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蒼月
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「ロウさん、お疲れ様です。すいません、時間が押しちゃって」
「いや、俺は大丈夫ですよ」
「あと1人‥‥ミランさんで最後なんですけど」
「あれいない?遅くなったから帰ったのかなアイツ」
少し飲み過ぎた身体にミネラルウォーターを流し込む
予定では0時には終わる予定だったのだが、客あっての商売はそんな上手くは回らない
時計を見ると1時半を過ぎている
きっと遅くなり過ぎて帰ったに違いない
「みんなの席が終わったなら俺も終わりで‥‥」
「あ、ちょっと待ってください。今連絡が‥‥‥ミランさん、来たようです」
「え‥‥」
ボーイに連れてこられたミランが入り口の前に見えた
俯いたまま‥‥
「それではどうぞごゆっくりお愉しみください」
ボーイが席を離れ俺達は2人きりになった
「ミラン?何してるんだ、早く入れよ」
「‥‥‥‥うん」
部屋の中に入るとミランと目が合った
「‥‥‥‥え?」
「‥‥なに」
「‥‥‥‥なんで」
「なんだよ」
立ち止まり入ってこないミランに首を傾げながら俺はメニュー表を取り出す
「ロウ君‥‥」
「なんだってだから。とりあえず座れば?」
「仮面‥‥どうしたの?」
「仮面?どうもしないだろ」
「だって仮面とっちゃったんじゃ‥‥」
「取らねぇよ」
「今まで外してて今着けたとか?」
「だから外してねぇって」
「でも広告にはボスの素顔が見れるって」
「俺がOK出してないものはやらないだろ。お前シャンパンで良いだろ?」
俺がオーダーを出すとすぐにボーイがお酒を持って来た
ようやく隣に座ったミランにグラスを持たせる
「悪かったな、遅くなって」
「‥‥ううん」
「ほら、飲めよ」
「うん」
俺が仮面の下部分を少し開け、口元にグラスを運ぶ
「いつもさ‥‥飲み物飲む時に見える口元を見て‥‥綺麗なラインだなぁって思ってたんだ」
「どこ見てたんだよお前」
「だってそれ以上見えないって思ったら見たくなるのが人の心理でしょ?」
「もう見たんだから良いだろ。見飽きたら捨てられるかもな俺は」
「そんな‥‥私は顔でロウ君の事好きになった訳じゃありませんから」
「へぇ、じゃあどこ?」
「戦いに強くてIGLが長けてるところ。それとみんなに優しいけど‥‥私にはもっと優しいところ」
「なんでお前に特に優しいんだよ」
「え?気付いてませんか?私が追いかけ回すようになってから余計に私に優しかったけど 」
「お前がずっと俺のそばにいて目についてたからだろ?」
「だったら私の作戦はうまく行ったって事ですね」
「そんな作戦に俺が引っ掛かる訳ねぇだろ」
そう言いながら俺は仮面を更に上へとずらした
「お前が目につくようになったのは今に始まった事じゃないだろ。お前は最初から問題児だったよ」
「じゃあ最初から私の事が気になってたって事ですか?」
「俺が目を離したら何するかわからねぇからな」
「私の事‥‥その時から好きでしたか?」
「こんな怖いもの知らず‥‥止めれるのは俺くらいだろ?」
「それって好きって事⁈」
「うるさいなぁ‥‥そうだよ」
そう言うと俺はミランへとキスをした
これ以上うるさく喋られても困る
ミランが手を俺の頭の後ろへと回した
もう仮面の紐を解きそうな勢いで‥‥
だから俺はミランの腕を優しく掴んだ
「‥‥続きは帰ってからだ」
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コメント
4件
第10話、読み終えました!「仮面取った?」ってミランが焦るところ、読んでるこっちも「えっいつ⁈」ってなったけどロウがちゃんとつけてたオチ、くすっときました(笑)口元しか見えないからこそ「綺麗なライン」に惹かれる心理、めちゃくちゃ分かります…。それに「最初から問題児だった」って言いながら実はずっと気にしてたロウの甘さ、最高です。最後のキス→「続きは帰ってから」で終わる余韻がたまりませんでした…!次話、楽しみにしてますね🌷