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第2話
nmmn
rimn
付き合っていて同棲している設定
R18シーンなし
一応、第1話の続き
ひたすらにほのぼのあまあまです
配信を終えて、翌朝。
カーテンの隙間から差し込む柔らかな光が、寝室に溶け込んでいた。
「……んん……」
マナがもぞもぞと布団の中で身をよじる。その隣で、ライはすでに目を覚ましていた。
「おはよ、マナ」
「……んぁ、ライ?」
「まだ眠いの?」
寝ぼけ眼のマナは、素直にライの胸に顔を埋める。髪が乱れていて、表情も子供っぽい。
「んー、もうちょい……このまま」
「甘えん坊だなぁ。昨日の夜はあんなに男らしくしてたくせに」
「や、やめろって」
真っ赤になって布団をかぶるマナを見て、ライは声を立てて笑った。
――こういう瞬間を堂々と見せられるわけじゃないけど、少なくとも、もう“秘密を隠すための距離”を無理に作らなくてもいいのだと思うと、胸が軽かった。
朝食の時間。
キッチンでは、マナがフライパンを手に奮闘していた。
「目玉焼きは半熟派やったよな、ライ」
「そうそう。マナのはいつも固めだけど」
「そらそうや。黄身とろっとしたら、口ん中で爆発してえらいことなるやん」
「そこがいいんだよ」
からかうように言いながら、ライは後ろからマナの腰に腕を回す。
「お、おい!熱いんやから離れろや!」
「だって、マナの作ってるとこ見たいんだもん」
「子供かお前は……」
文句を言いながらも、マナは振り払わない。むしろ、耳の先が赤くなっているのをライは見逃さなかった。
朝食を食べながら、マナがぽつりとつぶやく。
「昨日、配信で言ったやん。同棲してること」
「うん」
「めっちゃ祝ってもらって、なんか……ほんまに嬉しかった」
普段は明るく軽口ばかりのマナが、ふと見せる素直な顔。その横顔を、ライは静かに見つめる。
「俺も。……正直、隠してるときは苦しかった。マナのこと愛してるのに、知らんふりしなきゃいけないの、嫌だった」
「ライ……」
見つめ合う視線は、食卓の上で自然と重なる。マナが恥ずかしそうに笑った。
「これからは、どんだけでも甘えてええんやな」
「もちろん。俺、マナ専用だから」
ライが真剣に言うと、マナは顔を覆い、耳まで真っ赤にして声を漏らした。
「……あかん、好きすぎてむずむずするわ」
「俺も」
テーブルの下で、二人の足先が絡み合う。視聴者には見せない、けれど二人だけが知る甘い日常。
――もう隠さなくていい幸せを噛みしめながら、二人は寄り添うように笑い合った。