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どこか愚かで【Birthday】/br
brさんお誕生日おめでとうございます~!!
__________________
brside
「
『たんおめ』
」
いつものように起き、
いつものように携帯をいじる。
br「…たん……おめェ…..、??」
メッセージ上でのお祝いなんて、
精々そんなもんだろう。
親しい友人であればあるほど、
適当になっていく。
br「…そもそも今日誕生日じゃないし…w」
ロック画面を見て、今日が11月29日、
僕の誕生日ではないことを確認する。
br「『誕生日はあさってだよ〜』、と…」
、『は!?、まじ!?!?』
『ごめん!!忘れて!!!!』
br「…、」
はぁ、とため息を吐く。
既読と返信だけはやけに早いんだよな。
br「ったく……、krのやつめ…、、w」
段々と憎しみが積もっていく。
br「なんで………、なんで???」
やがて疑問も増していく。
え、この人僕の誕生日間違えたの?
は?、、…、いやないないないない。
だってあのkrだよ???
有り得なくね???
br「まじでいってんの…???w」
うろ覚えだったとしても、
いやうろ覚えだったとして、
『たんおめ』
とか当たり前のように送ってくるかあ???
いやいやいや普通さ、
『ごめん今日誕生日だっけ?』
とか聞かない!?!?
えそう思うの僕だけですか!?!?
しかも誕生日かどうか分かんないなら
そもそも送る勇気なんてものなくね…?
僕だったら無い。しゃーないそれは。
え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~、
でも流石に他のメンバーに聞くとかさ…、
br「えぇ”〜~…ッ、???」
br「……..、はは、」
なんて。
分かってるよ。
僕だって信じられないよ。でもさ、
ほんとに間違えられちゃったのかな、って
今まで一緒に過ごした日々は何だったの、
とか思っちゃうんだよ、
ほんとはどうでもよかった?
僕の誕生日なんて祝う程のもんじゃない
ってこと…っ?
br「…考え過ぎかなぁッ….ッ、w」
何故か一気に、
自分の存在を否定されたような気がして。
何故か君が、
僕の存在を拒んでるような気がして。
br「これを…悲しいっていうのか、w」
そう言いながらも笑みを零している
自分にさえ嫌気がさす。
br「……二度寝しよ、」
二度寝という名のふて寝、なんちゃって。
…次会ったら○してやる……w
そんな馬鹿な思考を抱えながら。
____________
krside
kr「や”〜ッ、ほんと記憶力ゴミだと
おもわれるってぇ〜〜ww」
ほんとにいいの、?
と戸惑いながら送信ボタンを押す。
言い訳1つで
脳内をぐるぐるかきまわす。
kn「しゃーないしゃーないw」
それもあいつの為、と彼は笑う。
sh「てかそれどころじゃないだろ。
誕生日間違えられるとかどんな不幸だよ」
あいつの立場になって
少し冷静に考える彼。
kr「残&酷ですねそれは」
kn「絶対思ってねぇだろ。」
俺はどうにかその言い訳というやらを
必死になり考える。
エゴで理性を潰そうとする。
kr「……まあbrのことだから?
こんくらいどうってことないっしょ…」
nk「”俺だったら”絶縁だけどな。」
と肩を後ろからぽん、と叩いて彼は言う。
kr「ぅお、………まぁ、そうだろうな。」
sh「そらそうだろw”だってnkだぞ?”w」
この連絡先がもしnkだったとしたら、
間違いなく画面の向こうで
憎しみが渦巻いていることくらい、
安易に想像できる。
“brだったら”
そういったレッテルや過信が、
本当に正しいとは限らないけど、…
その考え全てがエゴでできているようだった。
そんな自分に嫌気がさした。
……………..全然有り得るもんな。
仲間だからわかる。
友達だからわかる。
一緒に日々を過ごしてきた、
親友だからわかること。
なんだか俺の指先が、
『罪』
という言葉で蝕まれる感覚がする。
視界が滲んでしまうのを必死に堪える。
どうにも理性や道徳心には
逆らえなくなってしまったようだ。
sh「…んじゃ、
とりま明後日に向けてケーキでも…」
kn「……一応聞くけど、どこに買いにいk」
sh「コンビニに決まってんだろ。」
nk「まぁ…コンビニしか…、」
と皆浅い考えを発する。
kr「え〜ッ?、割勘したら行けるくね?」
「小さめのなら。」
せっかくのbrの誕生日だ。
自分たちにできる限り質のいいものを
叶えてあげたくなる。
kn「…4号で大体3000円とか。」
携帯を片手で操作しながら呟く。
nk「いやたっかw」
sh「……5人で割り勘したら1人600。」
kr「いけるな」
nk「、そこまでこだわるくらいなら」
「いっそファミレスとかでよくね、?」
ド正論。
kr「たしかに」
kn「は、それなすぎるんだが」
sh「決まり、ってことでいいのか?w」
nk「すぅーっ…
「じゃあ各々誕プレ準備しとくよーにッw」
kr「りょ、w」
……すんなり決まりすぎて怖いくらいだ。
kn「かいさーん!!」
sh「っしゃ解散ッw」
nk「せっかくだからsmんち凸ろーぜ!!w」
まるでお酒を飲んだかのように
言葉を発する彼。
本当にこれでいいのかと、
不安は増していくばかりだった。
/回想/
sh「…で、なんだよ。」
kn「今何時かわかってる…?w」
俺たちは今、
なぜかnkの家に集合している。
kr「…8時、w」
sh「ねっっっむ…」
nk「まあまあまあまあ、」
「朝に呼んだのにも理由があんだよ、」
理由があるなら聞きたい。
でも朝に呼ぶのは違くないか…?w
まあ普通に早く起きてたんだけど。
kn「、何」
nk「明後日…brの誕生日じゃん?」
kr「おん。」
nk「なんかさー、
普通に祝うだけじゃつまんなくね?w」
と彼は言い出した。
kn「…まあbrなら
面白い祝われ方期待しそう、」
sh「たしかに。」
そんな彼らの意見に、
俺も納得して頷いた。
kr「んじゃあ……
『ドッキリ』
でもしてみるか…?」
nk「…いいじゃんそれッ!!」
kn「ん〜〜…」
sh「でもやるならどんなのにすんだよ。」
nk「え〜ッ、…」
kr「………….!」
いい考えを思いついた。
kr「え〜名付けて、
『誕生日間違えてみたドッキリ』
〜!!」
nk「いいじゃんw」
kn「それっぽいななんか。」
sh「…じゃあ、、、決まり?」
その結果は満場一致。
nk「んじゃ早速送るか、w」
kr「それな。」
kn「え、w行動に移すの早くね?w」
sh「やろーぜ!、誰やる?」
kr「……俺?」
nk「まあ…言い出しっぺだし?」
sh「だな。」
kn「じゃ、よろしくお願いしまァす」
____________
彼は今頃、戸惑っていることだろう。
。。。そもそも起きたのかな。
しばらく待つことにした。
『誕生日はあさってだよ〜』
予想通りの返信。
もちろんドッキリなので、
こちらは適当に返す。
______
なんか…だんだん楽しみになってきたな…、
明後日という日が、待ちどうしくなった。
この時はまだ知らなかった、
俺らの過信とあいつの心情を。
_1129_当日_
br「…今日は……僕の誕生日だ、ッ」
カレンダーを横目に、
1人孤独に喜びを覚える。
「誕生日」
それは、自分が主役になれる日。
自分に素直になれる日。
1年で1番好きな日。
一昨日のLIMEでのやりとりが、
脳内に蘇る。
br「…嘘だと思いたいけどな…、w」
と僕はLIMEを開き、
メッセージを確認する。
______
br「…?ッ、w」
一昨日は朝、僕にとっては
早朝に送られていたあの言葉。
それが今日は…どうだろう、
朝なんてとっくに終わり、
太陽は南に向かっている。
なのに一切連絡はないのだ。
krだけではない。他のメンバーも。
br「え…っ?、」
「うそ………」
「そんな訳ッ………w」
自分の心の中で
どばっと吐かれた気持ちが、
自己肯定感を蝕んでいる。
6人みんな、?w
嘘だ、ありえない。
いやでも…夕方とかにくる可能性も…、
それまで安心できないじゃん…
脳内を駆け巡る、あいつらの声。
優しくて暖かい笑い声。
後から流れ込んでくる、
存在しない、ただの妄想。
嘲笑うような声。
br「ははッ…w、…あはっ…w、」
どうにかこの苦しみを紛らわせたい、
こんなの僕じゃない。
ほんとの、僕…は……..ッ、
ほんとの僕っ…、て……誰だッッ…?w
胸の痛みはどんどん増していく。
気づけば手首や腕にも痛みが走っている。
br「あ”ぁッッ…、ッ、」
こんな姿、きっと僕しか知らない。
行き過ぎた妄想のせいで、
それを過信して、
こうやって自分を絶望に追い込む。
よくある癖。
nkとかならわかってくれるかな、
心が踏み潰されていくような感覚がする。
声を殺しながら、
ただ泣き苦しむしかなかった。
、と突然着信音が部屋に鳴り響く。
nk『今日暇だからさ、空いてたらみんなでファミレス行かね?』
sh『ええやん、俺空いてる』
kn『俺も〜』
sm『賛成』
kr『いい考えだ、認めてやろう。』
……行きたくない、な…、
br『ごめん今日予定あってさ〜ッ!!』
と嘘の言葉をつらつらと並べる、
nk『んじゃまた今度いこ』
sh『だな』
え、え、え、え?、
困惑が渦巻いていく。
br『5人揃ってるんだから
行ってくれてもいいのに〜w』
kr『え〜でもやっぱ
揃わないとさぁ〜』
…、
br『んじゃ行くわ。何時?』
nk『14時くらいでど?』
kn『おけ』
sh『りょ』
sm『ん』
kr『ええやん』
…はぁ…………w
br『おっけーん』
______
僕は悶えながら、ただひたすらに
時の流れを待つしかなかった。
____________
______
カランコロン、と頭上で何かが鳴り響く。
どこか洒落た雰囲気が漂っている。
微かに香水の甘い香りも混じっている。
…ファミレスにしては華やかすぎん…?w
と、足を踏み入れる度毎回思う。
どうやら後の5人は、
1番端っこで窓際の席に
座ることができたらしい。
br「陰キャムーブかましてんねぇ…」
…まあ、今から僕もそこに座るんだけどね。
kn「…あ、br来た。」
nk「ほんとだ。やほ。」
br「やっほ〜ッ、w」
自分の顔に、
適切な作り笑いを貼り付ける。
友達相手に、…何してんだろ、w
sm「…あー…、brじゃん。」
sh「画面越しぶりだ(?)」
nk「ねえ適当に喋らないでww」
br「ww」
…その中で1人、こちらを見てこそいるが、
黙ってなんとも言えない顔をしている
彼に視線を移す。
kr「…、ッ、」
br「…kr?」
kr「あ、えーっ…と、久しぶ…り?w」
br「うん、久しぶりw」
彼は少し戸惑いながらも、
挨拶を交わしてくれた。
その瞳の奥では、
確かに恐怖が渦巻いていたけれど。
____________
krside
brはいつものように、
笑いながら言葉を交わしていく。
優しくて、爽やかさも纏った彼の笑顔が、
何故かツギハギに感じてしまう。
それは俺が彼に対して、
罪を犯してしまったからだろう。
『ごめん』
その一言を口にしたくて堪らなかった。
____________
______
brside
それから無事頼んだ料理も来て、
みんなで楽しく食事をしていた。
、すると
kr「…あの、さ、」
今更だけど、…誕生日、おめでとう
っ…て……、」
br「え〜今更、?w」
sh「今さらだなほんと、w
br誕生日おめでと。」
br「いや貴方もですけどねw」
「てかみーんなっ!!w」
nk「それはごめんだわw」
kn「おめでとう、br。」
sm「…うん、おめでとう。」
br「あっははぁッッww」
「…ッ、w」
…今更かよ、
ほーんと、僕、なにやってんだろ。
祝う流れを作っちゃうなんて、
求めるなんて。
そんなの、
無理やり言わせたのと一緒じゃん、
kr「っごめん!!!!」
彼は突然口にする。惨めな謝罪の言葉を。
br「っへ…?」
「…な、何が?w」
kr「実は……さ、」
『ドッキリ』…???
その単語を聞いた僕は、
きっとどこかで安堵していて、
きっとどこかで怯えている。
kr「折角だから、brを楽しませたいな…
とか思って、ドッキリ…しちゃった。」
kr「ほんと、ごめん。」
「…ッ面白いどころかさ、w
傷つけちゃったよね、きっと。」
…と彼は僕の視界の左手の方を見る。
br「あっ…………、ッ」
その瞬間何かを察した僕は、
サッと血の気が引いていくのを
感じていた。
br「そっか…………ッw」
kr「俺って最低だよな、w」
と彼は頬杖をつき笑いかける。
nk「…やんのせいじゃないよ、」
sh「……誕生日にこんな思いさせて、
ごめん」
次々と慈悲深い言葉を並べられる。
急に重くなった雰囲気に、
僕はいてもたってもいられなくなり
br「まぁまぁまぁまぁ、w」
せっかくの料理が
美味しくなくなっちゃうじゃんw」
「いいんだよ、そんなことくらいw」
「僕はそれで満足だよ。」
あーあ、僕優し
kr「…br、」
br「ただし次やったら、
コロすから☆」
nk「それでこそbrだw」
sh「だなw」
kr「、おう。」
仲直り……というのだろうか。
結局どちらも、過度な思い込みや感情に
振り回されただけなんだ、
と頭の中で必死に訴える。
自分勝手に感傷してしまった僕も、
それを悟って涙を浮かべる君も。
ほんとは、誰も悪くない。
ただちょっと、愚かだっただけだよ。
やっぱり自分のメンタルの脆さには、
軽く幻滅しているけれど。
…しょうがない。
vvtはそんなグループだから。
尾も白いグループだから。
いいんだよ。これで。
…本当に?
end.
____________
【作者から】
brさん、
お誕生日おめでとうございます!!
日々貴方様の無邪気な姿と、
面白さとかっこよさのギャップに、
心をぶちコロされています(?)
ほんとはこの作品、
内容つまらないし終わり方雑だなー、
って思って
没の予定だったんですけど、
新しいの書く気力と時間が無かったので
投稿しちゃいました()
決してサボっていた訳ではありませんからね(?)
文化祭的なものがあったり、
受験間近で忙しいんす、
毎日寝る間を惜しんで書いてます。
許してください🥺🥺🙏🙏
愚かでごめんなさい☆
では()
コメント
6件
愚かいいなぁ〜 推しの影響力って凄くてさ、定期テストで厳か(おごそか)なんて読む〜?ってやつでおろかって書いて2点下げたもん俺((
タイトルに「愚か」入ってるの好きです笑 神作すぎますよ... 自分傷つけちゃうbrさんかわよi...