テラーノベル
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昼の村───────
不安な空気はまだ消えていなかった。
💜「佐久間、襲われたんだって?」
💜「相手は人狼だったのか?」
💙「分からん」
💙「顔がよく見えなかったらしい」
みんながざわつく中――
🧡「……」
向井は少し離れた場所に立っていた。
そこへ近づく影。
🖤「どうした」
目黒だった。
🧡「あ、いや……」
🖤「元気ないな」
🧡「大丈夫だよ…」
向井は笑おうとする。
すると目黒が、ふっと優しく笑った。
🖤「無理してるな」
🧡「え?」
🖤「顔に出てる」
🧡「……」
向井は少しだけ視線をそらす。
🧡「ちょっと怖いだけ…」
🧡「ここ最近物騒だから…」
🖤「そっか」
目黒は静かに隣に立つ。
🖤「でも」
🖤「一人じゃないだろ」
🧡「……」
🖤「俺もいる」
その言葉に、向井の胸が少しだけ熱くなる。
🧡「ありがとう」
🧡「目黒…」
目黒は優しく笑う。
🖤「どういたしまして」
それから。
二人で話す時間が増えた。
畑の手伝いをしたり。
井戸の水を汲んだり。
🧡「目黒ってさ」
🧡「めっちゃ優しいよな」
🖤「いや、普通だろ」
🧡「いやいや」
🧡「モテるだろ絶対!」
🖤「別に…」
🧡「いーや!モテるね!」
向井は笑う。
その笑顔を見て、目黒は少しだけ目を細めた。
──────────────
夜─────────
向井はふと、目を覚ます。
🧡「……あれ」
🧡「目黒?」
部屋を見ても、いない。
外を見ても、いない。
🧡「こんな夜にどこへ…」
俺が夜怖いって言ったら、目黒は毎晩、
そばにいてくれた。
だけど、ここ最近おかしい。
夜になると消える。
一度ではなく、何度も。
🧡「……」
胸の奥に、小さな疑いが生まれる。
そして――
ある夜。
向井は静かに呟いた。
🧡「……占ってみるか」
俺は占い師。
誰が人狼か。
分かってしまう。
向井は目を閉じた。
本当は占いたくない…
頭に浮かぶのは――
目黒の顔。
優しいあの笑顔。
🧡「……」
🧡「違う」
🧡「絶対違うはず」
震える手。
それでも。
能力は発動する。
占いの光が、静かに浮かぶ。
そして。
結果が現れた。
🧡「……」
🧡「嘘…」
そこに出ていた名前。
――目黒。
その横に浮かぶ文字。
人狼
🧡「……」
🧡「そんな……」
手が震える。
🧡「目黒が……?」
🧡「嘘だと言ってよ」
涙がこぼれる。
🧡「信じたくない」
🧡「あんな優しくて……」
🧡「俺に……」
声が震える。
🧡「嫌だ……」
🧡「嫌だよ……」
その頃─────────
森の奥。
月明かりの下。
目黒は静かに立っていた。
その瞳は、昼間とは違う。
獣のような光。
🖤「……」
小さく呟く。
🖤「そろそろかな」
そして。
ゆっくり笑った。
🖤「向井、お前は」
🖤「どっちを選ぶ?」
村か
俺か
つづく。
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