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雨音響く夜に【Birthday】/nk
nkさんお誕生日おめでとうございます!!
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nkside
_雨の中、傘を差して歩く。
暗い暗い夜。
誘蛾灯に照らされ、
アスファルトが煌めいている。
すっかり秋に塗れた気温。
いっそこの耳障りで、心地いい雨音に
打ち消されてしまいたい。そんな夜だ。
今日は10月28日。
俺の目に映る透明な慈雨は、
俺の事を嘲笑っているのか、
それとも可哀想とでも思っているのか。
…そんな俺の行き先は、朱色を纏う彼の家。
LIMEで、
『今すぐ来て!』
というもんだから、
仕方なく向かっている。
_思い浮かぶ情景。
色とりどりの声。明るく暖かい空間。
そんなものが、俺を待っている気がする。
「…期待なんて、馬鹿みたいじゃん…ッw」
ビニールがひたすらに雨を跳ね返す音が、
何故か微笑んでいるような気がした。
てか寒…っ
呑気に連絡をしてきた彼は、
窓の外など見ていなかったことだろう。
確認していなかったとしても、
流石に雨の音位は聞こえるはず…、
…一体何に夢中になっているのやら。
そう少し呆れながら、
心の隅の方で期待や喜びが渦巻いているのは確かだ。
暗闇の中、俺の地面を蹴る音と、
うるさい雨の音だけが、
辺りに響いていた。
_階段を登っていく。マンションの一室。
傘を閉じ、立ち止まり、
ごくん、と唾を飲む。
徐々に高まっていく鼓動に頭がくらくらする。
そんな中で俺は、
指先をインターホンに伸ばした。
_ドタドタと慌ただしい物音。
冷や汗と鼓動が治まっていく。
nk「_ッいたっ…w」
開けられたドアの衝撃で、
尻もちをついてしまう。
br「あ、ごめーんw」
瑠璃の様に透き通った目をした彼は、
そう言って手を俺に差し伸べる。
br「ほら、早く入りな?」
そのまま背中を押され、
暖色に照った部屋へと足を踏み入れた。
そしてbrの言われるがままに、
リビングの扉を開ける。
_一斉に鳴るクラッカーの音。
「「「「「nk、誕生日おめでとう!!」」」」」
と皆が口に揃えて言う。
胸の奥底から、
喜びがふつふつと湧き上がってきた。
いつの間にか満面の笑みを咲かせ、
nk「ありがとう…ッ!!w」
と口にしていた。
…その後も、6人皆でケーキを食べたり、
いつものようにゲームをしたり。
この身に余る幸せを存分に味わった。
___なんて、妄想にも程があるよな、w
感情に任せ、自分を嘲笑う。
壁掛け時計の針は、淡々と時を刻む。
その様を孤独に見つめていた。
後15分程で、時は零時を回る。
悲しさと劣等感が俺を襲う。
「俺が神様というやらに命を授かった日」
その日からずっと、
この世界で生きてきた。
己の人生を好き放題飾ってきた。
今日はそんな記念日だった。
生まれてきてくれてありがとう、って。
生きててくれてありがとう、って。
承認欲求が満たせる唯一の日だった。
「…皆、忘れちゃったのかな…っ?w」
そんなことは有り得ない、
これまでの幸福な記憶がそう否定する。
でも、『祝ってくれないんだ……?w』
『俺の事なんてほんとは…ッ、』
とかいうメンヘラ的な思考を抱えてしまっていることも否めない。
視界はただただ潤むばかり。
自虐的で、かつ絶望感に染まったため息を吐いた。
それと同時に鳴った携帯に、
思わず目を向けた。
end_
__________________
【作者から】
2023-10-28
∗*∘ᎻᎯᏢᏢᎩ ᏴᎥᏒᎢᏲᎠᎯᎩ∗*∘
改めまして、
nkさんお誕生日おめでとうございます!!
この場を借りて感謝の念を
綴らせていただきます()
今ではvvtの動画を観ることが、
私の生活、精神安定剤の一部になっています。
仲間と共にファンを楽しませてくれる姿、
未来に向かって生きていく姿勢、
とても尊敬しています()
本人様に届くことは無いと思いますが、
これからも応援しています。
推しの存在に感謝!!!!
Riu-