生配信で、元気な岩本を見て、佐久間はそっと涙を流す。誰にも見つからないうちに拭き取り笑う。
渡辺と目黒が後ろから見ていたのは気がついていない。
目黒ー佐久間くん、嬉しいんだね。
渡辺ーやっと、いつもの照に会えたんだ、嬉しいだろうよ。
目黒ーもし、俺が岩本くんみたいになったら、翔太くん泣く?
渡辺ー元気になって何で泣く?
目黒ーこれだよ、佐久間くんみたいな可愛らしさはないの?
渡辺ー俺にそんなもん求めてどうするよ?
目黒ーまぁ、可愛いときは、俺だけが知ってればいいし。
渡辺ーあっ、何?その言い方。っていうか、俺に可愛さを求めるな。
目黒ー翔太くんは、可愛いよ?
渡辺ーやめろ、佐久間みたいな可愛さは、俺にはない。
目黒ー別の意味で可愛いからいいの!
岩本と佐久間の恋を見守ってきた渡辺たちにとっても、岩本の元気な姿は嬉しい。付き合ってだいぶ経つのにいまだに、佐久間は岩本に恋をする。
身体を繋げることに怖さがあったけど、岩本が目黒と渡辺に聞いてくれた。
怖かったし、痛かったし、だけど、それでも好きだから耐えれた。
今では、自分から岩本を誘うこともある。
だけど、やっぱり、怖いし痛いし恥ずかしい。渡辺に相談したら、「身体に力が入っているから、痛いんだ」と言われた。力の抜き方が分からない。渡辺も教えてくれない。岩本に任せろと言われる。
佐久間ー照、もう元気だな。
岩本ーおぅ、今夜うちに晩ご飯食べに来るか?
佐久間ーいや、あの、2日前に行ったばかりだし。
岩本ーだめか?
佐久間ーあの、猫が、その、。
岩本ー会いたい、少しでも会いたいと思うのは、俺だけか?
佐久間ーいいの?無理してない?
岩本ー大丈夫だ。
佐久間ーでも、また、今度誘って?
逃げるように、佐久間は帰って行く。ため息を吐く岩本。
目黒たちが寄って来た。佐久間が寂しそうな顔して帰ったのが不思議だった。
渡辺ー照、けんか?
岩本ーいや?けど、また今度誘ってって言われた。
目黒ー寂しそうな顔してたよ?
岩本ー分かんないよ、なんかあったかな?
渡辺ーあっ、なるほどね。
岩本ー翔太、佐久間の気持ち分かるの?
渡辺ー多分。
目黒ー何?
渡辺ー目黒、照に痛くないようになる、やり方教えてやれ。
目黒ーん、翔太くんは?
渡辺ー佐久間と電話して話す。
岩本ー何を?
渡辺ーまぁまぁ。
佐久間は、家で、愛猫を抱きしめながら、ため息を吐く。
岩本に会いたいのに、想いが強くなって胸が苦しい。
そこへ、渡辺から電話がかかってきた。
佐久間ーはい。
渡辺ー照に恋して、苦しいんだろ?
佐久間ー何で?
渡辺ー俺が目黒に告白されて、ほぼ1年くらいの間、だんだん好きになって、嬉しいより、苦しかった。
佐久間ー翔太も?
渡辺ー会えたら嬉しいはずなのに、恋して、その想いが強くなって、そしたら苦しくなった。
佐久間ー何でこんなに苦しいの?好きなのに。
渡辺ー自分でいいのか、考えちゃうだろ?
佐久間ー俺、どんどん好きになって、でもさ、俺でいいのってやっぱり思う。翔太と一緒?
渡辺ーそうだな。
佐久間ーどうしたらいい?
渡辺ー照が、選んだのはお前だ。自信持て。
佐久間ー翔太も、そうした?
渡辺ー目黒が一生懸命説明して、泣いて信じてくれって言った。
佐久間ーあの、蓮が?
渡辺ー照を信じてみろ。
あの目黒が渡辺に泣いて信じてくれって言った。渡辺は、どんな気持ちでいたのだろう。
でも、あの2人と違うところは、佐久間が岩本を好きで好きで、岩本に気持ちが届いたということ。
目黒が渡辺を好きで、何度も告白したのとは、大きく違う。
渡辺は大事に愛されている。
佐久間は自分がそこまで愛されているとは思えない。岩本が聞いたら泣きそうなことを考えている。
岩本が、目黒ほど、相手を愛しているか。
だから、身体を繋げることも、いつまでも、苦しいし痛いし、怪我こそしないものの、幸せな気分になれない。
岩本ー佐久間、今日は、うちに来て?
佐久間ーいいの?
岩本ー一緒にいたいんだ。
佐久間ーうん!
ドキドキした。嬉しくて早く会いたい。猫の世話をして、タクシーに乗る。タクシーの中から渡辺に電話した。今から会うと。渡辺は、目黒ほどじゃないけど、岩本は佐久間が好きだからと言う。あんな溺愛の鬼と比べられても困る。
佐久間ー照?
岩本ー着いた?鍵開けたから上がって来て?
佐久間ーは〜い。
いつもながら、晩ご飯は美味しい。
ゆっくりお茶を飲んで、佐久間がシャワー浴びて来ると言う。
入れ替わりで岩本もシャワー浴びてきた。
佐久間は、いつも、緊張する。
岩本ー抱きしめていようか?
佐久間ーん。
佐久間が震えなくなるまて、岩本は抱きしめている。
しばらくして、佐久間がキスをねだる。キスしながら、岩本は、佐久間の身体を撫でる。
渡辺の言葉を思い出す。岩本は佐久間が好きだと。
ふっと力が抜ける。岩本が「抱いていいか?」と聞く。黙って頷き、岩本に抱きつく。
優しく撫でられ、力は入らない。
だが、後ろを触られると身体が固くなる。
岩本ー大介、力を抜いて?
佐久間ーん、ふ〜。
岩本ー指挿れるからな。
佐久間ーん。は〜ふ〜。
岩本ーどこかな?これかな?
佐久間ーあっ・・照?
岩本ーどうだ?
佐久間ービリってした。
岩本ー触らなくても、大介の勃ち上がってる。
佐久間ー今の何?
岩本ー前立腺だって。
佐久間ー何それ?
岩本ー触るぞ。
佐久間ーあっ・・あっ・・何?
佐久間ーやぁ・・照・・。
岩本ー大介のトロトロだ。
佐久間ーあぁ・・気持ち・・いい・・。
岩本ー挿れるよ?
佐久間ーきて?
佐久間ーあぁ・・そこ・・おかしくなる・・。
岩本ー怖いか?
佐久間ーん〜ん、いい・・いい。
岩本は、集中して前立腺を責める。
佐久間はいつもと違って、自分から腰を振る。
佐久間ー照・・なんかくる・・くる・・あぁ・・だめだめ・・あぁ。
触らなくても佐久間の前は弾ける。
強い締め付けで、岩本も佐久間の中で弾ける。
佐久間ーはぁはぁ・・凄く・・気持ちいい。
岩本ー今日は辛くなかったか?
佐久間ーん、照は?
岩本ー凄く良かった。
佐久間ー今度から、あれやって?
岩本ー分かった。
佐久間は、渡辺に電話して、もう大丈夫だと言った。
岩本は、目黒に上手くいったと言う。
佐久間は岩本の愛を信じることが出来るようになったし。
岩本に大事に愛されていることを知る。
完
コメント
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少し(いやかなり)前に進めたみたいですね さっくん大事にされてるし愛されてるさから自信もってね