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戦場に響くエネルギーの衝撃波。萌香が操る電気の力が周囲の異星人たちを圧倒する一方で、彼女の仲間たちもそれぞれの異能を駆使して戦っていた。特に、みりんといさなは異能を使うことによって、戦況を大きく有利に導いていた。
みりんは冷静に戦場を見渡していた。彼女の異能、「ろ過」は、物質を別の状態に変換する能力であり、攻撃的な使い方をする者もいれば、 防御に使う者もいる。その能力の特徴は、周囲の環境から不純物を取り除く力を持つことだ。みりんがその力を発動すると、周りの空気や物質が一瞬で清浄化され、力を持たない状態に変わる。
「もう、さっさと片づけないと…」
みりんは、そう呟きながら、足元の異星人の武器をろ過するように手をかざした。すると、その武器からエネルギーが流れ出すのが見え、瞬く間にそれは無力化された。次に、彼女は敵の防護シールドをろ過し、その機能を停止させる。防御が壊れると、敵は一気に脆弱になり、いさなの猛烈な攻撃がその隙間に入り込んだ。
「これで、隙ができたわね。」
みりんは冷静にそう言い放ち、次々に異星人たちを無力化していった。
「完璧なコンビネーションだわ。」
いさなはその様子を見て、満足げに微笑んだ。
いさなの異能は、「釜」という非常にユニークな力だ。この力は、彼の体内から「釜」を召喚するもので、釜の中で様々な物質を炊き上げることができる。これがどういうことかと言うと、いさなは釜の中に異星人や物質を投入し、そのエネルギーを吸収して巨大な破壊力を生み出すのだ。
「次はこれ!」
いさなは戦場の真ん中で足を止め、両手を広げた。その瞬間、彼の前に巨大な釜が現れる。釜は光り輝き、周囲のエネルギーを吸い込みながら、さらに膨張していく。
「いさな、何をする気?」
萌香は少し心配そうにいさなに声をかけたが、いさなは無言で釜の中に手を伸ばし、敵から吸い込んだエネルギーを次々と「炊き上げる」ように力を引き寄せた。
「釜に触れたら、おしまい。」
いさなは冷ややかな声でそう言った。その言葉と共に、釜の中から凄まじいエネルギーが渦巻き、次々に爆発的なエネルギー波を放つ。
「ぐあっ!」
異星人たちはその力に圧倒され、まるで熱湯に投げ込まれたようにバラバラに消えていった。釜から放たれるエネルギーの波動が、周囲の敵全てを一瞬で消し去る。
「これで片付いたわね。」
いさなは釜を引っ込め、戦場の静けさを取り戻した。その力は一度発動すると、戦場全体を支配するほどの威力を持つため、相手にとっては恐怖そのものだった。
「すごい、みんな!」
萌香は、みりんといさなの力を見て驚きと感動を覚えた。自分の電気の力も強力だが、二人の異能がこれほどまでに戦況を有利に運んでいることを実感していた。
「ありがとう、萌香。」
みりんは微笑みながら応え、いさなも「うん、これで後は宇宙の王を倒すだけね」と冷静に戦況を見守った。
「まだ…でも、もうすぐ決着よ。」
萌香は強く頷き、仲間たちと共に次の戦いへと臨んだ。宇宙の王はすでに一度その姿を見せ、彼らの前に立ちはだかっていた。彼の強大な力に圧倒されながらも、萌香たちはこれまで培ってきた力を総動員し、ついに勝利を目指して戦いを挑む。