テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
⚠ 注意
本書の内容はすべてフィクションであり、
実在の人物や団体とは一切関係ありません。
┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈
登場人物名
ドミニク ・ サントロ
サミー ・ ゴースト ・ ワイズ
ヴィンセント ・ ヴィニー ・ ロッシ
ロコ ・ サントロ
カルロ ・ ガンビーノ
ビル ・ スネーク ・ ヴィンチ
┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈
シカゴの冷たい朝霧がミシガン湖から流れ込み、リバー・ノースの摩天楼を白く飲み込もうとしていた。
高級マンションの一室。
ドミニク・サントロは鏡の前で、お世辞にも似合っているとは言い難いシックなチャコールグレーのスーツと格闘していた。
その傍ら、デスクに置かれたスマートフォンからは、組織のNo,2であるビル・スネーク・ヴィンチの、砂利を噛んだような不機嫌な声がスピーカー越しに響いている。
「…おい、聞いているのかドミニク。第二のカジノの件だ。あそこの上がり、先月から五%落ちてる。 ネズミが小銭をくすねているのか、それとももうお前の管理が甘いのか、どっちだ?」
ドミニクは喉元まで締まったネクタイを少し緩めながら答える。
「おはようございます、ビル。朝から熱心ですね。 …数字に関しては、既にヴィンスに周囲を洗わせています。 客の入りは悪くない。恐らくディーラーの誰かが、自分のポケットにチップを流しているんでしょう。」
「ふん、なら早急に片付けろ。ドン・カルロは若い。甘く見られないよう、俺たちが綱を締めなきゃならん。俺の目は、あの運送会社のトラックのブレーキより厳しいぞ。」
「了解しましたよ、ビル。今週中には清掃を終わらせて報告します。……では、失礼します。」
ピッ、と通話を切ると、ドミニクは盛大なため息をつき、くせっ毛の茶髪を乱暴にかき上げた。
背後からは、シルクのガウンを羽織ってサミーが、音もなく近づいてくる。
「お疲れさま、ドム朝から毒蛇さんの説教?彼、まだ自分がボスの椅子に座れなかったこと根に持ってるみたいね。」
「ああ。遺言状に文句を言う暇があるなら、自分の管轄の港の警備でも見直せばいいのに。…ミミ、そっちはどうだ。例の件、なにか掴めたか?」
サミーはドミニクの肩に手を置くと。
「そう焦らないで、ドム。まだ尻尾は見えないわ。でも、今夜までにはなにか面白いネタを届けられると思う。…ところで、そのスーツ、やっぱり少し窮屈そうね。」
「親父が選んでくれたんだ。マフィアは見た目から入れ、だとさ。俺には派手なネオンの方がお似合いなんだがな。」
「ふふ、まあそんな完璧じゃないところも、私は好きよ。…あ、ネクタイが少し曲がってるわ。」
サミーはドミニクの正面に回り、手際よくネクタイを直した。
82
彼女の香水の匂いが、重苦しい朝の空気を僅かに和らげる。
ドミニクは彼女の額に軽くキスをすると、サイドテーブルに置いてあったベレッタをホルスターに収めた。
「……行ってくる。今日はヴィンスと合流して、『 ███ 運送 』の倉庫に顔を出さなきゃならない。親父も来るはずだ。」
「気をつけてね、ドム。ヴィンスが暴走しないように、ちゃんとなだめてあげて。あのワンちゃん、最近またピリピリしてるって聞くから。」
「分かってる。部下の手綱を握るのも、上司の仕事だ。」
ドミニクは軽く手を振り、ドアを閉めた。
┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈
|ドミニク ・ サントロ (31)
カポ ( 幹部 )
一部の賭博場の管理を担当
担当地域 : リバー ・ ノース ( 歓楽街 )
|サミー ・ ゴースト ・ ワイズ (26)
フリーランスの情報屋
ドミニク と サミーは パートナー ( 恋人 )
ドミニクは サミーを “ミミ” と呼ぶ
(Sammyの「my」を重ねた愛称)
サミーは ドミニクを “ドム”と呼ぶ
|ビル ・ スネーク ・ ヴィンチ (51)
アンダーボス (副首領)
┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈
ボス (ドン)
組織の頂点。直接手を汚すことはなく、
命令は全て部下を通じて伝える。
アンダーボス (副首領)
ボスの右腕であり、組織のナンバー2。
ボスの不在時に指揮を執る。現場の報告をまとめ、ボスに伝える役割を持つ。
コンシリエーレ (相談役)
ボスの個人的なアドバイザー。
組織の運営について助言し、他のファミリーとの交渉や抗争の仲裁を行う。
カポ ・ レジーム (幹部)
現場の責任者で、数人~数十人の構成員をまとめる。
ボスからの命令を実行に移す。
ソルジャー (構成員)
正式に儀式を経て組織の一員になった者達。
実務の実行犯。強盗、恐喝、暗殺など。
アソシエイト (準構成員)
まだ正式なメンバーではないが、
組織のために働くもの達。
運転手、情報屋、汚職警官など。