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#夢小説
さらん
3,884
さたん📖🕊️
22
#不定期更新
数日後に控えた壁外調査で
兵団内はせわしかった。
資料の作成。署名。
装備の確認。
補給班との連携。
やることは山ほどある。
そんな中で合間を縫って
新兵たちの訓練場へ来た。
壁外調査前はいつもそうしている。
壁外で新兵が少しでも死ぬ確率を
下げるためだ。
動きを見ていると、
ふとあいつが目に入った。
…もう復帰してやがるのか。
回復が早ぇな。
そう思いながら見ていると
どこか違和感を覚えた。
…あいつの動き。
一見普段と変わらないように見えるが、
わずかに重心がずれている。
以前自主練を見た時、
あんな動きはしていなかった。
つまりこれは癖なんかじゃねぇ。
…あいつ、無意識に
怪我をした足を庇ってやがる。
そう確信した。
「…兵長が、私の動きを見て判断した。
ということでしょうか?」
「今の話を聞いて、
なにか心当たりはあるか?」
エルヴィン団長に問われて、私は考えた。
思い返してみると、訓練に復帰した時
自分の動きに少し引っかかる部分があった。
でもそれは、久々の訓練で
体がなまっているからだと思っていた。
もし、自分でも気づかないうちに
足を庇ってるのだとしたら…
その足で壁外に出て、またヘマをして
仲間が命を落とすなんてことがあったら
私は今度こそ立ち直れないかもしれない。
…兵長はそこまで考えて
私を残らせる選択をしたの…?
私の表情から何かを察したのか
団長は口を開いた。
「彼が何を考えているのか
私も全てが分かるわけではない。
あとは彼に直接聞いてみるといい」
私は団長に敬礼をし、部屋を後にした。
そしてその足でまっすぐ向かった先は
言うまでもない。
──コンコン
「…失礼します」
コメント
1件
話数が進むにつれて、お互いの距離感の変化がじわじわと伝わってきて素敵ですね。兵長が怪我を庇う動きに気づくところ、さりげなく主人公を守ろうとする感じが彼らしいなあと思いました。主人公が自分でも気づかない癖を指摘されて、はっとするところ、心情の動きが丁寧に描かれていて好きです。団長との会話も緊張感があって、そのまま兵長のところへ向かうラスト、続きが気になりますね…!