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10 - 第9夜 覚悟の実行

♥

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2024年11月10日

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all 「NKの処刑を実行します。」


…………………………………………………*

〈kintoki side 〉


Kn 「っ、、、」


言葉にすることで今から行うことの重大さがより鮮明化されてしまった。

もう後戻りなんてできないんだな


俺たちはあの事件の後、監視役員として配属された。だがこれは、俺たちへの戒めだろう

俺たちは魔力暴走に巻き込まれた被害者として扱われていた反面、未就学児の魔法の使用をしていたとして当事者とも言えるのであった。

しかし大々的に魔力暴走が起きたと報じたのち幼子の被害者を罰するとなると、反感的な世論に恐れていたのであろうか

俺たちは監視役員という世間体の面を被り、なかむを裏切り続けるという罰を与えられていた


いつか起こりうるかもしれないこの魔力暴走の再発に備えて友情なんてものは育んではいけかった。

そんな気持ちが芽生えてしまえば、 苦しくなるから。 手放せなくなるから。


それでもなかむが俺たちを大切にしてくれたから、大切にしてしまった。

俺たちを愛してくれたから、なかむを愛してしまった

こんな思いをするのならこの純粋な気持ちなんて芽吹く前に摘んでおけばよかった

でも、ありがとう。なかむ

君のおかげで俺たちは世の道具ではなく、人間になれたんだ

書き置きに記された君の愛は受け取れない。

でも、 俺は君が教えてくれたように


君を『愛すよ』

…………………………………………………*

〈nakamu side〉


Nk 「や”っめろ、俺の体を勝手に使うな」


必死に自分の体の動きに抵抗する

動くな、動くな止まれ!!


nk 「なんでよ?

ずっと君が望んでたことでしょー?」


Nk 「何がだっ、俺はこんなの、

みんなを傷つけることなんて望んでない!」


nk 「嘘つき」


そう言って彼はなぜか嬉しそうに笑みを浮かべる。ほんとになんなんだよ、読めない男だ

これが俺と同一人物だと?ふざけるな

すると彼は闇の中、水をかき分けながら俺の元へとゆっくりと近づいてきた。すでにこの水は足を隠してしまうほどの高さまで増していた。そして彼は耳元で囁いた


nk 「ほんとは○○○○○○○くせに」


ドクンッ


…………………………………………………*

〈shake side〉


Nk 「っちがう、、おれはっ!」


Sh 「っ、」


Kr 「魔力の圧力が強すぎるから近距離は無理だ!遠距離で攻めよう」


自我がある中で攻撃をするということは、なかむに痛みが伝わってしまうということだ。 自分の手で大切な友達を処罰する感覚はあまりにも残酷で生きた心地がしない。


Sh 「ごめんな、っ、、」


俺は弓矢を振り絞った。俺の魔法は他のみんなよりも単体で受ける痛みが強いから、なかむは苦しむことになってしまうだろう


Sh 「ッハァ、ハァ、」


呼吸がうるさい、手元が震える。

それでもできるだけ少ない手数でなかむが楽になれるように全神経から集中させる。

次第に周りの雑音は聞こえなくなり、取り巻く風が俺を宥めるように指先まで酸素を送る。

額から滴る汗さえも風で荒々しく撫でおろした


深呼吸をしてピアノの鍵盤を弾くように矢を放った。矢は黒いオーラまでも切り裂いて飛んでいく


ザシュッ

Nk 「ん”っ、ぐあぁっ」


矢を放つ前に一瞬の躊躇いの気持ちが生まれてしまって、心臓を狙ったはずが二の腕に当たってしまった。


Sh 「くっ、」


なかむの叫び声が耳と胸に突き刺さる

早く、楽にしてあげなければ、、、。


〈kiriyan side〉


Kr 「きんときいけるよね」


Kn 「もちろん」


きんときの魔法でなかむを水で囲い、俺の矢で感電を狙う。

腕が震え、涙でなかむがぼやける。そのせいでなかむの微かなブルートパーズが水彩絵の具のようにすぐに滲んでなくなってしまいそうで、 喪失感が苦みを含んで喉に留まった。


大丈夫。今ちゃんと向き合えてる


そうやって自分に言い聞かせて、矢を力強く放つ。


Nk 「ゔっがぁ、、」カヒュッ


感電は成功したようだ。それでもこの状況に慣れることはない、呼吸困難を引き起こしている彼を見ると心がもたない

…………………………………………………*

〈nakamu side〉


Nk 「カヒュッ、ゴフッ、ヒューッ」


nk 「ほら、僕に身を任せないから、

魔法をもろに喰らっちゃってるじゃん」


nk 「僕に身を任せれば、楽になれるよ?」


Nk 「お前の手なんて借りるわけないだろっ」

ヒューッ、フーッ、


さぞ痛いでしょうに〜と煽って来ながら顔を撫でてくるその汚らしい手をそっけなくはらった


こんな甘ったるい苦痛なんか俺の母親の苦痛に比べたら屁でもない。簡単に死んでしまうには償いきれない、俺とお前で一緒に地獄へ落ちるんだ。


nk 「罪を償わなくちゃいけないから?」


nk 「君さぁ、お母さんがほんとに苦んで死んだと思ってるわけ?」


ッチ、なんだよ心が読まれてるのか


Nk 「当たり前だ。幼い俺の代わりに罰せられたんだ」


いったい何がおかしかったのであろう、 彼は腹を抱えて高笑いした。 笑いすぎて溢れた涙を拭きながら彼は言う


nk 「ほんと呆れる」


nk 「違う違う、君というなの呪いの束縛から逃げるためだよ。」


さっきから何を言ってるんだ。逃げるために自殺した?俺の母親はそんなことする人じゃない


nk 「じゃあ逆に、君の思う母親であれば、

自殺せずに君の刑罰を受け入れて死んでいくんじゃないか?」


、、、。そんなはずない。日々の積み重なる辛い罰から、周りの視線が痛くて、だからっ


nk 「お母さんは君の存在に囚われていたんだよ。君のために働いて、君のために家事をして、君のために罰を受けた」


nk 「そんな君から解放されたくて、自ら。

、、、違うかい?」


Nk 「、、、、。」


何も言い返せなかった。きっと俺の思い出した破片の記憶よりも、彼の記憶の方が確かだから


nk 「じゃあ、実際に話を聞いてみようか?」


Nk 「、、、え?」

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