みんなが新しく来た教育実習生と馴染み始めた頃、 私は先生が植えた花だけを毎日見に行き、スケッチブックに書いて観察していた。
そして、その先生にも偶然なのか不思議に思うほど出くわしていた。
1ヶ月後
先生と暇さえあれば花の話をして、不思議と居心地がいいと感じていたのはいつからだろう。
休み時間になれば、先生と一緒にガーデンへ行き、花を一緒に見ていた。
私が花のことを知ってることを分かっていたからか、先生が植えた花の名前は教えてくれなかった。
そして、私も先生が同じくらい花のことを知っているので、スケッチブックに書いてあるへたくそな絵でも特徴をしっかり捉えている絵であればわかるらしい。
2日後
いつも通りガーデンで花を見ていた時だった。
クラス…いや学年の一軍女子たちが大勢でやって来て
「あんた目障りなんだよ!偶然とか絶対違うじゃん!先生とそんなことしてまで近くにいたいわけ? 」
一瞬なんのことか分からなかった私は
「なんですか? 」と小さな声で言った。
これが火に油を注ぐと言うやつか。
「キモいんだよ!」
ドン!
花壇がある場所には、膝くらいまでの段差があるのだ。
そこから突き落とされ、私は頭から落ちた。
視界は真っ暗。
一軍女子達が真っ白に染まりつつある視界には1輪の綺麗な白い花が見えていた。
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