勇人side
 
 昼休み、
 舜太と太智と外でふざけあっていたら、
 ふと上を見上げると目が合った。
 透き通るような白い肌に綺麗な鼻筋、
大きな瞳が、まるで女の子なんじゃないかと錯覚させる。
 
 
 俺の好きな人。
 
 もしかして今俺の事見てた?
 
 嬉しくて、
手を振ったのに何故か顔をそらされた。
 
 隣の女子たちがなんだか騒いでいたが、
 ぶっちゃけどうでもよかった。
 
 窓から覗く顔が綺麗で、可愛くて、
つい見つめてしまう。
 あー、こっち見ねえかな。
まさか俺がお前のことを好きだなんて思ってもいないだろうな。
 伝えたらどんな顔をするんだろう。
 
 でも伝えない。
 きっと叶わない恋だから。
 
 
 
 
仁人に惹かれるようになったのは、
 めずらしくいつもより早く起きれて、
早めに学校に着いたあの日から。
 
 あー、朝の早い時間ってこんなにも静かなんだなー。
 
 そんなことを思いながら教室に入ると、
先客が1人。
 
 教室の窓側1番後ろ。
 
 勇:、、仁人。おはよ。
 
 仁:あ、佐野君、、おはよう、、早いね?
 
 勇:おー、なんか今日早く起きれたからさ。
 てか、お前いつもこんな早く学校来てんの?
 
 仁:うん。この時間、静かで好きだから。
 
 そう言って微笑む仁人。
こんな笑い方するんだコイツ、、と思っていると、仁人の後頭部から ビョンッと毛が跳ねているのに気づいた。
 いつもサラサラストレートだからあまりにも珍しい光景で、笑いそうになるのをこらえた。
 
 勇:仁人後ろ、寝癖ついてる。
仁:えっ?!、、ほんとだ、、恥ず、、ナイショにしてね、、
 真っ白な肌が耳まで真っ赤に染まり、
恥ずかしそうに寝癖を両手で抑えながらそう言う仁人がかわいすぎて、ずるくて、
 こんなの誰にも言うわけないだろ、
 というか俺しか知らなくていい。
なんて思った。
 
 早起きしたらいい事もあるもんだな。
 
 
 俺はそれからというもの、
 仁人と話したいがために
毎朝早起きするようになった。
クラスメイトが教室に増え始めるまでの
ちょっとの時間の俺と仁人だけの時間が、
俺の毎日の楽しみになっていった。
 
 
 
 皆様閲覧いただきありがとうございました!
2話完結のつもりがおわりませんでした(計画性皆無 )
今回は1話の話の佐野視点からのお話でした!
、、投稿者の皆様はいつもどんな風に構成など考えて作品を作っていらっしゃるのか気になります←
 皆様の沢山のいいねやコメントがすごく励みになっております♡
本当にありがとうございます(⑉・ ・⑉)♡
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