワザワし、ドアの前で立ち尽くす
俺の学校生活 終わった。
コメント
4件

めっちゃ好きです!なんでこんないい作品が書けるんだ、、、