テラーノベル
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兵団内はせわしかった。
それもそのはず。
壁外調査を明日に控えているのだ。
やることは山ほどある。
…あの日。
兵長と気持ちを確かめ合った日。
あれから特に何かが変わることもなく
兵士としてお互い忙しい日々を送っていた。
装備の確認をしながら、
ちらりと兵長の方を見やる。
あちこち動き回っては指示を送っている。
そのとき、兵長がこちらへ歩み寄ってきた。
作業をする我々新兵たちに淡々と指示を出す。
「ガスの残量を確認しろ。刃の状態もだ。
出発してから使えないじゃ話にならねぇ。
今のうちに不備を潰しておけ。」
ふと、兵長がこちらを見た。
「◯◯」
急に名前を呼ばれて心臓が跳ねる。
「お前は今回本部に残ってもらう」
「…え」
予想外の言葉に戸惑う。
「どういうことですか?」
「明日の壁外調査には参加するな」
「な、なぜです?怪我はもう治りました。
訓練にも数日前から参加してます」
「お前はまだ万全じゃないと言っている」
「そんなことはありません!
同じ班の先輩にも復帰の許可を
もらいました!」
「命令だ、従え」
「でも…納得いきません」
「お荷物抱える身にもなれ。
お前1人が行かなかったところで
誰も困らない」
そう言って兵長は、去っていった。
「◯◯、大丈夫か…?」
「リヴァイ兵長、あんな言い方しなくても…」
心配してくれる同期たちの声も
耳に入らなかった。
どうして兵長はあんなこと言うの…?
私は団長室の前に来ていた。
コンコン、とノックをし扉を開ける。
「失礼します」
「君は確か、新兵の」
「はっ!◯◯と申します 」
敬礼をし、あいさつをする。
「◯◯、要件はなんだ」
「はい。明日の壁外調査の件なのですが、
リヴァイ兵士長に参加するなと言われました。
私の足の怪我を案じてのことだと
思うのですが、もう治ってますし、
先輩にも復帰の許可をいただきました。
ですのでどうしても納得できなくて。
団長、壁外調査参加の許可を
いただけませんか?」
エルヴィン団長は
私をまっすぐ見据え、 口を開いた。
「君の覚悟も言い分も理解できる。
だが、今回は彼の指示に従ってくれないか」
答えは同じだった。
そして団長は続けた。
「実は少し前にリヴァイもここへ来たんだ。」
#進撃の巨人
さたん📖🕊️
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#恋愛
コメント
1件
みぅです🤍🥀 27話、読み終わりました…。 兵長が◯◯を壁外調査から外す場面、すごく胸が締め付けられました。「お荷物抱える身にもなれ」って言葉、ああいう言い方しかできない兵長の不器用さが伝わってきて…でも同時に、怪我を案じてるんだろうなって思うと切なくなる。 エルヴィン団長が「リヴァイもここへ来た」って言ったところで、あっ…と思いました。きっと兵長なりの守り方なんだろうな。◯◯の気持ちも分かるし、でも兵長の気持ちも分かるから、余計に苦しい。 さたんさんの書く重みのある関係性、すごく好きです。続きが気になります。